第2話『再会、そして逆転』第2回法廷(その3)

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成歩堂 龍一…黒
綾里 千尋…赤
綾里 真宵…青
狩魔 冥…水
糸鋸 圭介…黄土
裁判長…緑
綾里 春美…黄緑
綾里 キミ子…灰
霧崎 哲郎…紺
葉中 のどか…紫
大沢木 ナツミ…橙
堀田(自称)…黄
(フォントサイズをご都合に合わせて変えて、お楽しみください。量が多いので、最小が オススメ)


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(ざわめきが起こる)
裁: 静粛に! 静粛に! 静粛に!
‥‥なんともその、あー、ええ‥‥
はむッ!
冥: ナニを言うの、成歩堂 龍一!
きのうの証言を思い出しなさい!
霊媒が始まったとき、あの部屋には
被告と被害者しかいなかったはず!
裁: そう! それです!
‥‥どうなんですか弁護人!
成: もちろん、のどかさんは
かくれていたんです。現場に。
葉: あたしが‥‥
かくれていたですって!
どこに! 現場のどこに
かくれるところがあったのよッ!

(「ビョウブのウラ」を選択)
成: それは、もちろんここです。
裁: ビョウブの‥‥ウラ、ですか‥‥
はふッ!
冥: 何度も言わせないで!
きのうの証言を思い出しなさい!
ナ: 『ビョウブのウラ、ヒトなんか
おらんかったハズやで!』
葉: ほら見なさい!
バカじゃないの、アホ!
アセってソンしたじゃない!
裁: ‥‥ま、まあまあ、証人。
ワカい女性がそんな‥‥
葉: ナニよ! イイ年して、
アンタがキチンとしろっての!
裁: ス、スミマセン!
成: (もうゲンカイだな。
そろそろキメてやるか‥‥)
証人は、ビョウブのウラに
かくれていた。‥‥これを使って!

(「衣装ばこ」を選択)
成: のどかさん!
あなたが、どうやって
現場にかくれていたか‥‥
カンタンなコトです。
‥‥この中に入っていた!
葉: うう‥‥ッ!
‥‥そそ、そ、そんな小さなハコ、
ヒトなんか入れない‥‥
成: ザンネンながら、
すでにもう実験してあります!
(ナツミさんが
入れるのはわかってるからな)
葉: う‥‥ッ!

(狩魔冥「異議あり!」)
冥: その衣装ばこはたしか、
”控えの間”にあったものでしょ!
この事件とは関係ないわ!
葉: ‥‥そうよ! あそこで
寝てたから、私、知ってるわ。
衣装ばこなら、ずっとあったわよ!
”控えの間”にね!
裁: ‥‥ふむう‥‥
成歩堂くん、どうなんですか?
事件の際、その衣装ばこが
どこにあったか、証明できますか?

(「証拠を提示する」を選択)
成: ‥‥それでは、提示しましょう。
事件の際、衣装ばこが
殺人現場にあった、という証拠を!

(「衣装ばこ」を選択)
成: ‥‥この衣装ばこを
よく見てください。
葉: バカバカしい。そんなものに
証拠が残ってるわけが‥‥
裁: ‥‥‥‥!
こ、これは‥‥いったい‥‥!
もふッ!
冥: おどろいてるヒマがあったら
さっさと言う!
裁: あ‥‥穴があいています!
足もとから20cmの高さに!
成: 足もとから20cmの穴。
‥‥聞いたことのあるデータです。
冥: ‥‥ビョウブに‥‥
あいた穴と、同じ高さ!
成: そのとおり!
これで明らかでしょう!
発砲があったとき、衣装ばこは
ビョウブの近くに置かれていた!
そして‥‥ピストルの弾丸で
つらぬかれたんです!
ビョウブといっしょに!
葉: ‥‥むうウゥゥッ!
成: のどかさん!
あなたは、ビョウブのウラで
チャンスを待っていた!
‥‥そう! 霧崎先生を
殺害するチャンスをッ!
葉: ‥‥うがあああっ!

(ざわめきが起こる)
裁: 静粛に! 静粛に!
‥‥それはつまり、こ

(狩魔冥「異議あり!」)
冥: じゃ、じゃあ‥‥成歩堂 龍一!
この写真は!
この写真の人物が‥‥
‥‥葉中 のどかだと言うのッ!
成: 葉中 のどかだと言うのです!
葉中 のどかさん!
あなたはこの衣装ばこの
中にかくれていた!
霊媒師の装束を着て‥‥
綾里 真宵に変装していたのです!
裁: あ‥‥綾里 真宵に変装!
成: はじめから
計画されていたんですよ。
霧崎先生を殺害して、
被告に罪を着せるところまで!
葉: ‥‥や‥‥やめて‥‥
も、もう‥‥
冥: ‥‥ダマって聞いていれば
バカなコトをぐだぐだと‥‥!
それならば、成歩堂 龍一!
あなたはこう主張するの!
この証人が、現場に衣装ばこを
運びこみ、被告に変装して‥‥、
被害者を殺害したあと、
現場を脱出した、と!
‥‥たった1人でそんなコト、
不可能に決まってるでしょう!

