第3話『逆転のレシピ』第2回法廷(その3)

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成歩堂 龍一…黒
綾里 千尋…赤
綾里 真宵…青
糸鋸 圭介…黄土
裁判長…緑
ゴドー検事…薄橙
須々木 マコ…橙
芝九蔵 虎之介…紫
鹿羽 うらみ…灰
本土坊 薫…桃
五十嵐 将兵…紺
小池 けいこ…黄
(フォントサイズをご都合に合わせて変えて、お楽しみください。量が多いので、最小が オススメ)


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同日 午後1時21分
地方裁判所 被告人第1控え室

真: ‥‥いよいよ出てくるね、
ゼニトラ。
ここまで来たら、
あとヒトイキだよ!
成: だといいけど‥‥
真:え‥‥?
成: 本土坊さんの、さっきの尋問‥‥
たしかに”ゼニトラに命令された”
‥‥そう証言したけど‥‥
ゴドー検事も、言ってただろ?
証言が<<真実>>だったかどうか?
‥‥証拠はないんだよ。
真: 本土坊さんがウソを
ついてた、ってコト?
成: 検察側が、そう主張してきたら
ヤッカイなことになるだろうね。
(とにかく‥‥決定的な証拠が
足りない気がする‥‥)

コラァッ! アンタ!
成: あ‥‥イトノコさん‥‥
真: なに、コーフンしてるんですか?
アタマ、逆立てちゃって。
糸: アンタこそ、ノンキにチョンマゲ
結ってる場合じゃないッス!
真: チョンマゲって言うな!
成: と‥‥とにかく、落ちついて
くださいよ、イトノコ刑事!
糸: ううう‥‥ミョーに時間があいて、
じっとしてられないッス!
うほほおおおおおおおおおおおい!
成: (うるさいな‥‥)
糸: ‥‥ナニか!
ナニか、シゴトはないッスかッ!
成:え‥‥
糸: ちょっと、署まで
ひとっ走り、行ってくるッス!
1時間もあれば、指紋の
検査ぐらい、できるッスよ!
成: (‥‥”1時間”って、審理が
再開しちまうぞ‥‥!)
真: でも。でも。ないんでしょ?
”決定的な証拠”が!
成: (たしかに‥‥切りフダがなきゃ
戦えないな‥‥)
‥‥1時間あれば、
”指紋”の検査ができるんですね?
糸:そッス!
成: それなら‥‥この証拠品の
指紋、詳しく調べてもらえますか?

(「小ビン」を選択)
成: じゃ、せっかくですから、
コイツの指紋を調べてください。
糸: それは‥‥今朝、自分が
持ってきた小ビン、ッスな。
成: 証拠品の中で”正体不明”なのは、
この指紋だけですからね。
糸: そッスね! ジツは
自分も気になっていたッス!

証拠品<<小ビン>>を
イトノコ刑事にあずけた。
糸: じゃッ! 自分はさっそく、
調査に行くッス!
自分が戻るまで、
負けちゃダメッスよ!
成: (‥‥勝負は、
いよいよ大詰めだな‥‥)
真: どっちがホンモノか‥‥
決着をつけてやろうね!


同日 午後1時56分
地方裁判所 第4法廷

裁: それでは、審理を再開します。
ゴドー検事。芝九蔵さんは‥‥?
ゴ: ‥‥捕獲してきた。コーヒー3杯の
安いシゴト‥‥だったぜ。
成: (ほ、ホカク‥‥?)
ゴ: ‥‥やっこさん、そうとう
盛り上がってるからな。
噛まれないよう、注意するコトだ。
裁: それでは、芝九蔵 虎ノ助さんを
入廷させてください!

裁: ‥‥ええと、それでは証人。
名前と、職業を‥
虎: おらあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!
真: きゃきゃわわわはああああああっ!
成: (真宵ちゃん、テーブルの下に
かくれちまったぞ‥‥!)
裁: あ、あの‥‥。よよよよよ、
よろしいでしょうか‥
虎: ンなんじゃいィィィィィッ!
裁: ンなんでもないですゥゥゥゥゥッ!
成: (なんだそりゃ!)
虎: ワイはこれから、ダイジな
取り引きに出るトコロやったんや!
ダレやァッ! いったいダレが、
ワイを呼び出したんやぁぁっ!
‥‥キサマかッ!
成: え、ええと、それは‥‥
もちろん、裁判長‥‥

