第2話『盗まれた逆転』第2回法廷(その1)

表セリフ集一覧に戻る

成歩堂 龍一…黒
綾里 千尋…赤
綾里 真宵…青
綾里 春美…黄緑
糸鋸 圭介…黄土
裁判長…緑
ゴドー検事…薄橙
華宮 霧緒…藤
矢張 政志…紺
星威岳 哀牙…紫
天杉 優作…灰
天杉 希華…桃
亜内検事…茶
裁判官…黄
(フォントサイズをご都合に合わせて変えて、お楽しみください。量が多いので、最小が オススメ)


←この前のセリフ



9月14日 午前9時41分
地方裁判所 被告人第4控え室

真: なっ、なるほどくん!
成: どうした?
また、何かあったの‥‥?
真: ものスゴい人気だよ、
今日の法廷も!
成: まあ‥‥殺人事件だからなあ。
真: ナニ言ってんの。
おとなりの法廷だよ!
成: ”おとなり”‥‥?
真: ホラ! アイガ探偵の
裁判があるんだよ! 今日。
成: ‥‥哀牙探偵の‥‥?
真: 怪人☆仮面マスクとして
裁判にかけられるんだって。
成: も、もう? 早いな‥‥
真: あたしも見たかったなあ、
仮面マスクの裁判。
?: ‥‥どうせ‥‥
成: そういえば、春美ちゃんは?
真: ああ。里に帰ったよ。
これ以上、修行を休めない、って。
?: ‥‥どうせ、ボクなんか‥‥
成: 春美ちゃん‥‥最近、
さらに熱心になったね。修行。
真: うん。
‥‥1年前の事件から、かな。
天: ボクのコト、
ムシしないでくださーーーい!
真: ‥‥あ、優作さん。
おはようございます!
天: どうせ、ボクなんて‥‥
サツジンを犯しても、ダレにも
注目されないんですよね‥‥
真: いやいや、そんなコトないですよ。
‥‥って、ゆ、優作さん!
成: ま、ま、まさか‥‥
きみが、はは、ハンニン‥‥!
天: あやややや、ちちちちがいますッ!
ボク、しがない怪人でーーーす!
‥‥‥‥いや。ヘンか。
怪人に”しがない”も”ナイス”
成: (天杉 優作の主張によると‥‥
怪人の2回目からの犯行は、
計画書にしたがっただけ‥‥
だれかが彼に犯行を指示して、
エモノを取りあげていたらしい)
真: なるほどくん。怪人のコト‥‥
サツジンに関係あるの?
成: たぶんね。‥‥とにかく、
今日の法廷はスピード勝負だよ。
真: え、どうして?
いつもどおり、のんびり行こうよ。
成: それじゃあ‥‥
ちょっと、マズいんだよ。
真: ‥‥‥‥?


同日 午前10時
地方裁判所 第6法廷

裁: これより、天杉 優作の
法廷を開廷します。
成: 弁護側、準備完了しています。
ゴ: ジュンビ‥‥か。
オクビョウ者の逃げ口上だぜ。
裁: ‥‥はい。そういうワケで、
冒頭弁論をおねがいします。
成: (裁判長‥‥すっかり
慣れちまったみたいだな)
ゴ: 天杉 優作は、戦場に出るには
若すぎた。‥‥それだけだぜ。
裁: ‥‥‥‥‥‥
さすがに、それだけでは
ゼンゼンわかりません。
ゴ: クッ‥‥!
世話のやける連中だぜ。
人生は戦場だ。だが‥‥だからこそ
スジは通さなきゃいけねえ。
‥‥そういうコトだ。
わかるだろ?
裁: ‥‥はい。では、事件のあらましを
カクニンしておきましょう。
成: (裁判長‥‥
ヤリ手の司会者みたいだな)
裁: 被害者は毒島 黒兵衛。
KB警備会社の社長でした。
彼の死体が金庫の中から発見された
のは、13日の朝、9時ごろ。
しかし‥‥殺害されたのは、
前日の午前1時だった。
ゴ: そして‥‥その時刻。現場で、
迷子のコネコちゃんが鳴いていた。
ソイツが‥‥
そこの被告人、ってワケだぜ。
裁: それでは、ゴドー検事。
最初の証人を呼んでください。
ゴ: ‥‥オレは、裁判中のコーヒーは
17杯まで、と決めている。
だが。ホンモノはいつだって‥‥
最初の1杯目だけ、だぜ。
裁: あの。最初の証人を‥‥
ゴ: ‥‥じゃあ、被告人・天杉 優作の
証言を聞くとするぜ。
裁: ひ、被告人‥‥?
いかがですか、弁護人。
被告人が証人となると、
弁護側には不利になりますが‥‥
成: (ムカシ、千尋さんが
ぼくを弁護してくれたとき‥‥
彼女は、被告人である
ぼくの尋問を受け入れた‥‥
このぼくを‥‥
”信頼”してくれていたから)
弁護側に異議はありません。
被告人を証人として認めます。
ゴ: クッ‥‥!
いいカクゴだ、まるほどう‥‥
裁: それでは、
天杉 優作を証言台へ!