(「たしかに不可能」を選択)
成: たしかに、不可能でしょう。
‥‥犯行の準備を
ひとりでするのは、ね。
いてててっ!
冥: だから言ったでしょう!
バカだからってヨウシャは‥‥
成: ちょ、ちょっと
待ってください!
狩魔検事。‥‥”ひとりではムリ”
と言ったんですよ?
冥: な‥‥! ま、まさか‥‥
葉: ‥‥ハァ‥‥ハァ‥‥
成: のどかさん!
‥‥あなたには、
共犯者がいたんですよ!

(「綾里 キミ子」を選択)
葉: ‥‥ぐッ、このヒトは‥‥!
成: 倉院の里の人間でなければ、
霊媒師の装束を用意できない。
綾里屋敷の人間でなければ、
衣装ばこを用意できない‥‥
冥: アヤサト‥‥キミ子!
裁: 先ほどの証人ではないですか!
成: さあ、のどかさん!
何か言うことはありますか!
葉: ‥‥う‥‥ううう‥‥
成: あなたは、霧崎医師を撃った!
‥‥その手で!
ちがいますかッ!
葉: きゃああああああああああああああ
ああああああああああああああっ!
成: ‥‥犯行は、おそらく
こんな感じで進められました。
犯人は、あらかじめ
現場にひそんでおきます。
霊媒師の装束とカツラをつけて、
被告人に変装して‥‥。
やがて、霊媒が始まります。
目を閉じているふたりに、
犯人は足音を殺してしのびよる。
‥‥まず、綾里 真宵を
強い睡眠薬で眠らせます。
そして‥‥霧崎先生を、
ナイフで刺した!
次に、衣装ばこの中に
被告人をかくす‥‥。
彼女と入れかわって、
罪を着せるためです。
千: ‥‥しかし。そこで手ちがいが
起こった‥‥
裁: 手ちがい‥‥?
成: そのとおり。

バァァァン!
成: 霧崎先生は、
まだ死んでいなかった!
‥‥最後の力をふりしぼって、
犯人に向かってピストルを撃った!
だから、ビョウブの弾痕は
低い位置にあったのです!
犯人は霧崎先生から
ピストルを奪いとって‥‥

バァァァン!
裁: その直後、あなたたちが部屋に
踏みこんだわけですか‥‥
成: おそらく銃声は、計算外の
ことだったはずです。
それを聞いて、ぼくたちは
”対面の間”に踏みこみました。

‥‥カシャ!‥‥
成: ‥‥のどかさんは、とっさに
自分の装束に血をこすりつけて‥‥

‥‥カシャ!‥‥
成: 綾里 真宵のフリをしたんです。
冥: で、でも! ‥‥そんなの、
すぐにバレるに決まってる!
成: ‥‥だから、キミ子さんが
せかしたんですよ。
キ: 『この場はアタクシに
おまかせなさい。
ああたたちは、警察に電話を!
早くなさいッ!
‥‥ギセイ者がふえる前に。』
裁: な‥‥
なんということでしょう‥‥
成: これが、この事件の真相です。

‥‥フッ‥‥
‥‥フッフッフッフッ‥‥
裁: だ、だれですか!
こんなときに、笑って‥‥
あひッ!
冥: ‥‥ケッサクな連中ね。
ホント、単純な生き物だわ。
成: ど‥‥どういうことだ‥‥?
裁: か‥‥狩魔検事‥‥
ま、まさか‥‥
冥: もちろん!
狩魔家の人間が、これぐらいの
コトで負けを認めると思って?
成: ‥‥なんだとおぉぉォッ!
冥: ‥‥成歩堂 龍一!
あなたの立証には、
重要な部分が欠けている!
成: そ、それは‥‥?
冥: この証人が犯人だとしたら‥‥、
なぜ、そんなメンドウな
コトをする必要があったの?
成: ‥‥え?
冥: わざわざ霊媒師と手を組んで、
霊媒師に変装して、シバイして‥‥
そんなバカげたことをした
理由はなんなの?
成: え? そ、それは‥‥
葉: ‥‥そ、そうよ!
あたしが言いたかったのも、それ!
冥: ‥‥それに、もう1つ。
そもそも、葉中 のどかはなぜ、
霧崎医師を殺害したの?
葉: そうよ! あたしも
それを言いたかったのよ!
ドーキよ、ドーキ!
あたしにはないわ、そんなの!
成: ど‥‥動機。それは‥‥
(ここで”ない”とは言えない!
今の時点で考えられる動機!
霧崎先生を殺害した理由は‥‥)
あなたが霧崎先生を殺害した
理由は‥‥ッ!

