第2話『逆転姉妹』第1回裁判(後編)

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成歩堂 龍一…黒
綾里 千尋…赤
綾里 真宵…青
御剣 怜侍…茶
糸鋸 圭介…黄土
裁判長…緑
小中 大…紫
松竹 梅世…桃
星影 宇宙ノ介…黄
板東ホテルのボーイ…灰
(フォントサイズをご都合に合わせて変えて、お楽しみください。量が多いので、最小が オススメ)


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御: では、質問を始めさせていただく。
‥‥いかにも、ボーイのイメージに
忠実な男だ‥‥。
ボ: ハイ。
仕事中にご招待をいただいて、
参上したしだいでございます。
裁: では、ティーセットも
重いでしょうから、
さっそく<<証言>>を
おねがいします。
ボ: かしこまりました。

(梅世のルームサービスについて)
ボ: 『ワタクシ、板東ホテルの
ボーイ長をしております。』(証言1)
『あれは、夜の8時すぎでしたか。
梅世サマからお電話がありました。』(証言2)
『きっかり9時に、アイスコーヒーを
持ってきてほしい、と。』(証言3)
『それでワタクシ、きっかり9時に
持っていったしだいでございます。』(証言4)
『アイスコーヒーは、間違いなく
そのご婦人にお渡しいたしました。』(証言5)
裁: では、弁護人。<<尋問>>を‥‥。
成: は、はい。
わかりました!
(このボーイの尋問で、
梅世が殺人に関係している
可能性を証明できないと、
真宵ちゃんは‥‥
オシマイだ!)

(「証言3」をゆさぶる)
成: ”きっかり9時”‥‥ですか?
ボ: ハイ。何度も念を押されました。
テレビを見ていたそうで、
番組が終わったら飲みたいと‥‥。
成: (‥‥9時。犯行の時間か)

(「証言5」をゆさぶる)
成: 松竹 梅世本人に
間違いありませんか?
ボ: モチのロンでございます。
成: ”モチのロン”‥‥?
ボ: ”おふこおす””もちろん”を、
ワタクシ風にコジャレてみました。
成: ‥‥その、妙な自信は、
いったいどこから‥‥!
ボ: あの、ルームサービスを
お持ちした際にですね‥‥。
せせ、せ、せっぷんを、その、
い、いただいたものですから。
成: せ、せっぷん?
ボ: ええ。キッスのことです。
ホッペのここに、チュッと。
成: な、な、な、
なんでそんなことを‥‥?
ボ: きっとワタクシに、その、
ホの字だったのではないかと。
ワタクシ、もう忘れられなくて。
成: (ゼッタイ、不自然だ‥‥
梅世め、自分を印象づけようと
工作していたな‥‥)
‥‥‥‥
‥‥ダメだ!
(何も見つからない!
もう、おしまいか‥‥?)
御: クックックッ。
やっとわかってもらえたかね。
このボーイには、ウソをつく理由が
ないのだよ‥‥。
‥‥さて。
そろそろ、タイクツな尋問は
終わりにしてもらえるかな‥‥?
裁: そうですね。
‥‥では、証人。
ごくろうさまでした。
成: (いいのか、このままで!)

(「食い下がる」を選択)
成: ちょ、ちょっと待ってください!
裁: な、なんですか弁護人。
成: さ、最後に1つだけ、
質問をさせてください!

(御剣検事「異議あり!」)
御: 今さら何を言う!
そんな、ムダなことを‥‥
裁: まあまあ、御剣くん。
‥‥成歩堂くん。
1つだけ質問を許します。
成: (これが‥‥
ほんとうに、これが
最後のチャンスだ!
何を聞けばいい‥‥!)

(「ルームサービス」を選択)
成: も、もう一度、ルームサービスの
ことを聞かせてください。
ボ: ま、またでございますか。
きっかり9時に、303号室の
梅世サマにお届けしました。
届けたのはアイスコーヒー。
1800円でございます。
成: ‥‥そうですか‥‥。
‥‥?
せ、1800円?
ずいぶん高いですねえ。
ボ: え、ええ、まあ‥‥。
2人ぶんでございましたから‥‥。
成: (‥‥‥‥!
な、なんだって!)
い、今、なんて言いました!
ボ: え! ‥‥いや、ワタクシは
その‥‥!
成: ボーイさん!
梅世さんの部屋には、
2人、泊まっていたんですか!

