第2話『再会、そして逆転』第1回法廷(その2)

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成歩堂 龍一…黒
綾里 千尋…赤
綾里 真宵…青
狩魔 冥…水
糸鋸 圭介…黄土
裁判長…緑
綾里 春美…黄緑
綾里 キミ子…灰
霧崎 哲郎…紺
葉中 のどか…紫
大沢木 ナツミ…橙
堀田(自称)…黄
(フォントサイズをご都合に合わせて変えて、お楽しみください。量が多いので、最小が オススメ)


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(真宵の犯行を立証する証拠)
糸: 『ザンネンながら、さらに強力な
証拠があるッス。』(証言1)
『被告が現場で着ていた
装束を見てほしいッス。』(証言2)
『見てのとおり、血痕が
付着しているッス。』(証言3)
『被告は、明らかに無抵抗の
被害者を殺害したッス。』(証言4)
裁: これ‥‥ですか。
たしかに、返り血が
ついていますね。
糸: 綾里 真宵が
犯行に関わっている証拠ッス。
裁: ‥‥わかりました。
受理しましょう。

証拠品<<真宵の装束>>のデータを
法廷記録にファイルした。
裁: いかがですか、弁護人。
成: (指紋のついた2つの凶器に、
血まみれの装束‥‥
これ以上サイアクの状況が
あり得るか‥‥?)
冥: ‥‥フッ。
コトバもないみたいね。
検察側の証言は、
これが最後のはずよ。
せいぜい、あがくことね。
‥‥成歩堂 龍一!
成: (たのむから、フルネームで
呼ぶの、やめてくれえ‥‥)

(「証言3」をゆさぶる)
成: その、装束についている血は‥‥?
糸: 化学分析の結果、被害者のもので
あると断定されているッス。

(ざわめきが起こる)
裁: ふむう‥‥被告の装束に、
被害者の血がねえ‥‥。
成: (うう‥‥これも
かなり不利だぞ‥‥)
あの‥‥他に何か、手がかりに
なるようなものは?
糸: そッスね‥‥。

(狩魔冥「異議あり!」)
冥: ‥‥変わったことがあるなら、
とっくに証言している。
時間のムダ。
‥‥次、行きなさい。
裁: 狩魔検事はカンペキ主義
ですからねえ‥‥。
成: (‥‥くそ。裁判長も
検事の味方か‥‥
ヘタに食いさがるのも
キケンだけど‥‥どうする!)

(「さらに追求する」を選択)
成: (‥‥狩魔検事‥‥、今まで
ほとんど口を挟まなかった。
ここで突然の”異議あり”。
何かあるのかもしれない‥‥
この装束‥‥何か
手がかりはないのか!
‥‥よく見るんだ‥‥!)
裁: 成歩堂くん。
その装束を穴のあくほど
見つめても、しかたありません。
成: (くそっ! 時間切れか。
この装束には‥‥)

(「モンダイがある」を選択)
成: ‥‥裁判長。
この証拠品には、
大きな問題があります!
裁: な、なんですって!
糸: ど、どういうことッス!
冥: ‥‥‥‥‥‥
裁: い、いったい、何が
問題だと言うのですか!
成: (‥‥どうやら、目の前に
つきつけてやる必要があるな)
この装束がはらんでいる
”問題点”とは!

(「たもとの穴」を選択)
成: ‥‥この装束の
たもとを見てください。
裁: たもと‥‥?
‥‥‥‥!
小さな穴があいています。
糸: ‥‥あ‥‥穴ッスか‥‥?
報告書には書いてなかったッス。
裁: 待ってください!
‥‥この穴のまわり‥‥かすかに、
火薬のニオイがします!
糸: か‥‥火薬‥‥
聞いてないッスゥゥ!
裁: 火薬のニオイがする”穴”‥‥
成: (‥‥どうやら、見つけたぞ!
ヤツらの”穴”を‥‥!)
当然それは、弾丸によるもの‥‥
”弾痕”と考えるべきです!

(ざわめきが起こる)
裁: 静粛に! 静粛に! 静粛に!
‥‥これは、重大なコトです!
どうやら、法廷記録に
情報をくわえたほうがいいですね。

証拠品<<真宵の装束>>のデータを
書きなおした。
糸: すす、すまねッス!
ワレワレの見落としッス!
冥: ‥‥‥‥‥‥
成: ‥‥!
(か‥‥狩魔のヤツ‥‥
笑っている‥‥?
もしかして‥‥
知っていたのか!)
冥: ‥‥ムネをはりなさい、刑事。
そんなささいな”穴”。
‥‥証拠の持つ力は変わらない。
証言をつづけて。
今のは”ムジュン”ではないわ。

(成歩堂「異議あり!」)
成: ば、バカな!
こんな大きな見落としを‥‥!
裁: ‥‥たしかに、これは
警察のミスです。
しかし、狩魔検事の言うように、
この証拠の発言力は変わりません。
もっと決定的な”ムジュン”
でもないかぎりは‥‥。
成: そ‥‥そんな‥‥!
裁: ‥‥証人。
証言をつづけてください。
糸: は‥‥はあ‥‥。

