第3話『逆転のトノサマン』第2回法廷(後編)

表セリフ集一覧に戻る

成歩堂 龍一…黒
綾里 千尋…赤
綾里 真宵…青
御剣 怜侍…茶
糸鋸 圭介…黄土
裁判長…緑
荷星 三郎…紺
オバチャン(大場 カオル)…灰
スタッフの子…黄
大滝 九太…黄緑
カントク(宇在 拓也)…橙
姫神 サクラ…紫
(フォントサイズをご都合に合わせて変えて、お楽しみください。量が多いので、最小が オススメ)


←この前のセリフ


成: ち‥‥千尋さん!
じゃあ、やっぱり‥‥?
千: そう。
あなたが考えていること、
‥‥それはたぶん、正しいわ‥‥。
教えてあげなさい。
裁判長に‥‥真相を、ね。
裁: 弁護人!
どういうことですか?
アルバムには、なぜ事件当日の
写真がないんですか?
なぜ、少年は写真のデータを
消してしまったんですか?

(「トノサマンは勝たなかった」を選択)
成: その理由は、1つしか
考えられません!
”トノサマンは勝たなかった”
‥‥だから、九太くんは
写真のデータを消したんです。
裁: トノサマンが‥‥”負けた”?
成: そうなんだろ? 九太くん。
トノサマン、ほんとうは、悪人に
やられちゃったんじゃないか?
九: ナ、ナ、ナ、ナニ言ってんだ!
ト‥‥トノサマンは負けないんだ!
‥‥ゼ、ゼッタイ!
誰にも、負けたりなんか、
するもんかァッ!
成: 裁判長‥‥。
今の九太くんのコトバが、
すべてを物語っています。
”写真を撮らなかった”と
ウソをついた理由‥‥、
そして、せっかく撮った写真の
データを消した理由‥‥。
九太くんにとって、トノサマンは
ゼッタイ負けてはならなかった。
しかし九太くんは、とんでもない
シーンを目撃してしまったのです!
そう! トノサマンが
戦いに敗れるシーンを!
九太くんは、それを認める
ワケにはいかなかった!
だから、”トノサマンが勝った
ところを見た”と、
ウソをついたんです!

(ざわめきが起こる)
裁: せ‥‥静粛に! 静粛に!
ど‥‥どうなんですか!
証人‥‥九太くん!
あ、あなたはいったい‥‥
何を見たんですか!
九: う‥‥。
‥‥‥‥‥‥‥‥
うわああああああああああああああ
ああああああああああああああん!
成: ‥‥九太くん。
あの日、きみが見たのは、
トノサマンが負けるところだった。
‥‥そうなんだろう?
九: うわああああああああああああん!
そうだよ!
そうなんだよ!
トノサマンが
‥‥た、たおれちゃって!
う‥‥うごかなく
なっちゃったんだ‥‥
うわああああああああああああん!

(ざわめきが起こる)
裁: 静粛に! 静粛に! 静粛に!
御: 成歩堂! い、いったいこれは、
なんのさわぎだッ!
トノサマンは、
”殺人者”なんだぞ!
成: しかし証言によれば、トノサマンは
たおれて動かなくなっている!
裁: 弁護人!
‥‥どういうことなんですか!
成: ぼくたちは、大きなカン違いを
していたことになります‥‥。
御: カン違いだと‥‥?
それはいったい、
どういうことかッ!

(「被害者はトノサマンだった」を選択)
成: わかってみれば
カンタンなことです。
戦った結果、トノサマンが
たおれて、動かなくなった。
つまり、トノサマンは”殺人者”
ではなく、”被害者”だった‥‥。
ということは!
トノサマンは、
衣袋 武志だったのです!

