第2話『再会、そして逆転』第1回法廷(その3)

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成歩堂 龍一…黒
綾里 千尋…赤
綾里 真宵…青
狩魔 冥…水
糸鋸 圭介…黄土
裁判長…緑
綾里 春美…黄緑
綾里 キミ子…灰
霧崎 哲郎…紺
葉中 のどか…紫
大沢木 ナツミ…橙
堀田(自称)…黄
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6月21日 午前11時37分
地方裁判所 被告人第3控え室

成: あ‥‥あぶなかった。
真: なるほどくんの弁護は、
被告席で聞くもんじゃないね。
もう、かぎりなく
死刑の気分だったよ。
成: ぼくも、
ほとんど死にかけてた。
春: でも、やっぱり
なるほどくんはすごいです。
耳を疑うようなへ理屈をこねて、
みなさんをたぶらかすのですから。
成: ‥‥あ、ありがとう。
春: あれが、ベンゴシの使う
秘術なのですね‥‥。
真: あのさ‥‥。
次に出てくる証人って、やっぱり?
成: ナツミさんだよ。
真: うう‥‥あいかわらずヒドい。
ヤクソクだよ、なるほどくん!
きっと助けてね!
負けたら、お姉ちゃんといっしょに
バケて出ちゃうから!
春: おねえさま‥‥?
あの。千尋さまのことですか?
真: うん。はみちゃん、
知らなかったっけ?
お姉ちゃんね、エラい
弁護士さんだったんだよ。
なるほどくんの、お師匠さん。
春: ‥‥そうだったのですか‥‥。


同日 午前11時43分
地方裁判所 第2法廷

裁: それでは、審理を再開します。
本日の予定では‥‥
くほっ!
冥: ‥‥そんなコトは
どうでもよろしい。
証人を呼ぶから、
ちょっとダマってなさいな。
裁: は。
冥: 事件当日、霊媒に立ち会っていた
カメラマンをここへ!

冥: 証人。名前と職業を。
ナ: よっ、ナルホドー。
ひさしぶりィ!
成: どうも‥‥
ナ: ゴメンなぁ。
ウチ、ついチョーシに‥‥
ぎゃあっ!
冥: ‥‥名前と職業。
ナ: ななな、ナニするんやッ!
裁判長コラ!
ボーリョクやでコレは!
裁: いいんです。
ナ: いいコトあるかいッ!
‥‥それも、ムチやでムチ!
ぎええっ!
冥: バカのバカさわぎほど
バカげたものはない‥‥。
さっさと事件があった日の
ことを証言なさい。
ナ: なんや、まだ言うてへんで、
名前と職業‥‥。
冥: ‥‥‥‥‥‥
ナ: カメラマン・大沢木 ナツミ、
証言させてもらいマス!
裁: もっとなごやかに
やりましょうよ‥‥

(事件当日について)
ナ: 『<<対面の間>>には、被告人と
霧崎センセだけが入ったんや。』(証言1)
『で、扉の前で待っとったら、
バアン! 銃声が聞こえたワケや!』(証言2)
『ナルホドーが扉をコワして、
いっしょに現場に踏みこむと!』(証言3)
『殺された被害者と、ピストルを
ぶらさげた被告がいたワケや。』(証言4)
『部屋の中には、その2人しか
おらんかったで!』(証言5)
裁: 事件直後の写真は
撮ったのですか?
ナ: メチャロンやッ!
成: え。‥‥なんですか?
ナ: メチャロン。
”メチャ、もちロン”。
あぎゃあ!
冥: そんなコトは
どうでもよろしい。
‥‥さっさと
その写真を提出なさい。
成: (いよいよだ‥‥。
どんな写真なんだ‥‥?)
ナ: えーとな。
‥‥ホラ、コレや!
裁: ‥‥ふむう‥‥。
たしかに、被害者と被告の他には、
だれもいませんな‥‥。

証拠品<<ナツミの写真>>のデータを
法廷記録にファイルした。
冥: いかがかしら‥‥?
成歩堂 龍一。
成: (ギモンはすべて
晴らしてやるさ‥‥
‥‥尋問でな!)

(「証言1」をゆさぶる)
成: 本当に2人だけだったんですか!

