成歩堂 龍一…黒 | |
綾里 千尋…赤 | |
綾里 真宵…青 | |
糸鋸 圭介…黄土 | |
裁判長…緑 | |
ゴドー検事…薄橙 | |
須々木 マコ…橙 | |
芝九蔵 虎之介…紫 | |
鹿羽 うらみ…灰 | |
本土坊 薫…桃 | |
五十嵐 将兵…紺 | |
小池 けいこ…黄 |
虎: |
『あの日の午後、‥‥レストランで 会うことになっていたんや。』(証言1) 『入り口のドアを開けた瞬間‥‥ イヤなものが見えた。』(証言2) 『あのワカゾウ、机につっぷして ピクとも動かへんやないか!』(証言3) 『こりゃヤバい‥‥ピンと来た。 その場で回れ右、や。』(証言4) 『パトカーのサイレンも聞こえたし。 そのまま事務所に帰ったワケや。』(証言5) |
裁: |
ふむう‥‥。ケッキョク、 岡 高夫さんとは会っていない‥‥ ‥‥では、弁護人。尋問を。 |
成: | ‥‥はい。 |
虎: |
アカン! そろそろ特急に 乗らなアカン時間や! ‥‥これ以上、ムダな質問は ユルされへんでェ‥‥ |
ゴ: |
クッ‥‥! 問題、ねえぜ。 必要のない<<ゆさぶり>>には、 オレからペナルティを与えてやる。 |
裁: |
ちょ、ちょっと! それは 私のシゴトですから‥‥ |
ゴ: |
アンタのシゴトは、木槌を叩いて <<有罪!>>と叫ぶコトだけ、だぜ! キチンとシゴトしなッ! |
裁: | は、はいッ! |
虎: |
‥‥それから。特急代は アンタ持ちやで、ニイちゃん‥‥ |
成: |
(やれやれ‥‥ 無法地帯かよ、ここは‥‥) |
成: |
‥‥証人は、 おカネを貸すプロでしたね? |
虎: |
せやでェ。このゼニトラから 逃げることはでけへんねん。 |
成: |
ゼニトラさん。‥‥ぼくは、 ウソを見破るプロなんですよ。 |
虎: | ‥‥‥‥‥‥ |
成: |
ぼくから逃げることはできません。 ‥‥そろそろ、気づいても いいころですね‥‥。 |
ゴ: | どういうコトだ‥‥まるほどう。 |
成: |
ここに、現場の上面図があります。 ‥‥ゼニトラさん。あなたは 入り口に立っていたそうですね。 そのポイントから見えるエリアは、 ‥‥こうなります。 |
裁: |
たしかに、被害者の席が 目に入りますな‥‥。 |
虎: |
アタリマエや。 ワイは、見たんやからなァ‥‥。 |
成: |
ザンネンながら‥‥ そうはいきません。 ‥‥思い出してください。 店内のテーブルの間には‥‥ 高い仕切りが立っているんですよ。 |
裁: | あ‥‥そ、そういえば‥‥! |
成: |
もう一度、上面図を見てください! ‥‥すべてはアキラカです。 入り口のポイントから ジッサイに見えるのは‥‥ ここまでなのです! |
虎: | ‥‥‥‥‥‥‥‥ |
成: |
吐麗美庵の入り口からでは、 被害者の席は見えない! ‥‥あなたは事件当日、 岡 高夫と会っていたのです! |
ゴ: |
バカな! きのうのジイさんの 証言を忘れたのか! テーブルには、被害者しか いなかったハズだぜ! |
成: |
弁護側は、先ほど 立証したばかりです! 五十嵐 将兵の見た”被害者”は ニセモノだった、と! |
ゴ: | なんだと‥‥! |
成: |
<<真犯人>>は、五十嵐さんに まちがった証言をさせるために‥‥ 被害者を殺害したあと、彼に なりすまして、シバイをしたッ! |
裁: |
‥‥そこまで! 審理がここまで来た以上、 うかがわないわけには行きません。 その”ニセモノ”になりすました 真犯人の名前を‥‥ |
成: | ‥‥‥! |
裁: |
<<犯人>>は、岡 高夫さんを 毒殺したあと‥‥ 彼になりすまして、その姿を 五十嵐 将兵に目撃させた。 その<<真犯人>>! いったい、ダレだったのですか! |