ゴ: ‥‥やったんだろ? アンタが。
天:はい。
成:え。
天: あ。‥‥いえいえいえいえいえいえ
めめ。めっそうもありません!
裁: ‥‥ふう。
裁判の最短キロクが
生まれるかと思いました。
真: 優作さん、見た目だけですでに、
半分有罪だもんね‥‥。
成: クチを開けば、もう半分も有罪
って感じなんだよな‥‥。
ゴ: クッ‥‥! いいだろうさ。
なあ、アンタ‥‥。
聞かせてくれねえか?
社長を殺していないなら‥‥
なぜ、KB警備へ行ったんだ?
天: そ、それは‥‥その。
言いにくいんだよなあ。帰りたいな
裁: では、そのあたりのことを
証言してもらいましょう!

(KB警備に行った理由)
天: 『あの晩、夜中の1時ごろ、
KB警備の社長室をたずねました。』(証言1)
『呼び出しのお手紙‥‥その。
脅迫状をもらったものですから。』(証言2)
『1年前まで社員でしたから、
社長室の場所は知ってました。』(証言3)
裁: 夜中の1時‥‥というと、
まさに犯行時間のころですな。
ゴ: ‥‥弱者は運命に流され、
強者はそれを飲みほす。
クッ‥‥! 今日もニガいぜ。
‥‥オレの運命。
真: なんだかんだ言って
コーヒー飲んでるよ。
裁: それでは、弁護人。‥‥尋問を。

(「証言2」をゆさぶる)
成: ”呼び出しのお手紙”ですか‥‥
天: どこかに呼び出される
脅迫状は、初めてでしたね。
裁: そうでない脅迫状は、
初めてではなかったのですか?
天: ええ、それはもう。
あれを盗めとか、これを奪えとか。

(成歩堂「待った!」)
成: いやいや! その話は、また今度!
(よけいなコト、言うなよ‥‥
‥‥さて、どうしよう?)

(「さらにゆさぶる」を選択)
成: その脅迫状には、
どんなコトが‥‥?
天: 500万円を持ってこい、って。
ゴ: ‥‥カネ、か。サツジンの
動機として、じゅうぶんだぜ。
天: あ! でも!でもでも!
ちょっと待ってくださーーーい!
ボク、おカネを払うつもり
なんて、ありませんでしたよ!
裁: ほお‥‥
そうなんですか?
天: だって! ボクには、脅迫されて
困ることなんて、ありませんから!
裁: ふむう‥‥それは重要な
ポイントですな‥‥
証人。今の発言を
証言に加えていただきましょう。
天:はい!
ゴ: クッ‥‥!
成: (だいじょうぶか‥‥?
優作くん‥‥)
天: 『社長の脅迫はコワくなかったです。
バラされて困ることもなかったし。』(証言4)

(「証言3」をゆさぶる)
成: たしか‥‥KB警備会社の
警備隊長だったんですよね?
天: ‥‥ええ、まあ。
裁: たた、たいちょう?
ああ、あなたが?
ゴ: それが‥‥今から1年前。
突然、クビになった‥‥
クビにされた恨み、か。
動機として、じゅうぶんだぜ。
裁: ふむう‥‥
成: (‥‥マズいな。話題を
変えたほうがいいか‥‥?)