(ざわめきが起こる)
裁: 静粛に! 静粛に! 静粛に!
では、この写真に写っている
トノサマンも‥‥、
被害者の衣袋 武志が
中に入っていたと言うのですか!
成: そういうことになります。
衣袋 武志は、午前中、アクション
シーンの打ち合わせをしていた。
だから当然、荷星さんが足をケガ
したことを、知っています。
裁: し‥‥しかし!
イブクロさんは、第1スタジオに
行ったはずでは‥‥?
成: みんなそう思っていました。
しかし、警備員のオバチャンは、
こう証言していた!
オ: 『オバチャン、午後1時に
詰所に入ったわけョ。
イブクロちゃん?
ああ、見てないよ。
オバチャンが詰所にもどる前に、
もうスタジオへ行ったみたいだネ。』
成: 衣袋 武志は、昼食後、
スタッフエリアを去った。
しかし、彼が第1スタジオに
行ったのは、誰も見ていない。
写真も残っていない。
彼は、荷星さんが楽屋で
ヒルネするのを待った。
そして楽屋に忍び込み、
着ぐるみを盗んだのです。
裁: ‥‥‥‥
御: ‥‥‥‥
裁: しかし、いったい、なぜ
被害者は、そんなことを‥‥?
成: それは‥‥わかりませんけど。
九: ‥‥‥‥
‥‥そうか‥‥。
成:
九: オレ、トノサマンの動きが、
いつもと違うと思ったんだけど、
中に入ってる人、違ったのか‥‥。
おじさん!
成: な、なんだい?
九: 実はオレ、1枚だけ
消していないデータがあるんだ。
成: ”でーた”?
九: 写真だよ。デジカメの!
成:
な、なんだって!
御: み、見せるんだッ!
九: そ、そんなコワいカオ、
すんなよな‥‥。
裁: 早くする!
九: ううう‥‥。
‥‥コレ、なんだけど。
裁: ‥‥‥‥‥‥
これだけ見たのでは、トノサマンの
中に誰が入っていたのかは、
ちょっと判断ができませんね。
どうですか? 弁護人。
成: ‥‥そうですね。
これだけでは、なんとも。
裁: 証人。ザンネンだけど、これは
証拠にはなりそうもありません。
お返ししておきましょう。
千: 待って!
なるほどくん!
成: な、なんですか!
千: 写真を、
もう一度よく見て!
その写真は‥‥、
この事件のすべてを物語る、
最強の証拠品よ!
成: え‥‥ええっ!
さ、裁判長!
その写真を、もう一度
見せてください!
裁: は、はあ。
‥‥かまいませんが。
千: なるほどくん!
裁判長に教えてあげなさい!
この写真がはらんでいる、
決定的なムジュン点を!
成: (この写真で、ムジュンしている
ポイントを示そう!)

(「入り口の柱の数字」を選択)
成: 裁判長!
ここを見てください!
裁: ‥‥門柱、ですか‥‥。
成: 重要なのは、門柱に書かれている
数字です。
裁: 数字?
これは‥‥”2”ですか?
ハッキリしませんが‥‥。
成: ハッキリしているのは、
”1”ではない、ということです!
御: ああああっ!
成: どうやらわかったようだな、
御剣検事。
御: そ、そんな‥‥
そんな、バカなッ!
裁: え? え?
‥‥なんですか?
私にも、わかるように
セツメイしてください!
成: 上面図で説明しましょう。
死体は、ここ。第1スタジオで
発見されました。
しかし、事件のとき撮られた
写真の門柱には、
”1”とは書かれていない。
裁判長!
事件は、ほんとうは
ここで起こったのです!
(裁判長に、ほんとうの
殺人現場を示そう!)

(「第2スタジオ」を選択)
成: ここです。第2スタジオ。
裁: な‥‥、なるほど。
門柱に”2”とありますからな。
成: この第2スタジオには、
重要なポイントがあります。

(「道がふさがっていた」を選択)
成: コテージに通じる道は、
ふさがっていました!
裁: それは聞いています。
成: 道がふさがったのは、
2時15分です。
つまり被害者は、それ以前に
第2スタジオに行ったんです!
裁: そ‥‥そうなりますね。
成: 宇在カントクの証言を
思い出していただきたい!
彼はこう言った。
第1スタジオへは行けなかったから
コテージの人間は犯人でない、と。
しかし、事実は逆だったのです!
犯人は、コテージにいた人間しか
あり得ない!
なぜなら、犯行は第2スタジオで
行われたわけですから!
第2スタジオには、
コテージがあります。
コテージでは、事件当日、
カイギが行われていた。
そして、被害者が死んだ時間に
休憩時間に入った。
宇在カントクとプロデューサーの
姫神は、ステーキを食べた。
そこはまさに、
殺人現場だったのです!