(「証言4」に「真宵の装束」をつきつける)
成: イトノコギリ刑事!
糸: な‥‥なんスか?
フルネームで呼ばれると、
なんかちょっとブキミッス‥‥。
成: ”無抵抗な被害者を殺害した”
‥‥そう証言しましたね?
糸: そッス。
成: じゃあ、警察が見落とした
この弾痕は、どうなるんですか!
糸: え‥‥
ど、どういうコトッスか?
成: いいですか。
弾痕があるということは、
被害者は発砲したわけです。
これのどこが
”無抵抗の被害者”なんですかッ!
糸: や‥‥やられたッスゥゥ!
裁: たしかに、そのとおりです!
被告に向かって発砲したとなると、
状況は変わってきますね‥‥。
成: (やったぞ!
これで、風向きが‥‥)
冥: ‥‥ふう‥‥。
成: (なんだ? あの”ごくろうさま”
と言わんばかりのタメイキは?)
冥: ごくろうさま。
‥‥成歩堂 龍一。
裁: ど‥‥どういうことですか?
狩魔検事。
冥: どうやら‥‥綾里 真宵は、
被害者に撃たれたみたいね。
‥‥それなら、<<正当防衛>>が
成立するかもしれない。
裁: そのとおりです。
冥: でも‥‥おぼえてるでしょ?
そこの弁護士は、ハッキリ言った。
‥‥<<正当防衛>>ではなく、
<<完全無罪>>を主張する、って。
成: あっ!
糸: そういえば‥‥
裁: そうでした!
冥: つまり!
弁護側はまだ、
何も証明していない!
成: そんなあアァッ!
裁: た‥‥たしかに、
そのとおりです‥‥。
冥: ‥‥それに。
装束に弾痕が
あったからといって、
それで<<正当防衛>>が
証明されるわけじゃない。
裁: え。そうなんですか‥‥?
糸: はぎゃッ!
冥: ‥‥ボケッとしてないで、
さっさと事件当日に
起こったことを再現なさい。
‥‥新しく発見された
データもおりこんで。
糸: え‥‥?
じ、自分が‥‥ッスか。
自分はその、アタマを
使うのがあの‥‥
うはっ!
冥: ‥‥‥‥
糸: やら、やらせていただくッス!

(推測される事件の再現)
糸: 『被告は霊媒中、被害者のスキを見て
ナイフでムネを刺したッス。』(証言1)
『被害者は当然、最後の力を
ふりしぼって、抵抗したッス。』(証言2)
『2人はもみ合って、被害者は
ピストルを取り出したッス。』(証言3)
『被害者は発砲したッスが、
距離が近すぎて、はずしたッス。』(証言4)
『そのスキに被告はピストルを
奪って、トドメを‥‥。』(証言5)
裁: ふむう‥‥
スジはとおっていますね。
糸: ホッ‥‥。
裁: 弁護人、どうですか?
成: (たしかに、スジはとおっている
ように聞こえる‥‥
でも、ゼッタイに
認めるワケにはいかない!)
裁: そそ、そんなにニラまないように。
‥‥では、尋問をおねがいします。

(「証言4」に「真宵の装束」をつきつける)
成: ‥‥装束にあいた、小さな穴。
これを見落としたのは
致命的でしたね。
糸: ど‥‥どういうコトッスか?
成: この小さな穴が、あなたの証言に
あいた大きな穴を証明している!
裁: は‥‥早く説明を!
成歩堂くん!
成: 2人はもみ合っていて、被害者が
至近距離から発砲した。
それならばなぜ!
装束の弾痕にコゲあとがないのか?
糸: こ‥‥コゲあと‥‥ッスか‥‥?
成: さっき、あなたは
こう証言したはずです!
”至近距離から撃たれた弾痕には、
コゲあとができる”と!
糸: うおおッ!
成: この装束の弾痕には、
コゲあとなんか、ない!

(ざわめきが起こる)
裁: ‥‥たしかに、そのとおりです。
となると‥‥どういうことに?
成: 発砲されたとき、2人はかなり
はなれていたことになります。
裁: ふむう‥‥

(狩魔冥「異議あり!」)
冥: ガッカリね、成歩堂 龍一‥‥。
そんなことで、私のロジックに
穴があくと思って?
そのていどのコト、
なんとでも説明がつくでしょ!
成: それなら、なんとでも
説明してもらいましょう。
冥: たとえば、そうね‥‥。
もみ合っているときに、
被害者が被告人を突きとばした。
そして、距離があいたときに、
撃った! ‥‥どう?

(成歩堂「異議あり!」)
成: ‥‥お話になりませんね。
証言では、被害者は刺されたとき、
かなりダメージを受けていた。
被告人を遠くまで突きとばす
チカラなど、残っていない!
冥: ‥‥‥‥!
じゃ、じゃあ‥‥そうね。
‥‥そう!
被告のほうから、はなれた!
ナイフで刺したあと、彼女は
一度、霧崎医師とキョリをとった。
そして、ナイフをかまえなおして、
ふたたび、おそいかかったのよ。
そのとき、被害者は発砲した。
‥‥これなら問題ないでしょう!
裁: ‥‥ふむう‥‥それなら
スジがとおるようです。
いかがですか? 成歩堂くん。
成: (ここは‥‥マチガイは
ゆるされないぞ!
ジックリ急いで考えるんだ!)