(裁判長席 カラッポ)
成: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥
さ、裁判長ッ!
裁: あ! ちょっとボールペンを
落としてしまってですね‥‥
私にかまわず、みなさんで
やってください!
成: (‥‥やれやれ‥‥)
虎: ダレやァッ! いったいダレが、
ワイを呼び出したんやぁぁっ!
ゴ: ‥‥いくら叫んでもムダだぜ。
虎: なんやてェ‥‥?
ゴ: アンタは、とらわれたのさ。
法廷という、オリの中に。
裁くのは、このオレだぜ!
虎: ‥‥ぐ‥‥ッ!
成: (か‥‥カッコイイ‥‥)
真: なるほどくん! 負けちゃダメ!
ゴ: ‥‥最初にカクニンしておくぜ。
アンタ‥‥この事件について、
知ってるコトはあるかい?
虎: ハッ! なんのことかサッパリや!
ゴ: 須々木 マコの前回の法廷に、
傍聴人として来たことは?
虎: あらへんワ! 裁判見物するほど、
ヒマやないッ!
裁: ‥‥わかりました。では、
証言をおねがいできますかな。
事件当日のコトについて。
虎: ‥‥フン!
成歩堂 龍一ィ‥‥
成:‥‥!
虎: おおかた、キサマの
サシガネなんやろう?
‥‥一生かかっても後悔しきれへん
ようにしたるでェ‥‥
成: うううう‥‥
(‥‥やっぱり、恐ェ!)
真: なるほどくん! しっかり!

(事件当日のアリバイ)
虎: 『殺人事件なんて言われても、
ワイはなんにも知らんでェ。』(証言1)
『去年の12月は忙しくてなあ。
ずっと事務所におったからのぉ。』(証言2)
『カリヨーゼには毎日、カネを求めて
シャチョーさんが行列を作るんや!』(証言3)
『‥‥ワイのアリバイなら、
うらみちゃんが証明してくれるで!』(証言4)
裁: いやいや。やっとボールペンが
見つかりました。
それでは、弁護人。
尋問をおねがいしま
虎: うらああァァァァァァァァッ!
裁: ななな、なんですか!
急に大きな声、出さないように!
虎: ‥‥そこのニイちゃんのコトは、
よぉく知ってるでェ‥‥。
ちっちゃなコトをチクチクつつく
ことしかできない、ヨゴれ弁護士!
成: よ、ヨゴれ‥‥
虎: ええかァ。事件に関係ないコトを
聞こうとしたら‥‥
1回、500万円!
ウチから借りてもらうでェ‥‥
成: え‥‥。
(借金の押し売りかよ!)
虎: ‥‥ヒリつくような、タマの
取りあい、しようやないかィ!
ゴ: クッ‥‥! おもしれえぜ。
‥‥見ているぶんには。
裁: ちょちょちょちょっと!
さすがにそれは‥‥
ゴ: ‥‥この証人はなぁ。
いわば、都会のジャングルに
放たれた、ハラペコのトラ。
逆らうと‥‥そのジマンのアタマ、
噛まれちゃうぜ!
裁: しかたないですな。私のほうから、
ペナルティを与えましょう。
虎: ‥‥ワイはこれから、ダイジな
取り引きがあるんや。
そろそろ、バスに
とび乗る時間やでェ‥‥
裁: 事件に関係のない<<ゆさぶり>>には
ペナルティを与えます。
‥‥そのつもりで、
尋問をおねがいしましょう。
成: わ‥‥わかりました。
真: がんばれ! なるほどくん!
成: ‥‥いいかげん、出てこいよ。

(「証言2」をゆさぶる)
成: 1ヶ月前のコトですよ。
まちがいありませんか?
虎: ウチにはなァ。
スゴウデの秘書がいるんや。
成: スゴウデ‥‥
(うらみさんのコトか‥‥)
虎: ワイのスケジュール帳に、
しっかり書かれとったワ!
<<12月・おおむね事務所>>
‥‥ってなァ!
裁: それは、なんというか‥‥
大ざっぱ、なのでは‥‥
虎: ‥‥ギヌロ!

(裁判長席 カラッポ)
成: (やれやれ‥‥
‥‥問題は”事件が起こった日”
なんだけど‥‥どうする?)

(「さらにゆさぶる」を選択)
成: ‥‥証人ッ!
虎: なんじゃいィィィィッ!
成: あの‥‥。よろしかったら、
もう少し詳しく証言を‥‥

(ゴドー検事「異議あり!」)
ゴ: ‥‥無用なゆさぶりは不要‥‥
ヤクソクだぜ、まるほどう!

