成歩堂 龍一…黒 | |
綾里 千尋…赤 | |
綾里 真宵…青 | |
綾里 春美…黄緑 | |
御剣 怜侍…茶 | |
狩魔 冥…水 | |
糸鋸 圭介…黄土 | |
ゴドー検事…薄橙 | |
裁判長…緑 | |
裁判官…黄 | |
矢張 政志…紺 | |
天龍斎 エリス…桃 | |
毘忌尼…橙 | |
葉桜院 あやめ…藤 | |
美柳 ちなみ…紫 |
裁: |
静粛に! 静粛に! 静粛に! で‥‥ですが、弁護人! 犯人が、現場をかくそうとしたのは ジジツなのでは‥‥? |
成: |
死体を運びだして、血の付着した 雪をすべてかくしても‥‥ 最もアヤシイ、この血文字を 残してしまっては、イミがない! |
ゴ: |
それならば‥‥‥ 弁護士さんには‥‥ その<<ワケ>>が、わかるのかい? 現場から死体を運びだし、 血痕をかくした犯人が、なぜ‥‥ その灯ろうの血文字だけは、 現場に残したのか‥‥? |
成: |
(‥‥犯人の<<意図>>が どうであろうと‥‥ 灯ろうに文字が残っている ジジツは、動かせない。 そこには‥‥かならず <<理由>>があるはずだ!) |
裁: |
それでは成歩堂くん! あなたの考えをうかがいます。 犯人は‥‥なぜ、灯ろうの血文字を 消し去らなかったのですか? |
成: |
‥‥ゴドー検事。 あなたは、こう言っていましたね。 <<あり得ないことを、すべて 消去していけば‥‥ 最後に残るのは‥‥ たった1つの”真実”>> |
ゴ: |
‥‥イイところは どんどん吸収してくれよ。 |
成: |
この事件の犯人は、本当の現場を かくそうとしていた。 それならば! 灯ろうの血文字を消さない はずがないのです! もし‥‥その血文字に、 気づいていれば‥‥‥ |
真: |
で‥‥でも! こんなに目立つ血文字を 見落とすなんて‥‥ ふつう、あり得ないよ! かがり火も、燃えていたのに‥‥ |
成: |
たしかに‥‥あり得ないね。 ”ふつう”なら。 |
裁: |
ど‥‥どういうことですか、 弁護人! |
成: |
‥‥この事件の関係者の中に、 たったひとりだけ‥‥ 血文字に”気づかなかった” 人物が存在するのです。 |
裁: |
な‥‥なんですって‥‥! 灯ろうの血文字に、気づかなかった 人物‥‥いったい、だれですかッ! |
成: |
ゴドー検事‥‥ あなたはきのう、 こう言ってましたね。 |
ゴ: |
『‥‥オレの目は、とっくに イカれちまっているのさ。 こんなデカいメガネをブラ下げて いても‥‥完全には見えねえ。』 |
裁: |
完全には‥‥見えない! そうなのですか、 ゴドー検事‥‥! |
ゴ: | ‥‥‥‥‥‥‥‥ |
成: |
この灯ろうは、今日の審理で 証拠品として提出されました。 そのときのことを 思い出してください。 |
裁: |
『‥‥こ、この灯ろう‥‥ 何か、書いてありますッ! これは‥‥ ち、血文字、ですかッ!』 |
ゴ: |
『ば‥‥バカなッ! この灯ろうに‥‥ 何か書いてある、ってのか!』 |
成: |
‥‥ゴドー検事。 あなたには‥‥ 見えない色があるのです。 ‥‥いかがですか? |
ゴ: | ‥‥‥‥‥‥‥‥ |
成: |
白い地にまぎれた、<<赤>>。 ‥‥それが、あなたには見えない。 ‥‥そう。 前にも一度、同じことがあった。 <<吐麗美庵>>で起こった、 あの毒殺事件の審理‥‥ |
ゴ: |
『コイツは、オレたちのマドンナが つけていた、エプロンだ。 どうやら‥‥、コーヒーを ひっくり返したらしいな。』 |
裁: |
『ところで‥‥さっきから フシギだったのですが‥‥ なぜ‥‥この血痕について、 セツメイがないのですかな?』 |