(「クビになった理由」を選択)
成: 優作くん。クビになった理由を
聞かせてください。
天: そ、それは‥‥
ゴ: 『聞かなきゃよかった』‥‥
世の中、そんなのばっかりだぜ。
成: じゃ、じゃあやっぱり‥‥
裁: ‥‥被告人。
証言してください。
天: あの‥‥ボク。
おカネが必要だったんです。
裁: おカネ‥‥?
天: その‥‥まれかちゃんが
おカネつかうの、シュミだから‥‥
真: イヤなシュミだねー、
なるほどくん。
天: 給料じゃ、とても足りなくて‥‥
ボク、会社からデータを
盗んじゃったんです。
成:‥‥え。
天: KB警備って、いろんな会社の
セキュリティの情報が集まるし‥‥
ボク、いちおう警備チームの
隊長だったから‥‥
ゴ: データを盗んで‥‥
売っちまったワケだ。
天: それが、社長にバレちゃって。
‥‥懲戒免職に。
成: ええええええええッ!
(聞かなきゃよかった‥‥)
天: なんとか、内密にしてもらって。
自分からやめたコトにしたんです。
真: なるほどくん、なあに?
チョーカイメンショクって。
ゴ: 会社に損害を与えた人間を、
バツとしてクビにするコト、だぜ。
アンタは特に、よく覚えて
おいたほうがよさそうだな。
真: ‥‥言われちゃったよ。
裁: 証人。会社のデータを盗んだ
‥‥ジジツなのですね?
天: は、はい。
ご、ごめんなさい‥‥
裁: このジジツは重要と考えます。
‥‥証言に加えてもらいましょう!
成: (これで‥‥状況はガラリと
変わってしまったな‥‥
‥‥よくない方向に)
天: 『会社の機密情報を売って、クビに。
まれかちゃんにはヒミツですけど。』(証言5)

(「証言4」に「天杉希華」をつきつける)
成: 優作くん。‥‥きのう聞いた話と、
ちょっとちがいますね。
天: え、え‥‥ナニがですか?
成: きみは‥‥
何よりも恐れていたはずだ。
きみのヒミツを、ある人物に
知られてしまうことを‥‥
天:はうぐ。
裁: ある人物‥‥?
成: ‥‥天杉 希華さん。
被告人の奥さんです。
天: うあ! ‥‥ぼ、ぼくッ!
あの。なんて言うか、
まれかちゃんはその。
ゴ: ‥‥どうやら、ウカウカしてると
シゴトを取られちまいそうだぜ。
成: (ゴドー検事‥‥!)
ゴ: そう。すべては‥‥
そのカミさんが原因だったのさ。
裁: ‥‥どういうことですか?
ゴ: カミさんの小づかいのため、
会社の機密データを盗んだ。
クビになったことをカミさんに
知られたくなくて、脅迫された。
そして、殺人事件が起こったのさ!
裁: ふ‥‥‥‥ふむう‥‥!
成: (くそ! また、
アイツの思うツボか‥‥)
天: ま、まれかちゃんのコト。
そんなふうに言うと‥‥
ユルしませえええーーーーん!
裁: ‥‥どうやら‥‥
いろいろなコトが
ハッキリしてきました。
真: どう? なるほどくん。
成: ‥‥開廷から20分で、ここまで
不利になるとは思わなかったよ。
裁: 動機はじゅうぶんです。
奥さんのためにデータを盗み、
ヒミツを守るために、殺人を‥‥。
行きすぎた家族サービス、
とでも言いましょうか。
ゴ: ‥‥動機は立証された。
次へ行くぜ。
成: うううう‥‥
ゴ: あの晩、午前1時。
殺人現場で何があったか‥‥?
さあ、話してみな!
‥‥聞いてやるぜ。


次へ→