成: |
もちろん‥‥ 芝九蔵 虎ノ助さん! あなたしかいません! |
裁: | そ‥‥そうなのですか! 証人! |
虎: |
‥‥‥‥カカカカカカカカ‥‥‥‥ オモロイやないかい。 このゼニトラに 言いがかりをつけるたぁ‥‥ ‥‥命知らずやのお‥‥‥‥ ダレやァッ! いったいダレが、 ワイとやり合うっちゅうんじゃい! |
裁: |
わわ、ワレワレをオドしても む、む、む、ムダですぞ! ホレ、弁護人! カツンと言っておやりなさいッ! |
裁: | ‥‥成歩堂くんんんんんッ! |
虎: |
そうか‥‥アンタか、ジイさん。 ‥‥エエ度胸やあああァァァッ! |
裁: |
べべべべ、弁護人! 私をヒトリにしないように! |
ゴ: |
|
裁: | ご‥‥ゴドー検事ぃぃ! |
ゴ: |
‥‥よおく思い出すんだな。 五十嵐 将兵の証言を、もう一度。 ジイさんが目撃したのは、 被害者だけじゃねえんだぜ! |
五: |
『女給さんがコーヒーを運んできた のだが‥‥中に、何か入れたのだ! まちがいない! ワシに見せつける かのように、白いコナをッ!』 |
ゴ: |
被害者がニセモノかどうか‥‥? そんなコトは関係ねえのさ。 カップに毒を入れたのが、 被告人である以上は! |
裁: |
‥‥‥! い、言われてみれば‥‥たしかに、 毒を入れたのはウエイトレス |
成: |
‥‥ぼくのルスを狙うとは、 やりますね。ゴドー検事。 |
ゴ: |
クッ‥‥! ボールペンは見つかったかい、 まるほどう‥‥ |
成: |
ポケットにさしてありました。 ‥‥とにかく。 イガラシさんが目撃した 人物は‥‥2人。 被害者の”岡 高夫”と、 後ろ姿の”ウエイトレス”‥‥。 |
裁: | そのとおりですが‥‥ |
成: |
‥‥考えるまでも ないじゃないですか。 ”岡 高夫”が、犯人による シバイだったのなら‥‥ 当然‥‥このウエイトレスも、 シバイだったのではないか‥‥? |
裁: |
な‥‥なんですって! ウエイトレスも‥‥ニセモノ! |
成: |
須々木 マコは、事件発生の直後、 ”キゼツした”と証言している! すべては‥‥被告人の意識のそとで 仕組まれた、ワナだったのです! |
裁: |
いったい‥‥ダレだったのですか! 五十嵐 将兵が目撃した ”ウエイトレス”の正体は‥‥! |
裁: |
ど‥‥ どなたですか? この方は‥‥ |
成: |
‥‥鹿羽 うらみ。 <<カリヨーゼ>>の従業員、です。 |
虎: |
‥‥アンタ‥‥ うらみちゃんが、ダレのマゴか、 知っとるやろうなァ‥‥ 今日、裁判所からブジに 帰れると思わんほうがええでェ‥‥ |
成: | ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ |
真: | ふるえちゃダメ! なるほどくん! |
成: |
‥‥と、とにかく! 被告人・須々木 マコは、 こんな証言をしています! |
マ: |
『スズキが、あのテーブルに コーヒーを運んだとき‥‥ 店内には、お客さんが もう1人、いたッス。 たしか、ちょっと ジメッとしていて‥‥ イミありげに”ククッ‥‥”と 笑っていたッス。』 |
虎: | ‥‥‥‥‥‥‥‥ |
成: |
‥‥この事件には、 ムジュンが多すぎました。 被害者のテーブルから 消えた”もう1人のオトコ”‥‥ 聞こえるはずのない耳に ついていたヘッドホン‥‥ とっくに終わっていたはずの ラジオ番組‥‥ すべてにスジが通る コタエは、たった1つです。 事件は、2回起こった! ‥‥ホンモノと、ニセモノと‥‥。 そして‥‥犯行が可能だったのは、 ‥‥芝九蔵 虎ノ助さん。 あなたしかいない! |
