第3話『逆転のレシピ』第2回法廷(その2)

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成歩堂 龍一…黒
綾里 千尋…赤
綾里 真宵…青
糸鋸 圭介…黄土
裁判長…緑
ゴドー検事…薄橙
須々木 マコ…橙
芝九蔵 虎之介…紫
鹿羽 うらみ…灰
本土坊 薫…桃
五十嵐 将兵…紺
小池 けいこ…黄
(フォントサイズをご都合に合わせて変えて、お楽しみください。量が多いので、最小が オススメ)


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(事件当時・店内の状況)
本: 『被害者のムッシュ・タカオ‥‥
ヒトリで店に来たわ。』(証言1)
『たしか‥‥そのすぐ後に、
あのオジさんも店に来たのよォ。』(証言2)
『店内には、他にお客さんは
いなかったわ。』(証言3)
『宝クジが当たって‥‥
ムッシュ・タカオは大騒ぎだった。』(証言4)
『その5分後ぐらいだったかしら。
あの事件が起こったのは。』(証言5)
『ニセモノがシバイするヒマなんか
なかったわねェ‥‥。』(証言6)
裁: ‥‥ケッキョク、店内に
カガミはなかったのですね?
本: ジュ・ヴ・デュマン・パルドン!
ユルしてちょうだいな!
お店のゴタゴタを早く
片づけたくて、あんなウソを‥‥
裁: あなたのしたことは、
<<偽証罪>>にあたります。
‥‥処分は、あとで
言いわたしましょう。
本: う‥‥ウイ。
裁: それでは、弁護人!
尋問をおねがいします!
成: (本土坊さん‥‥。<<偽証罪>>で
マイるのは早すぎるだろう。
この尋問が終わったら‥‥
それでは済まなくなるはずだ!)

(「証言2」をゆさぶる)
成: 五十嵐 将兵‥‥ですか?
本: ウチのコーヒーの味がわかる、
”通”なお客さんなのよォ。
ゴ: ‥‥オレも一度だけ、
あのコーヒーを飲んだコトがある。
スゴい味だったな‥‥たしかに。
ヒトクチ飲む価値はあるぜ。
本: ウレシイわぁ。
また、飲みに来てね。
ゴ: ヒトクチ飲む価値はある。
しかし‥‥それ以上じゃねえさ。
成: (‥‥あのジイさん、被害者と
ほぼ同時に、店に来たらしいな。
もう少し、情報を
探ってみるか‥‥?)

(「何時ごろに来たか?」を選択)
成: ところで‥‥オジさんが
店に来たのは、何時ごろでしたか?
本: そうねえ‥‥
よく、おぼえてないわぁ。
裁: ふむう‥‥。たしか、
きのうの証人によれば‥‥

糸: 『通報は、おっかないジイさんから、
2時25分に入ったッス。』

裁: ‥‥というコトでしたが。
本: 来店から事件が起こるまで、
20分ぐらいだったから‥‥
2時から2時10分‥‥
ってコトになるかしらぁ。
成: (2時すぎ、か‥‥)
本: オジさんのおかげで思い出せたワ。
‥‥ア・リ・ガ・ト。
裁: ほっほっほっ。たまには
役に立たないと、アレですからな。
記念に、その時間を証言に
加えていただきましょうかな。
本: ウイ、ムッシュ・サイバンチョ。
‥‥いいわよぉ。
裁: メルシ・ビエン。‥‥なーんて。
ほっほっほっ。
成: (裁判長、ゴキゲンだな‥‥)
真: ‥‥ハナ歌で
シャンソンうたってるよ‥‥。
本: 『そのすぐ後、オジさんも来店を。
2時、ちょっと過ぎぐらいかしら。』(証言7)