(狩魔冥「異議あり!」)
冥: ナニ言ってるの!
弁護人もその場にいたはずでしょ!
成: う。
冥: 自分で答えなさい!
本当に2人だけだったの?
成: ‥‥ハイ。霧崎先生と真宵ちゃん
だけでした‥‥。
裁: こ、こらこら。弁護人が
証言してどうするんですか!
ナ: とにかく。<<対面の間>>に入った
のは、2人だけだったワケや。
冥: 最初からわかりきったことね。
‥‥証言をつづけなさい。

(「証言2」をゆさぶる)
成: 本当に銃声だったんですか!

(狩魔冥「異議あり!」)
冥: ナニを言いだすの!
自分で聞いているはずよ!
成: え。
冥: ついでだから証言なさい。
本当に銃声だったの?
成: ‥‥ハイ。銃声のような
音だったと思います‥‥。
裁: だ、だからどうして弁護人が
証言するんですかッ!
成: (‥‥やりにくいな‥‥)
ナ: とにかく、あれは銃声や。
ムカシ、聞いたコトあるし。
でな。でな。
ここから盛り上がるんや!

(「証言3」をゆさぶる)
成: ナルホドーが扉をコワした!
まちがいありませんか!
冥: ‥‥弁護人。
自分で言っててムナしくないの?
成: うう‥‥ボクがコワしました。
ゴメンナサイ。
(小学生みたいな気分に
なってきた‥‥)
ナ: いやー。
あれはグッと来たでえ。
裁: ‥‥ほほお。
それは見たかったですな。
成: (裁判長、ノンキに笑ってる‥‥)
冥: それで‥‥
証人が現場で見たものは?

(「証言4」をゆさぶる)
成: まちがいなく
被告人・綾里 真宵でしたか!
ナ: そうや。あの子やったわ。
成: (ナツミさん、
自信マンマンだな‥‥)

(「もっとつっこんでみる」を選択)
成: ナツミさん!
よく思い出してください。
ナ: な‥‥なんや?
成: 現場に踏みこんだとき、
なんて言いましたっけ‥‥?
?: 『あたしは‥‥殺されたの‥‥』

‥‥カシャ!‥‥
成: 『ナツミさん!
‥‥こんなときに‥‥』
ナ: 『こんなときだからこそ、や!
それより、ど‥‥どういうことや!
この子‥‥真宵はん‥‥なんか?』
成: あなたは犯人を見たとき、
彼女が綾里 真宵かどうか‥‥
ハッキリわからなかった
じゃないですか!
ナ: あ、あれ! そういえば‥‥。

(ざわめきが起こる)
裁: 静粛に! ‥‥証人。
イイカゲンな発言は困ります!
ナ: いや、ゴ‥‥ゴメンな。
成: (よし、これで状況は
変わるはずだ‥‥)
冥: アマいわ、成歩堂 龍一‥‥。
成:
冥: 彼らが<<対面の間>>に入った
ときのことを思い出すの、証人。
ナ: ”入ったとき”‥‥?
冥: <<対面の間>>に入ったのは、
綾里 真宵だったんでしょう?
ナ: あっ、そうや!
成: (‥‥たしかに‥‥
あれは真宵ちゃんだったな‥‥)
裁: ふむう‥‥
どうやら結論は出たようですね。
この写真の人物は、やはり
綾里 真宵ということです。
冥: ‥‥そのとおり。
成: (‥‥また1つ、逃げ道を
ふさがれたか‥‥)

(「証言5」をゆさぶる)
成: まちがいありませんか!
ナ: あらへん! あのオバハンに
部屋から追い払われたケド‥‥、
成: (オバハン‥‥キミ子さんか)
ナ: あの部屋には
ダレもおらんかったで!
成: (対面の間は、かなり
うす暗かったはずだ‥‥
本当にだれもいなかったのか?)