ゴ: |
『<<血痕>>だと‥‥? なんのコトだ、いったい。』 |
裁: |
『いやいや! まっ赤な血が、 このようにドバッとベッタリ‥‥』 |
ゴ: |
『ば‥‥バカな! 聞いてねえぞ、オレは!』 |
成: |
‥‥白いエプロンに付着した コーヒーは見えた。しかし‥‥ ケチャップは、見えなかった。 <<赤>>かったから‥‥ |
ゴ: |
‥‥‥‥‥‥‥‥ クッ‥‥! フシギなものだぜ‥‥ モノクロの写真にしてしまえば、 黒く浮き上がる、この文字が‥‥ どうして‥‥このオレにだけ、 見えねえんだろうな‥‥? |
裁: |
そ、それでは‥‥ゴドー検事! あなたは‥‥認めるのですか! この灯ろうの赤い文字‥‥ あなたには、見えなかったと! |
ゴ: |
‥‥なあ、ジイさんよォ。 アンタ、知らなかったのかい? このオレが、”赤い”紅茶を 決して飲まない、そのワケを! |
成: |
(‥‥今まで、どうしても 確信が持てなかった‥‥ あの男が‥‥ ゴドー検事が<<犯人>>なんて! しかし‥‥ もう、もとへは戻れない。 ついに、見えてしまった! <<真実>>が‥‥) ‥‥ゴドー検事。 弁護側は、あなたを告発します。 天流斎 エリス‥‥綾里 舞子 殺害事件の、真犯人として! |
裁: |
信じがたいことですが‥‥ あなたに不利なジジツが、 ふたたび判明したようです! |
ゴ: |
クッ‥‥! ‥‥有罪を逃れるために 紅茶を飲もうとは思わねえ。 だが‥‥。たかがラクガキで 犯人にされるワケにもいかねえ。 |
成: | ‥‥‥! |
ゴ: |
しかも‥‥書かれている名前は ヒトちがいときてやがる。 |
成: |
犯人に<<赤>>が見えなかったのは、 まちがいありません! |
ゴ: |
‥‥そいつは、おもしろい。 聞かせてもらおうか。 |
成: |
あの現場に‥‥ 大きな手がかりが眠っています。 ”雪”という手がかりが‥‥。 |
裁: | ‥‥どういうことですかな? |
成: |
なぜ‥‥あれだけたくさんの 雪が運び出されたのか‥‥? 裁判長。あなたも おっしゃっていたはずです。 <<血痕を消したかったのなら、 その部分だけ、捨てればいい>>‥‥ |
裁: |
”その部分だけ”‥‥ あ! も、もしかして‥‥ |
成: |
‥‥犯人には、雪に散った <<赤>>が見えなかったのです。 だから‥‥すべての雪を 捨てなければならなかった! 血が飛んだ可能性のある エリアの雪を‥‥すべて! |
ゴ: |
”暗くて、血痕が見えなかった” という可能性は、どうだい? |
成: |
‥‥あり得ません。 現場には、かがり火が燃えていた。 ”見えない”はずがないのです。 |
裁: |
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ どうやら‥‥ 審理はここへ来て、新たな 局面をむかえたようです! 説明をおねがいできますかな! ‥‥ゴドー検事ッ! |
真: |
ちょ‥‥ちょっと、 待ってください! |
成: | 真宵ちゃん! |
裁: | な‥‥なんですかな? 証人。 |
真: |
ご‥‥ゴドー検事は‥‥ 犯人じゃありません! だって‥‥だって、検事さんが <<奥の院>>に来たのは‥‥ 事件が起こってから、 2日もあと‥‥ ‥‥あの吊り橋が 修理されてからなんです! |
ゴ: | おじょうちゃん‥‥‥ |
真: | ‥‥‥! |
ゴ: |
アンタに、そんなコトが 証言できるわけ、ねえさ。 |
真: |
ど‥‥どうしてですかっ! あたし、こう見えても意外と |