(「証言7」に「長者ラジオのチラシ」をつきつける)
成: ついに‥‥つかまえましたよ、
本土坊さん。
本: く‥‥クワ? 何かしら‥‥。
成: 被害者は事件当時、イヤホンで
ラジオを聞いていました。
‥‥<<長者ラジオ>>‥‥
毎週、5000万円の当選番号を
番組の中で発表しています。
本: ムッシュ・タカオは、
その番組をきいていたワケね‥‥
裁: まったく、問題ありませんな。
成: そうでしょうか‥‥?
本:‥‥‥?
成: 被害者たちが来店したとき‥‥
午後2時をすぎていたそうですね?
本: マチガイないわ!
ハッキリ思い出しちゃったから。
ランチのサービス・タイムが
終わる時間なのよねえ。
ゴ: ‥‥どういうコトだ?
まるほどう‥‥
成: この番組は、午後1時30分から
始まるんですよ。
‥‥地上で最もスリリングな
10分間を放送するために‥‥
裁: い‥‥1時30分‥‥!
成: 被害者は、大騒ぎしたそうですね。
”宝クジが当たった”‥‥と。
しかし‥‥そんなことは
あり得ない。ゼッタイに!
その30分も前に、番組は
とっくに終わっていたのだから!
本: のーーーーーーん!
成: この<<被害者>>は、
あり得ない行動ばかりとっている!
聞こえるはずのないラジオ、
終わってしまったはずの番組‥‥
それらのムジュンを解決する
コタエは、1つしかない!
すべては、本来の犯行時刻から
30分ズレた、ニセモノだった!

(ざわめきが起こる)
成: あの日、吐麗美庵には
2人の岡 高夫がいたのです。
真犯人に毒を盛られて死んだ、
ホンモノの岡 高夫と‥‥
五十嵐 将兵に見せるために
仕組まれた、ニセモノの岡 高夫!
裁: た‥‥たしかに‥‥
そう考えなければ、時間のズレに
説明がつきません!

(ゴドー検事「異議あり!」)
ゴ: 調子に乗ってるようだな、
まるほどう‥‥。
成:‥‥‥!
ゴ: だが‥‥アンタの乗ってるのは、
ガキのリズム、エイトビートだぜ!
成: (”調子に乗る”って、
そういうコトなのか‥‥?)
ゴ: いいか! アンタのムチャな
主張どおり‥‥午後2時すぎ。
ニセモノの岡 高夫が、ジイさん
相手にシバイを見せたのならば!
そのとき、ホンモノの岡 高夫は
どうなっていたんだ!
成: そ、そんなの‥‥
考えるまでもありません!
ホンモノは、とっくに
毒殺されていたはずです!
裁: ‥‥当然、そうでしょう。

(ゴドー検事「異議あり!」)
ゴ: ‥‥かかったな、まるほどう‥‥
成: な、なんだと‥‥!
ゴ: それなら‥‥アンタには
立証できる、ってワケだな?
その<<死体>>が、いったい
どこに消えちまったのか!
成: し、死体が‥‥”消えた”‥‥?
ゴ: ”店内に、客は1人きりだった”
それが、ジイさんの証言だ。
その”客”が、ニセモノの
岡 高夫だったとしたら‥‥
犯人は、ホンモノの死体を
どこかにかくしたハズだぜ!
成: あぎゃあああああああッ!

(ざわめきが起こる)
裁: ‥‥弁護人。
お聞きのとおりです。
あなたが、自分の仮説を
立証するためには‥‥
次の問題に、カンペキに
答えてもらう必要があります。
すなわち。犯人が、
『死体をどこにかくしたか?』
成: は‥‥はい‥‥
ゴ: もちろん‥‥当てずっぽうは
ユルされねえ。
死体がかくされた場所‥‥
<<証拠品>>で立証してもらうぜ。
成: しょ、証拠品‥‥!
真: なな、なんか急に
風が冷たくなってきたよ!
成: (ムジュンを暴いて
追いつめたつもりが‥‥
いつの間にか、こっちが
追いつめられている‥‥!)
裁: それでは、成歩堂くん!
‥‥うかがいましょう。
ホンモノの岡 高夫の死体が
かくされた場所は、どこですかな?