(「葉中 未実」を選択)
葉: ‥‥ハッ!
‥‥予想どおり。
つまんない答えね、成歩堂 龍一。
成: (こいつまでぼくのことを
フルネームで呼び始めたぞ‥‥)
葉: お姉さんの復讐‥‥ってワケ?
成: そ、そうです!
それに、あなた自身も、
あの事故で大ケガをしています!
葉: ‥‥バカバカしい!
霧崎が、お姉さんに睡眠薬を
盛った証拠なんて、ないのよ?
それに、復讐したけりゃ
さっさとやるわよ。
裁: ど、どういうことですか‥‥?
葉: ものわかりがワルいジイさんね。
‥‥‥‥‥‥‥‥
いいですかあ?
私が退院したのは、
もう半年も前ですよお。
復讐に燃えていたんなら、
半年もぼやぼやしてませえん。
‥‥それに、霊媒のことを
思いついたのは霧崎自身ですよお。
私が相談されたのは、
グーゼンなんですからねえ。
成: (た、立ちなおられたか‥‥ッ!)
し、しかしですね‥‥
あいた!
冥: みっともないわよ
‥‥成歩堂 龍一。
あなたは、
立証にシッパイしたの。
‥‥以上。
裁: どうやら、答えが出たようですな。
‥‥成歩堂 龍一。
たしかに、この証人の言うことは
もっともです。
復讐にしては計画がフクザツだし、
そもそも動機が見あたらない。
綾里 キミ子が、その犯行に
手を貸す理由すらありません。
そしてさらに決定的なのは‥‥
証拠がない、ということです。
冥: ないないづくし、ってヤツね。
‥‥あなたの立場もふくめて。
成: ぐはぁっッ‥‥!
(な‥‥なんてこった!
追いつめたハズだったのに‥‥)
葉: ふふ‥‥。だから
言ったでしょお、弁護士さん。
成: ‥‥‥‥?
葉: たたきのめしてあげちゃいます、
‥‥ってぇ。
裁: ‥‥それでは、この証人に対する
質問を終了します!


(待った!)

千: ‥‥裁判長。
1分だけ、時間をいただきます。
裁: は。
千: 負けちゃダメ、なるほどくん。
‥‥自分を信じて。
成: 千尋さん‥‥
千: たしかに、あの子の言うとおり。
これはムチャクチャな殺人計画よ。
‥‥でもね。それでも彼女は、
この犯罪を実行したのよ。
成: ‥‥ほ、本当に
そうなんでしょうか‥‥?
千: ‥‥‥‥‥‥
いい? なるほどくん。
ものごとには、
かならず理由があるわ。
彼女は、霧崎先生を殺害しなければ
ならない理由があったの。
そしてそのためには、この方法を
とるしかなかったのよ。
裁: ‥‥時間切れです。
成歩堂くん。
最後の答えを聞きましょう。
もしや、この証人の動機を
立証できると言うのですかな?
なぜ、こんな方法で被害者を
殺害したのか、理由を言えますか?
成: (‥‥このぼくに‥‥
できるのか‥‥?)

(「もちろんできる」を選択)
成: (”できる””できない”
‥‥そんなことは問題じゃない)
千: そう。あなたはもう‥‥
やるしかないの。
成: ‥‥立証してみせます。
のどかさんの動機を‥‥!
葉: ぶー。ザンネンでしたあ。
もう、おそいですぅ。
だってぇ。私の尋問、
もう終わっちゃいましたからあ。
きゃはッ!
冥: ‥‥おもしろい。
やってもらおうじゃない、
成歩堂 龍一。
葉: なな、ナニ言ってるのよ!
アナタ、私の味方‥‥
きゃはッ!
冥: ‥‥狩魔はカンペキな勝利
のみを、ヨシとする‥‥。
戦う意志がなくなるまで、
何度でもたたきふせる!
成: ‥‥‥‥‥‥
冥: それをジャマするものは‥‥
たとえ私の証人でもユルさない。
葉: そ‥‥そんな‥‥‥‥
裁: わかりました。
それではここで、5分間の
休憩をとりたいと思います。
証人に対する質問は、
それから再開しましょう。
葉: ちょ、ちょっと
待ちなさいよッ!


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