虎: |
‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ |
裁: |
しょ‥‥証人。 いかがですかな‥‥? |
虎: | ‥‥‥‥‥‥‥‥‥オモロイなァ。 |
裁: | は‥‥? |
虎: |
アンタら、なかなかの 役者やのォ‥‥ |
成: | ど‥‥どういうコトですか? |
虎: |
ええワ! つきあったる! 取引先まで、ジェット機を チャーターせにゃならんが‥‥ 最後にもう一度だけ、 オモロイこと、聞かしたるわ! |
成: | お、”オモロイこと”‥‥? |
虎: |
ニイちゃん、もっともらしいコト 言うとるがなァ‥‥ とんでもない見落としを しとるっちゅうコトやッ! |
成: | そ、そんなハズは‥‥! |
虎: |
‥‥ワイはたしかに、あの日。 あのワカゾウと会ったワ。 |
成: | ‥‥‥! |
虎: |
せやけど‥‥ワイが、ワカゾウに 毒を盛るハズがないんや。 |
裁: |
な、なんですと‥‥! それは、いったいなぜ‥‥ |
ゴ: |
クッ‥‥! ‥‥まったく、とんだ いたずらボウヤだぜ。 |
成: | い、いたずら‥‥ |
ゴ: |
どうやら‥‥最後に もう一度、必要みたいだぜ。 とびきりホットな<<証言>>が‥‥! |
裁: |
‥‥そのようですな。 それでは、証人。 もう一度だけ、 証言していただきましょう。 事件当日‥‥吐麗美庵で 被害者と、何があったか‥‥? |
虎: |
『岡 高夫には、カネを貸してたんや ‥‥1000万円ほどなァ。』(証言1) 『あの日は、融資の話やなかった。 返済の期限日やったんや。』(証言2) 『ところが、あのワカゾウ。 カネがないと言いだしやがった。』(証言3) 『ペチャンコにしたろ思ったとき。 突然、アイツが騒ぎ出したんや。』(証言4) 『”5000万円当たったァ” ‥‥ってな。運のいいやっちゃア。』(証言5) 『‥‥あのウエイトレスが妙なコトを しなければ、丸く収まってたんや。』(証言6) |
裁: |
ふむう‥‥。借金の額面は 500万円、ですか。 |
虎: |
まあ‥‥利子やらナニやらで 少し、ふくらんだワケやな。 |
成: |
(1000万円って、2バイ じゃないか‥‥) |
裁: |
返済期限は、12月3日。 たしかに、事件当日です。 |
虎: |
‥‥まったく、 とんだシンデレラ・ボーイやで。 あのドタンバで、5000万円 当てるとはなァ。 そう‥‥。ワイには、 <<理由>>がないんや。 ‥‥あのワカゾウを殺す、 <<動機>>ってヤツがなァ‥‥! |
成: |
(芝九蔵 虎ノ助の ”動機”‥‥か!) |
成: | ウエイトレス、というのは‥‥? |
虎: |
被告席でちっちゃくなってる メガネに決まっとるやろがァ! ソイツのせいで、丸く収まるモンが メチャメチャになったんや! |
成: |
(もっと‥‥詳しくハナシを 聞いてみるか‥‥?) |
成: | ”丸く収まった”というのは? |
虎: |
アホか、アンタ。 借金に決まっとるやろうが! ワイは‥‥その。1000万円さえ 返してもらえれば、よかったんや。 それを、あのウエイトレスが ジャマしよってからにィィ‥‥ |
裁: |
ふむう‥‥‥。 証言を聞いているかぎり、 証人にとっての<<動機>>は、 その借金以外、なさそうです。 証人! 今の発言をふまえて、 証言を修正してください! |
成: | (‥‥ゼニトラの”動機”か‥‥) |
虎: |
『ワイの目当ては、1000万円や。 他にヤツを殺す理由、あらへんで!』(証言7) |
成: |
岡 高夫さんから、1000万円を 返してもらうつもりだった、と? |
虎: |