(「吐麗美庵の店内」を選択)
成: 死体を店外に運びだすのは、
キケンが大きすぎます。
当然‥‥店内のどこかに
かくしたはずです!
裁: それは、おもしろい‥‥。
いったい、店内のどこに
かくすことができたのか?
この上面図で、
示していただきましょう。
成: ‥‥わかりました。
吐麗美庵の店内で‥‥
死体がかくされていたのはッ!

(「キッチン」を選択)
成: 死体をかくした場所‥‥
それは、ここです!
裁: ふむう‥‥なるほど。
ゴ: そこまでは、いいさ。
じゃあ、そいつを立証して
もらおうか、まるほどう!
死体が、そこにかくされた‥‥
それを立証する証拠はッ!

(「小ビン」を選択)
成: 本土坊さん。
この小ビンに、見おぼえは?
本: の、ノンノン! そんな
こきたないビン、知らないわ。
ワタシが愛用しているのは、コレ。
モルニーフル社の最高級品よぉ。
裁: 成歩堂くん。その小ビン‥‥、
どこで見つけたのですかな?
成: フシギなコトに‥‥
吐麗美庵のキッチンなんです。
本: コム! なんですって‥‥
でも。アロマ・オイルのボトルは
これしか使わないコトに‥‥
成: ザンネンながら‥‥コイツの中身は
アロマ・オイルではありません。
‥‥外用薬です。
裁: く‥‥クスリ‥‥
成: もちろん、おぼえていますね?
岡 高夫さんが事件当日、
耳鼻科へ行っていたことを!
ゴ: ま‥‥まさか‥‥
成: ブンセキの結果は、
すでに出ています!
これは、そのときに
処方されたクスリなのです!
ゴ: ぶへえええッ!
成: 岡 高夫さんを毒殺した犯人は、
死体をキッチンにかくした!
そのとき‥‥被害者のポケットから
コイツが落ちたのです。
本土坊さん!
‥‥事件が起こったとき‥‥
あなたは、キッチンに
いたそうですね‥‥?
本: ももも、もん・でゅ‥‥
成: そう‥‥死体をかくしたのは
あなただった!
あなたは、被告人・須々木 マコを
守るフリをして‥‥
そのウラで、彼女を犯人に
仕立て上げようとしたのです!
本: のーーーーーーーーーーーーーん!

(ざわめきが起こる)
裁: せ‥‥静粛に! 静粛に!
おどろくべき事態ですッ!
証人! あなたが‥‥
岡 高夫さんを殺害したのですか!
本: ち、ちがうの!
ワタシ、そんなコト‥‥
ゴ: うおおおおおおおおおおおおおおお
おおおおおおおおおおおおおおおお
おおおおおおおおおおおおおおおお
おおおおおおおおおおおおおおッ!
裁: ごごご、ゴドー検事‥‥?
ゴ: ‥‥苦ェ‥‥
ウソを1つ聞かされるたび、カップ
のコーヒーを1杯、飲みほす‥‥
‥‥そいつが、オレのルールだぜ。
成: (何杯目だと思ってるんだよ!)
ゴ: そして‥‥そのウソをついた
クソ野郎に‥‥
カラになったコーヒーのカップを
1ケ、飲みこませる‥‥
そこのコックさんよォ‥‥。
アンタも1ケ、
飲みこんでみるかい!
本: ジュ・ヴ・デュマン・パルドン!
聞いてちょうだいッ!
これはワナなのよ!
聞いてったら! ‥‥プリーズ‥‥
裁: ”プリーズ”は英語です。
ゴ: 一度だけ聞くぜ。
‥‥やったのかい? アンタが‥‥
本: の‥‥ノンノンノンノン!
断じて‥‥極めてノンよッ!
わ‥‥ワタシは、ただ‥‥
ゴ: ‥‥いいだろうぜ。
最後に一度だけ、くれてやるさ。
‥‥なあ、ジイさん。
裁: 証人に‥‥
発言のチャンスを与えましょう。
もし、またウソをついた場合。
ゴドー検事のコーヒーカップと‥‥
‥‥私の、この木槌を
飲みこんでいただきます。
本: ‥‥ウイ。
わかりました‥‥。
成: (‥‥なんなんだ、
このミョーなフンイキは‥‥)
裁: ‥‥それでは!
最後の証言をおねがいします!