(「ビョウブのウラは?」を選択)
成: たとえば‥‥ビョウブのウラは?
見ましたか?
ナ: メチャリマエやッ!
成: え。‥‥なんですか?
ナ: メチャリマエ。
”メチャ、あたりマエ”。
いちおう、部屋の中は
ざっと見たんや!
ビョウブのウラ、ヒトなんか
おらんかったハズやで!
裁: ふむう‥‥証人。
ちょっといいですか?
ナ: な、なんや。
モンクでもあるんかッ!
裁: メチャリマエ‥‥は、ちょっと
イミがわかりにくいですな。
むしろ、メタリマエ、のほうが
より伝わりや
あひゃ!
冥: さあ、どうかしら成歩堂 龍一。
ムジュンは見つかったかしら?
成: (‥‥やっぱり、ダメだ!
ナツミさんの証言にウソはない。
それは、いっしょにいたぼくが
一番よく知っている‥‥)
裁: もう、けっこうです。
‥‥どうやら、証言には
まったく問題ないようですね。
冥: 事件が起こった瞬間、現場には
2人の人間しかいなかった。
被害者である霧崎 哲郎と、
被告人・綾里 真宵。
裁: ふむう‥‥。
この写真では、被告のカオは
ハッキリわかりませんが‥‥、
しかし状況から考えて、
被告人と断定していいようですね。
成: (‥‥どうすればいいんだ!
このままじゃあ‥‥)
裁: どうですか? 弁護人。
何かありますか‥‥?
成: (‥‥ヘタに答えると
裁判長の心証を悪くするな‥‥
”写ってるのが真宵ちゃん
じゃない”と証明できるか?)

(「今は証拠がない」を選択)
裁: どうですか? 弁護人。
成: ‥‥特に‥‥ありません。
冥: ‥‥認めるわけね。
この人物が、
綾里 真宵であることを。
成: (認めるわけじゃない。
ただ、否定するだけの
証拠がないだけだ‥‥)
裁: そこまで!
成: (ここまで‥‥なのか‥‥?)
裁: <<完全無罪>>を立証するのは、
やはりムリだったようですね。
冥: 言ったはずよ。
ゼッタイに不可能だ、と。
裁: 狩魔検事。‥‥この証人に、
まだ質問がありますか?
冥: 被告の犯行が立証された以上、
質問は意味を持たないわ。
裁: ‥‥弁護側も、
もう質問はないようですね。
成: (真宵ちゃんを‥‥
守ることができなかった‥‥)
質問は‥‥質問は‥‥

‥なるほどくん‥
‥弁護士が‥
‥そんなカオしちゃダメ‥
‥ピンチのときほど‥
‥ふてぶてしく笑いなさい!‥
成:
ち‥‥千尋さん!
千: ‥‥どうやら、
間に合ったみたいね‥‥。
成: ‥‥き、きみは‥‥
は、春美ちゃん!
千: ちょっと、ムネがキツいわ。
‥‥さあ。
一気に行きましょう!
成: でも! ‥‥もう、
材料がありませんよ!
千: 材料は、あなたの
アタマの中に眠っているわ。
もう一度、よく思い出して。
<<対面の間>>で見たことを‥‥。
きのう、私にも話して
くれたでしょう?
成: 『う‥‥うわっ! 霧崎先生!』

‥‥カシャ!‥‥
?: 『あたしは‥‥殺されたの‥‥』
成: 『な‥‥なんだって‥‥!』

‥‥カシャ!‥‥
成: 『ナツミさん!
‥‥こんなときに‥‥』
ナ: 『こんなときだからこそ、や!』
千: ‥‥ね。やっぱりまだ1つ、
手がかりがねむってる‥‥。
成: 千尋さん‥‥?
千: もう一度、ナツミさんに
尋問しましょう!
無意識か故意かはわからない。
でも、彼女は‥‥、
証言していないことがあるわ!
裁: ‥‥では、この証人に対する
質問を終了します!

(成歩堂「待った!」)
成: お待ちください裁判長!
この証人にもう一度、
証言をおねがいします!
裁: 却下します。
すでに、最後の尋問は
終了しました。
これ以上、ムダな質
はわっ!
冥: いいでしょ。
‥‥やらせてあげるわ。
狩魔の立証はカンペキ。
ギモンの余地はない‥‥。
そのことを思い知らせて
あげる、いいチャンスよ。
裁: い、いや、しかし。
私にも、このあとの予定が‥‥
まふっ!
‥‥やや、やりますやります!
証人。早くしなさい。
ホラ、証言を!
ナ: そ‥‥そない言われても‥‥
何をしゃべったらええんや?
成: <<対面の間>>に踏みこんだ時の
ことを、もう一度おねがいします。
ナ: おっけー。ええで!
千: ‥‥ふう。なんとか
つながったわね。‥‥審理。
成: (もうダメかと思った‥‥)


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