そうや。ワイには、 そのケンリがあるからのォ。 |
成: |
‥‥ザンネンながら‥‥ 1000万円では、足りなかった。 ‥‥それはもう、ゼンゼン。 |
虎: | なんやて‥‥ |
成: |
今から半年ほど前‥‥ あなたは、交通事故を起こした。 スクーターとクルマの接触事故。 ひとりの女性が、ケガを負った‥‥ 女性は病院に運びこまれて、 手術を受けたそうです。 |
虎: |
‥‥あ、アンタ‥‥ どこまで知っとるんやァ‥‥ |
成: |
これが、そのときケガを負わせた 女性の診断書です。 手術代として‥‥1億円が 請求されています。 支払い期限は、去年の12月中‥‥ どうやら、払えたようですね。 |
裁: |
い‥‥イチオクエン‥‥! な、なんとバカげた‥‥ |
ゴ: |
クッ‥‥! そんな請求、 マジメに払うヤツはいねえぜ。 医師会に持ちこめば、 その病院はアウト‥‥だ。 |
成: |
その金額がいくらであろうと、 彼は支払うしかなかった! なにしろ、自分の命が かかっているのですからね! |
虎: | ぐわおおおおおおおおおおおおッ! |
裁: |
せ‥‥静粛に! 静粛に! い‥‥”命”というのは‥‥! |
成: |
<<ケガをさせた女性>>‥‥それが、 鹿羽 うらみさんだったのです。 |
ゴ: |
‥‥‥! ”シカバネ”‥‥だと? |
成: |
この街の闇金融のボス、 <<鹿羽組>>組長・鹿羽 権太。 鹿羽 うらみさんは、 そのマゴ娘です。 |
ゴ: | ぐふおおおおおおッ! |
成: |
”オトシマエ”をつけなければ、 命があぶない。‥‥だからこそ! あなたは、なんとしても 1億円を用意するしかなかった! そのために、岡 高夫さんの 命をギセイにしたのです! |
裁: |
静粛に! 静粛に! 静粛に! しょ‥‥証人! どうなのですか! |
虎: | ‥‥ぐ‥‥ッ‥‥! |
ゴ: |
‥‥オトナのおとぎ話は そこまでだぜ、まるほどう‥‥ ‥‥仮に、この証人が1億円を 必要としていたとしても‥‥ そいつは、岡 高夫の殺害とは 結びつかねえ! ヤツに貸した金は1000万円! しかも、返せるアテはなかった! |
虎: |
そ‥‥そうや! あんなオトコ、 クソほどの値打ちもあらへん! |
成: |
‥‥そうじゃない。 ”逆”なんですよ。 |
ゴ: | ぎゃ‥‥”逆”‥‥だと? |
成: |
返せるアテのない人間にカネを 貸すなど、本来はあり得ない。 しかし‥‥ この場合は、”返すアテがない” ことこそが、重要でした。 |
裁: | な‥‥なんですって! |
真: |
自分がナニを言ってるか、 わかってるの! なるほどくん! |
成: |
真宵ちゃん。‥‥発想を ”逆転”させるんだ。 |
真: | ぎゃくてん‥‥ |
成: |
カンタンなコトさ。芝九蔵の狙いは 1000万円じゃなかったんだ。 |
裁: |
‥‥弁護人には、何か 考えがあるようですね。 ここで、提示して いただきましょう。 いったい‥‥この証人の”狙い” とは、なんだったのか! |
成: |
岡 高夫さんは、 優秀なプログラマーでした。 この証人は、そのウデを 担保に、カネを貸したのです。 |
ゴ: | プログラマーの‥‥”ウデ”‥‥ |
成: |
コンピュータ・ウイルスです。 <<クリーニング・ボンバー>>! |
裁: |
こんぴゅーた・ういるす‥‥ いったい、それはッ! |
成: |
コンピュータの内部を 破壊するプログラムです。 |
裁: |
その”こんぴゅーた”というのは、 いったい‥‥? |
成: |
(そこから わからないのかよ!) あとで、ゆっくり説明します。 とにかく、重要なポイントは‥‥ このプログラムに、数億円の 価値がある、ということです! 芝九蔵さん! あなたは、1000万円など どうでもよかった! 狙いは、ただ1つ! この プログラムだったのです! |