(「ムジュンしている」を選択)
成: 狩魔検事の説明には、
致命的なムジュンがあります!
糸: 致命的な‥‥
裁: ムジュン‥‥!
やはっ!
冥: おもしろい‥‥。
じゃ、見せてもらおうじゃない!
私の説明に
ムジュンする証拠品を!
成: (‥‥さっきの狩魔の説明には、
どこかにムジュンがあるはず!
”被告は、トドメを刺す前に
被害者とキョリをとった。
そしてもう一度、おそい
かかったところを撃たれた”
‥‥この説明にムジュンする
証拠品は、ズバリ!)

(「ビョウブ」を選択)
成: その証拠は‥‥これです。
裁: なんですか‥‥ビョウブ?
成: 重要なのは、ビョウブに
あいている”穴”です。
冥: ‥‥あああッ!
成: ‥‥どうやら、
わかったようですね。
糸: え? え? 何がッス?
裁: せせ、セツメイを!
成: (‥‥このヒトたち、
ホントにわからないのか‥‥?)
弾丸は、被告のたもとをつらぬいた
あと、ビョウブに当たった。
床から20cmほどのところに。
‥‥ということは!
発砲されたとき、真宵ちゃん‥‥
いや被告は‥‥
おそいかかるどころか、
しゃがみこんでいたことになる!

(ざわめきが起こる)
裁: 静粛に! 静粛に!
‥‥た、たしかに
そういうことになります!
成: 現場の上面図を見てください。
銃を撃ったとき、霧崎医師は
このあたりにいました。
そして、弾丸はビョウブに
当たりました。
‥‥ビョウブのこの位置です。
高さは、床から20cm。
その瞬間‥‥、被告は
このあたりにいたはずです。

(「被害者とビョウブの弾痕の間、
畳の外、ビョウブ寄り」を選択)
成: もちろんここ。
ビョウブの近くです!
冥: ちょ、ちょっと待ちなさい!
被害者がコシを低くしていたのは、
弾痕の高さから推測できる。
‥‥でも、被害者とのキョリは
どうなの!
もっと、被害者と近い位置に
いたかもしれないじゃない!
成: ‥‥それはあり得ません。
冥: ‥‥なぜ!
成: 理由は、きみが一番よく
知ってるはずだ、狩魔検事。
近いキョリから撃たれた
弾痕には、コゲあとができる。
‥‥しかし!
‥‥この装束の弾痕に、
そんなものは見あたらない!
冥: ああああッ!
く‥‥この‥‥
成歩堂 龍一が‥‥ッ!
裁: ‥‥ふむう‥‥
”被害者が発砲した瞬間
被告は、はなれた場所にいた”
それは立証されたようです。
しかし、被告の状況は
変わらないと思いますが‥‥?

(「まったく変わる」を選択)
成: 冗談じゃありません!
状況は、まったく変わります!
いいですか! 被害者は刺されて
死にかけていた!
もし殺害するつもりならば、
ナイフでトドメを刺せばいい。
しかし! ジッサイは
どうだったでしょう‥‥?
糸: ‥‥被告はビョウブのそばで‥‥
しゃがんでいたッス‥‥。
成: そのとおり‥‥。
もし綾里 真宵が犯人ならば、
なぜトドメを刺さず、ビョウブの
そばでしゃがみこんでいたのか?
冥: ‥‥‥うむむ‥‥‥
裁: たしかに‥‥不可解ですねえ。
糸: きっと、何か事情があったッス。
成: その”事情”を立証するのが
あなたの仕事です!
糸: むぐぐ‥‥!
成: (よし! これで判決は
カンゼンに‥‥)
冥: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
成: (判決はカンゼンに‥‥
わからなくなったな)
冥: さすがね‥‥成歩堂 龍一。
何もないゼロの状況から、
ここまで持ちなおすとは。
パパを手こずらせただけの
ことはある。楽しいわ‥‥。
成: (出た‥‥オヤジゆずりの
イヤミなウス笑い‥‥)
冥: ‥‥刑事‥‥。
よくも、私のカンペキな
ロジックをキズつけてくれたわね。
糸: え、え! ‥‥自分のせいッスか?
冥: とりあえず、その中途ハンパな
ヒゲをそっておきなさい。
おしおきは、そのあと。
糸: ‥‥お、おしおき‥‥
冥: じゃ、裁判長。
この刑事のカオも見あきたし、
‥‥そろそろ
次の証人を呼ばせてもらうわ。
成: (次の証人‥‥?
そうか、ナツミさんだな!)
裁: ‥‥わかりました。
ここで、5分間の休憩を
とりましょう。
次の証人の話を聞くのは、
それからにします。


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