(御剣検事「異議あり!」)
御: と、とりあえず異議を
申し立てる!
裁: ‥‥‥‥
とりあえず、異議は却下します。
‥‥答えなさい、証人!
ボ: は、はあ。‥‥まあ、
そうでございました。
成: なぜそれを
証言しなかったんですか!
ボ: ま、まあ‥‥そ、その。
き、聞かれませんでしたから‥‥。
成: (‥‥アヤシイ!)
それにしても、フツー
言うもんじゃないですか!
ボ: い、いえ、その
‥‥実は‥‥。
そこの、検事さんに‥‥
成:
ボ: 聞かれないかぎり、
そのことは言うな、と‥‥。
御: く‥‥くぅっ!
この、バカボーイがあああああッ!
成:
‥‥か‥‥勝った‥‥

成: 松竹 梅世は、ツインルームに
男性と2人でチェックインした。
間違いありませんね?
ボ: ハイ。
成: そして、あなたがルームサービスを
運んだとき、
あなたは、その男を見ていない。
ボ: そのとおりでございます。
裁: ふむう‥‥。
成: 裁判長!
この時点で、被告人・綾里 真宵に
判決を下すのは不可能です。
なぜなら、犯人のうたがいが
強い人物が、他にいるからです。
そうですね? 御剣検事。
御: 誰だ! その人物とは!
成: ‥‥その人物とは、

(「梅世といっしょにいた男」を選択)
成: 梅世といっしょにチェックイン
した男です!
御:
成: いいですか!
すでに証明されたとおり、
松竹 梅世は盗聴をしていた。
彼女自身は、犯行の時間に
アリバイがある。
しかし! 梅世といっしょだった
この男なら、犯行は可能でした!
事件があった時間、ボーイは
この男を見ていません!
御: 今さら、そんなツゴウの
いい言いぶんが‥‥
成: ”今さら”‥‥?
この男の存在を、今まで
隠していたのは、
御剣検事!
あなた自身ですよ!
御: ‥‥!
キサマごとき‥‥シロウトに‥‥
この御剣が‥‥
信じられん‥‥。
裁: そこまで!
‥‥弁護人の主張を認めます。
検察側は、この男について、
キチンと調査をするように。
いいですか!
御: ‥‥了解した。
裁: 本日の綾里 真宵の審理は、
ここまでとします。
‥‥では、
本日はこれにて閉廷!


9月7日 午後2時24分
地方裁判所 被告人第1控え室

真: 弁護士さん!
スゴい! カッコよかったです!
成: そ、そう?
真: もうあたし、
シビレっぱなしでした!
成: いやぁ、あ、そう。
ははは。
真: あ、でも。あの検事さんも
ステキだったかなあ。
成: え。
真: 白目をむいて、クチビルを
ぶるぶるふるわせた、あの表情。
グッときちゃいますよね!
成: ‥‥そ、そうかなあ。
真: で、どうなんですか
あたし!
もう、帰れるんですか?
成: い、いや。
ダメだと思うよまだ。
真: うう。そうなんですか‥‥。
成: でも、今日の法廷で、
大きな手がかりを見つけたから。
真: ”てがかり”?
成: 梅世といっしょだった男の
ことだよ、もちろん!
真: あ! なるほど‥‥。
‥‥そういえば、梅世さん、
どうなったんですか?
成: とっつかまったみたい。
いいキミだね。
留置所に行けば会えるハズだ。
あとで行ってみようかな。
とにかく。
事件はまだ、
解決したわけじゃないんだ。
真: は、はい!
成: ぼくはあの男のことを調べてみる。
真: そいつが、お姉ちゃんを‥‥?
成: ‥‥たぶん、そうだ。
真: ‥‥‥‥。
成: だいじょうぶ。
明日までに、かならず見つける。
真: ‥‥おねがいします!
成: 明日の法廷の武器にするため、
ぼくは松竹 梅世の証言を
まとめた書類をもらった。
しかし‥‥。
松竹 梅世の証言は
結局、ウソばかりだったため、
証言書に書かれていたのは、
次の一文だけだった。

証拠品<<梅世の証言書>>を
法廷記録にファイルした。
成: ‥‥こんなものが
武器になるのかねえ‥‥?
とにかく、調査にでかけよう!
いつまでも、真宵ちゃんを留置所に
置いとくワケには行かないからな!


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