虎: |
‥‥‥ぐ‥‥‥ ぐわああああああああああああッ! |
成: |
あの日! 芝九蔵さんは、この CDを手に入れるつもりでした! 岡 高夫さんに、1000万円を 用意できるわけがない。 ‥‥しかし! そこで、 <<奇跡>>が起こってしまった! ‥‥決して起こっては ならない、<<奇跡>>が‥‥! |
ゴ: | ‥‥宝クジ‥‥か! |
成: |
最後の最後‥‥岡 高夫さんは 5000万円を当ててしまった! これで‥‥芝九蔵さんは、CDを 手に入れることはできなくなった。 フツウの手段では‥‥。 ‥‥だから。 フツウじゃない手段を使った! |
ゴ: | ば‥‥バカな! |
成: |
岡 高夫さんを殺害して‥‥ さらに犯人は、次の手を打った。 ‥‥そのツミを、 須々木 マコに着せる工作です。 岡 高夫になりすました 芝九蔵 虎ノ助と、 須々木 マコを演じた 鹿羽 うらみ‥‥。 2人は、犯行を再現した! ‥‥<<目撃者>>を作るために。 その<<目撃者>>こそが、 五十嵐 将兵さんだったのです! |
ゴ: |
バカな! そんな大がかりな シカケ‥‥不可能に決まっている! どうしたって、あのシェフに 気づかれちまっただろうぜ! |
成: |
もちろん、本土坊さんは 計画を知っていたのです! ‥‥お忘れですか? 店長の本土坊さんは、証人に 5000万円の借金があった。 だから! 芝九蔵 虎ノ助に 協力するしかなかったのです! |
虎: | ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ |
裁: |
静粛に! 静粛に! 静粛にぃッ! 静まらなければ、退廷を‥‥ |
虎: |
ぐわーっはっはっはっはっはっは! ‥‥アホもここまで来れば リッパなゲージュツやのぉ‥‥ |
成: | ‥‥‥! |
虎: |
金貸しはなァ。用心深くなきゃ 生きていけへんショーバイや。 被害者に変装して、目撃者を作って ツミを着せる工作をした、やてェ? そないなコトしたら、 よけいなショーコを残すだけや! そんな中途ハンパなコト、 ワイはせえへんでェ! |
成: | そのとおり。 |
虎: | な‥‥なんや‥‥ッ! |
成: |
‥‥あなたは見かけによらず、 用心深い。 だから‥‥さらに もう1つ、用意したのです。 須々木 マコを、カクジツに 有罪にするためのワナをッ! |
裁: |
な‥‥なんですって! まだ、ワナがあったのですか‥‥! |
ゴ: |
‥‥おもしろい。 見せてもらおうじゃねえか‥‥ 芝九蔵 虎ノ助が被告人にしかけた もう1つのワナ、ってヤツを! |
裁: |
な‥‥なんですか? この、ヒトをバカにしたような オモチャのバッジは‥‥ |
成: |
(そのオモチャにダマされた 裁判長は、なんなんだ!) ‥‥芝九蔵さん。 あなたは、事件当日、 被害者を演じただけじゃない。 1ヶ月前の法廷で‥‥あなたは、 このぼくを演じたんです! |
虎: | ‥‥‥‥‥‥ |
裁: |
なんですって‥‥! そんな‥‥そんなコトが‥‥ |
成: | ‥‥ジジツです。 |
裁: |
だって‥‥‥‥ゼンゼン 似てないではないですかッ! ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ‥‥‥しかし。 言われてみれば‥‥ たしかに、あなたでした。 |
虎: | ‥‥‥‥! |
裁: |
あなたは‥‥ たしかに、1ヶ月前。 最低の弁護をした、みっともない 弁護士・成歩堂 龍一です! |
虎: |
ぐ‥‥‥‥‥‥‥‥ ぐわおおおおおおおおおおおおッ! |