(自供)
本: 『ワタシ‥‥たしかに、死体を
キッチンにかくしたわ。』(証言1)
『あるオトコに命令されて‥‥
しかたがなかったの。』(証言2)
『‥‥協力するしかなかった。
断れない理由があったから‥‥』(証言3)
『でも! ワタシ、殺人なんて
やってないの! 信じて‥‥!』(証言4)
裁: ”協力”‥‥?
いったい、だれに!
本: い、言えないわ!
ワタシ‥‥消されちゃう!
成: じゃあ、他のことを聞きましょう。
岡 高夫が死んだとき‥‥
‥‥テーブルには、本当に
彼しかいなかったのですか?
本: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
‥‥いたわ。
もうヒトリ‥‥オトコが。
成: (やっぱり‥‥)
真: マコちゃん‥‥ホントのコト、
話してくれていたんだね‥‥
裁: それでは、弁護人。‥‥尋問を。
成: (もう‥‥ぼくのするべきコトは
1つしか残っていない。
彼がかくしている”真犯人”
その名前を暴くだけだ‥‥)

(「証言2」に「芝九蔵 虎ノ助」をつきつける)
成: もう終わりにしましょう、
本土坊さん。
あなたが協力したのは‥‥
このオトコですね。
本: あうううう‥‥
裁: ど、どなたですかッ!
なんか、どこかで
見たコトがあるような‥‥
成: (‥‥1ヶ月前の裁判で、
法廷に立っていたからな‥‥)
‥‥芝九蔵 虎ノ助。闇金融
<<カリヨーゼ>>の社長です。
本: ‥‥‥‥‥‥‥
成: ‥‥もう、かくしてもムダです。
わかっているでしょう‥‥
あなたは、彼には逆らえなかった。
‥‥コイツがあるかぎり!

(「本土坊の借用書」を選択)
成: ‥‥闇金融からの、
5000万円の借金。
あなたには、返済の
アテはまったくなかった。
だから‥‥この人物の言うことを
聞かざるを得なかった‥‥
本: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
‥‥そのとおりよ。
真: 本土坊さん‥‥
本: ゼニトラさん‥‥ウチの店を
<<打ち合わせに使う>>って‥‥。
あの日、被害者と待ち合わせて
返済のハナシをしていたの。
‥‥どうして、あんなコトに
なったのかは知らないわ。
ワタシ、あのオトコの言うとおりに
動くしかなかったの。
死体と‥‥キゼツしたマコちゃんを
店内から運び出して‥‥
キッチンにかくしたの。
すべてを見なかったことにして‥‥
成: ”あのオトコ”‥‥
芝九蔵 虎ノ助、ですね。
裁: ‥‥証人。
もう1つ、うかがいましょう。
‥‥被告人のエプロンから、
毒薬と宝クジが見つかりましたが、
これも、あなたが‥‥?
本: ち‥‥ちがう!
ワタシは知らなかった!
マコちゃんにツミを着せる
なんて‥‥ワタシ‥‥
聞かされてなかったわ!
そんな、ヒドいコト‥‥
裁: ゴドー検事!
ゴ: ‥‥‥‥‥‥
裁: ‥‥芝九蔵 虎ノ助を
証人として召喚してください。
本日中にはムリでしょうから、
審理は中断します。
このつづきは、明日‥‥
ゴ: ‥‥30分だ。
裁: な‥‥なんですか?
ゴ: オレは、審理をつづけるぜ。
30分後‥‥コイツを
証言台に立たせる。‥‥かならず。
成: ご、ゴドー検事‥‥
ゴ: 安心するのは早いぜ、
まるほどう‥‥
そこのコックが、本当のコトを
言ってるかどうか‥‥?
まだまだ、判決の行方は
わからねえさ。
裁: わかりました。
あなたにまかせましょう。
芝九蔵 虎ノ助の到着しだい、
審理を再開します。
それでは‥‥
これより、30分間の
休憩に入ります!


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