(ざわめきが起こる)
裁: せ‥‥静粛に! 静粛に!
成: 弁護側は、
次のように主張します!
殺人現場は、第2スタジオだった!
そして、オバチャンが見たのは、
被害者の衣袋 武志だった!
イブクロさんは、なんらかの理由で
トノサマンの着ぐるみを盗み、
第2スタジオへ行ったのです!

(御剣検事「異議あり!」)
御: バカげている!
衣袋 武志は、被害者なんだぞ!
トノサマンの着ぐるみを盗んだのは
なんのためだ!
わざわざ殺害されるために、
そんなことをしたと言うのか?
成: ‥‥そ、それは‥‥。
裁: ふむう‥‥。
御: それとも、何か証拠でもあるのか!
被害者の衣袋氏が、着ぐるみを
盗んだ証拠だ!

(「証拠はある」を選択)
成: ‥‥あります!
御: な、なんだと!
裁: あるんですか‥‥証拠が?
成: (そ、そんなにおどろかれると
自信がなくなるなあ‥‥。
たぶん、間違いないとは
思うんだけど‥‥)
裁: イブクロさんが、トノサマンの
着ぐるみを盗んだ証拠は!

(「カラッポの小ビン」を選択)
成: 証拠は、これです。
裁: 薬の‥‥ビンですか。
成: これは、荷星さんやイブクロさん
が、昼食をたべた、
スタッフエリアのテーブルから
見つけました。
ラベルには”睡眠薬”と
書いてあります。
裁: ”スイミンヤク”‥‥?
成: あの日、被告の荷星さんは、
午後はずっとヒルネをしてました。
眠らされていたんです。
‥‥イブクロさんによって。

(ざわめきが起こる)
裁: 待ってください。
たしかに、そのビンは
アヤシイですが、
イブクロさんがそれを
使ったか、その証拠はありません。
成: 裁判長。
‥‥提案があります。

(「ビンの指紋を調べる」を選択)
裁: ‥‥提案、ですか?
なんでしょう。
成: もちろん、このビンの
指紋を調べるんですよ。
ぼくの考えでは、イブクロさんの
指紋が見つかるはずです。
御: うむむ‥‥。
裁: なるほど‥‥。
わかりました。
ビンをあずかりましょう。

証拠品<<カラッポの小ビン>>を
裁判長に渡した。

(ざわめきが起こる)
裁: 本日の審理は、
ここまでとします。
九太少年の証言によって、
事件はまったく違った可能性を
見せ始めました。
警備員が見たトノサマンは、
被害者の衣袋 武志だった。
殺人現場は、第1スタジオでは
なく、第2スタジオだった。
そして、コテージにいた人間には、
犯行を行う時間的よゆうがあった。
成歩堂くん。
成: はい。
裁: あなたに与える宿題は、
次の問題の答えを見つけること。
衣袋さんは、なぜ着ぐるみを
盗まなければならなかったのか?
そして、誰が彼を殺害したか?
‥‥その動機は?
明日までに、その答えを
見つけてください。
成: (多いよ‥‥宿題)
裁: 御剣検事。
御: うむ。
裁: あなたの方は、荷星さんに
対する容疑を、
もう一度、はじめから
あらいなおすように。
御: こころえた。
裁: この審理は、最終日の
明日まで持ち越すことにします!

(ざわめきが起こる)
裁: ‥‥では、
本日はこれにて閉廷!


10月19日 午後2時47分
地方裁判所 被告人第1控え室

成: いやー‥‥。
ホント、アブなかったなあ!
千: まさに危機イッパツ、といった
ところだったわね。
とちゅうで、もう帰っちゃおうかな
って、3回ぐらい思いました。
成: あ、ぼくもです!
荷: ‥‥そ、そうだったんですか!
お2人とも、自信タップリに
見えましたけど。
成: トンでもない!
フリですよ、フリ。
もう、”荷星さん、ご臨終!”って
3回ぐらい思っちゃいました。
千: あ、私も!
荷: ‥‥ひ、ヒドイ‥‥。
千: ‥‥ふふふ。さすがにそれは
冗談ですから。
荷: そうなんですか?
成: (ぼくはべつに、冗談を
言ったつもりはないぞ‥‥)
じゃあ、荷星さん。
ぼくたちはこれから、
最後の調査に行きますから。
明日の法廷では、かならず
真犯人をつきとめて見せますよ。
荷: は、はい! 恐縮です‥‥。


次へ→