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城下町と炸裂弾



 国際専守防衛学校。
 そこのミーティングルームで、日下京一と早見楓は、特務活動のためのミーティングを行なうことになった。
川口「まずは自己紹介やな。俺は国防のエリート、川口省吾や。で、こっちは俺のスクワイアの日下京一」
早見「アリステア高等学院1年C組、早見楓です。今回の任務が初めてなので、足手纏いにならぬよう、注意したいと思います」
日下「俺も初任務なんだけどな(笑)。先程川口さんの紹介にあったが、一応。俺は国防1年Dチーム、日下京一。とりあえず情報科だ」
川口「自己紹介が終わったところで」
川口はこほん、と咳払いをした。
川口「任務の説明や。今回二人に転攻してほしいのは福島県立会津西高校」
 ありそうで実在しません(笑)。
川口「まあ、普通科の共学校でとことん普通の学校や。成績は上の下やな。ここで、TPASと思われる、むしろTPASとしか思えない事件が起こっとるんや」
早見「断定ですか。異変の内容は?」
川口「ま、これを見りゃ一発で判る」
 そう言って川口は、一枚の写真を取り出した。
 そこには…
日下「日光江戸村!?」
 としか思えない光景が広がっていた。
早見「これって、どうなってんですか!?タイムスリップ!?単に江戸村化!?」
川口「まあ、前者のほうが近いな。江戸化しとるんや、この学校」
早見「だとしたら今回の託卵者は…」
日下「時代劇マニアだな」
川口「まあ、託卵者人物像はさておき、今回の卵はかなり成長している。急激に成長したおかげで、こちらもほとんど手が打てなかった。だが、一応、入ることはできる。だから侵入して卵を破壊してもらいたいが、小さい震龍が出てくる可能性がある。お前等ビギナーには小さいとはいえ震龍と戦うのは危険や。だから、今回は卵を破壊せず、回収や。その後、俺が封印する。ただ、体力をいつもの数倍使うから、同時に実地には赴くものの、作戦には参加できへん。すまんが調査活動と、託卵者との戦闘は任せた」
謝るだけ、立派です。部下を労ってます。普通のエリートだと、謝らないだろうなあ。
早見「しかし、時代劇マニアとなると、刀や剣術にも精通しているでしょうね。だとすると素手の場合かなりの苦戦が予想されますが」
日下「俺は銃あるよん。相棒のベレッタ」
宝物その1。
川口「まあ、それはさておき、質問なければ向かおうと思うんやけど」
早見「はい。質問はありませんので急ぎましょう」
日下「俺もなーい。ってなワケで、国際専守防衛学校1年Dチーム日下京一、これよりTPAS解決のための任務に当たらせていただきます!」
 軍人らしく敬礼する日下。
 これより、今回の任務は発令された。

 さてさて。
 現地に行くとやっぱりそこは日光江戸村…げふん、江戸の城下町の光景が広がっていた。
早見「うわ、本当になってるな」
 ちなみに、洋服だと目立つので、二人も和服に着替えてます。
日下「まずは派遣されている特務教師を…って捜索の仕方わかんないし。まあ、見ればわかるか」
 しかし、ただ見ただけでは判らない。
 日下は目をこらした。(人為クリット)すると…普通に考えても目立つ、迷彩柄の着物を着た若い男性を発見した。
日下「ちょっとあんた」
 特務教師と確信した日下は、早見と共に男性を連れ出した。
日下「これに、見覚えはないかな」
 そう言って日下が見せたのは、国防の学生証だ。
 男性は、目を見開く。
日下「やっぱり、ウチの特務教師か」
早見「どうして判ったんですか!?」
日下「迷彩で(笑)」
早見「なるほど(笑)」
日下「まあ、それはさておき…一体どうなっているか説明していただきましょうか、岩崎教官」
特務教師・岩崎「あ、ああ。…実は、覚えてないんだ。多分私も、TPASの催眠術にかかっていたんだと思う。今国防の生徒証を見せられて、ようやく気がついたらしい」
早見「特務教師も記憶してないとすると、今回の託卵者を発見するのは厄介では…」
日下「…精神を集中させて、卵のありかを捜すか」
 二人は目を瞑り、精神を集中させた。
 うち日下はおぼろげに卵の力を感じるのだけれど、どこにあるか判るには至らなかった。(クリティカル発生で達成値は高かったが成功しなかった)
日下「くそ、あと少しだったのに」
岩崎「わからなかったのか?」
日下「はい」
岩崎「まあ、情報を集めてからおいで。戦闘になる際は、私も呼んでくれ。戦闘はできないが応急処置などの手助けはできるから」
 そのような岩崎の助言もあり、二人は街に出て情報収集をすることになった。

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