(成歩堂「異議あり!」)
成: しかし! 事件当日のアリバイは、
ハッキリさせるべきです!
裁: ‥‥私もそう思いますよ。
成: 被害者が殺害された、12月3日。
この日も、事務所に‥‥?
虎: アタリマエやッ!
一歩も出てないでェ。
事務所で、シャチョーさんの
相手をしとったんや。
そんなワカゾウ、知らんでェ!
裁: ‥‥今の証言は、
さすがに重要ですな。
あの‥‥ゴドー検事。
おねがいします‥‥
ゴ: 証人。‥‥今の発言を
証言につけ加えてくれ。
虎: ‥‥フン!
成: (自分で言えよ、裁判長!)
虎: 『事件当日もトーゼン、事務所や。
そんなワカゾウ、見たコトないワ!』(証言5)

(「証言5」に「高夫のカレンダー」をつきつける)
成: ゼニトラさん‥‥
あなたは”知らない”と
言っていますが‥‥
岡 高夫さんのほうは、
あなたを知っていた。
虎: なんやてェ‥‥
成: 岡 高夫さんのカレンダーに、
メモが残っていたんです。
<<ゼニトラに会う>>‥‥
日付は、12月3日です。
裁: じゅ、12月3日‥‥
まさに‥‥
事件当日ではないですかッ!
成: ゼニトラさん! あなたが
岡 高夫を知らないハズがない!
このとおり‥‥2人は
事件当日、会っているのですから!
虎: ‥‥‥‥‥‥‥‥

(ざわめきが起こる)
虎: ぐわあーッはッはッはッはッはァ!
‥‥合格や、ニイちゃん!
成: は、はい‥‥?
虎: アンタを試してみたんや。
‥‥なかなかやるのォ。
真: なかなかやるって。なるほどくん。
成: (ウソつけ!)
裁: ‥‥あの、証人。
ウソはいけないと思うのですが‥‥
虎: ウソなんかついとらへんでェ!
裁: ひひいぃぃっ!
ゴ: ”岡 高夫に会ったことがない”
‥‥その証言は、ホントだ、と?
虎: アタリマエやッ!
ゴ: クッ‥‥!
どうやら‥‥コーヒーをもう1杯。
‥‥楽しめそうだぜ。
アンタが、もう一度
証言しているあいだにな‥‥。
裁: あ。では、証人。なにとぞ、
証言をよろしくおねがいします。
成: (”被害者に会ったことがない”
‥‥ウソに決まっている!
一気に追いつめてやる‥‥!)

(被害者・岡 高夫について)
虎: 『ワイはウソはつかへん。
岡 高夫に会ったことはないで!』(証言1)
『たしかに‥‥そんな名前のオトコに
融資の相談は受けたけどなぁ。』(証言2)
『会うヤクソクはあった。ただし‥‥
その場所は<<カリヨーゼ>>やで。』(証言3)
『事務所で待っとったんやけど、
ケッキョク、現れなかったんや。』(証言4)
『ワイは、行ったことないでェ。
<<吐麗美庵>>とかいうレストラン。』(証言5)
裁: なるほど‥‥。
スジは通りますな。
ヤクソクはしたが、
事務所に現れなかった。
ゴ: トーゼン、だろうぜ。
‥‥死んじまったワケだからな。
裁: それでは、成歩堂くん。
‥‥尋問をおねがいします。
成:はい!
虎: ‥‥ワイは今日、
デカい取り引きがあるんや。
もう、バスじゃ間に合わへん。
急行に飛び乗らなアカン。
急行代‥‥アンタに払って
もらうでェ‥‥ニイちゃん!
成: うううう‥‥。

(「証言5」に「吐麗美庵のマッチ」をつきつける)
成: 芝九蔵さん。
‥‥このマッチはなんですか?
虎: マッチ‥‥やて?
成: <<カリヨーゼ>>で見つけました。
あのレストランの紙マッチです。
虎: う‥‥ッ!
成: <<吐麗美庵>>に行ったことが
ないのならば‥‥
どうして、あの店のマッチが
あなたのデスクにあったのですか!
虎: ダマらんかいィッ!
店のマッチ、店のマッチって‥‥
テメェはワイの新妻かいィッ!

(ざわめきが起こる)
裁: 静粛に! 静粛に!
いかがでしょう? 証人。
そろそろ、ホントのコトを
ワレワレにぶつけてみては‥‥
虎: うらああァァァァァァァァッ!
裁: ご‥‥ごめんなさいごめんなさい!
虎: オトコは、一度言うたコトは
そうカンタンに曲げへんでェ‥‥。
たしかに‥‥ワイはあの日、
レストランに行った!
成: な‥‥なんですって!
虎: だがなァ、ニイちゃん‥‥
それでもワイは、その
ワカゾウには会ってないんや!
ゴ: どうやら‥‥
もう一度、おしゃべりを
したほうがいいみたいだぜ‥‥。
成: (あと、一歩‥‥
なんとしても、認めさせる!
アイツは、あの日!
岡 高夫に会って、そして‥‥
毒を入れたんだ!
被害者のコーヒーに‥‥)


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