真: | きゃわわああああっ! |
ゴ: |
あの事件が起こった後‥‥ アンタは、存在しなかったはずだ。 |
裁: | そ‥‥”存在しなかった”‥‥? |
ゴ: |
ヤレヤレ‥‥ジイさん。 さっき、立証されたばかりだぜ。 この証人は‥‥事件の後、 ずっと意識を失っていた。 ‥‥<<美柳 ちなみ>>を 霊媒していたんだからな。 |
裁: |
あ‥‥‥ そうでしたな‥‥。 |
真: |
お‥‥おねがいです! 証言させてください! ‥‥なるほどくん! 聞いてくれるよね‥‥? |
成: |
‥‥‥‥‥‥‥‥ (真宵ちゃん‥‥ どうあっても、ゴドー検事を かばおうとするつもりか‥‥ それならば‥‥やむを得ない) ‥‥裁判長! 証言を聞きましょう。 ‥‥それで<<真相>>に 近づけるのならば。 |
ゴ: |
クッ‥‥! いいカクゴだ、まるほどう。 |
裁: |
それでは、証人に 証言をおねがいします。 事件があってから‥‥ <<奥の院で何があったか>>? |
真: |
あのあと‥‥あたしは霊媒をして、 意識はとぎれちゃいましたけど‥‥ <<奥の院>>には、あたしの他に あの子がいたんです! |
真: |
『<<奥の院>>側には、はみちゃんも 閉じこめられていました!』(証言1) 『夜が明けて、人を探したけど‥‥ だれもいなかったそうです。』(証言2) 『次の日、橋が修理されたとき あの子は<<はなれ>>にいて‥‥』(証言3) 『ゴドー検事は、そのときに初めて <<奥の院>>に来たんです!』(証言4) 『まっ先に、はみちゃんを見つけて 元気づけてくれたんですよ!』(証言5) |
裁: | ”はみちゃん”‥‥? |
真: |
あたしのイトコです! 綾里 春美。 |
裁: |
‥‥ふむう‥‥。それで、 今の話は、いつ聞いたのですかな? |
真: |
あ。ついさっきです。 ‥‥医務室で。 |
裁: |
まことにザンネンですが‥‥ 他人から聞いたことは、 証言として扱われないのですよ。 |
真: |
えええええッ! そんなあ! はみちゃん、ゼッタイ ウソなんかつきませんよ! あたしなんかより、 よっぽどイイ子なんですから! |
成: |
(‥‥その真宵ちゃんが 証言してるんじゃないか‥‥) |
ゴ: |
クッ‥‥! ‥‥検察側に異議はねえ。 その証人を、信用するぜ。 |
裁: | ご‥‥ゴドー検事! |
ゴ: |
尋問とシャレこもうじゃねえか。 弁護側に異議がなければ‥‥ |
裁: |
い‥‥‥いかがですか、 弁護人! |
成: |
‥‥‥‥‥‥‥‥‥ それでは‥‥ 尋問とシャレこみましょうか。 |
ゴ: | ‥‥‥‥‥‥‥ |
成: | げ、元気づけた‥‥? |
真: |
はみちゃんが言ってたよ。 『やさしいオジさまでした』って。 ありがとうございます、 ゴドー検事さん! |
裁: |
ただのコーヒー好きではないと 思っていました。 |
ゴ: |
クッ‥‥! よせやい。 ‥‥テレちまうぜ。 |
成: | (なんかクヤシイな‥‥) |
ゴ: |
<<奥の院>>側には、そもそも 見るべきものが少ない。 警官たちはみんな、中庭の 手がかりにムチュウだった。 だから‥‥ひとりで捜査 してたのさ。‥‥”オレ流”に。 |
裁: |
私も、いつもココロがけています。 ‥‥”オレ流”の判決を。 |
成: |
(ぼくも、なんか聞いてみるか? ”オレ流”に‥‥) |
成: |
”捜査”というと‥‥ 何か、手がかりでも? |
ゴ: |
どうやら‥‥、オレの捜査のウデは まるほどう並、らしいぜ。 なにぶん‥‥灯ろうの文字すら、 見落としちまうぐらいだからな。 |
成: | (‥‥ぼくは見落としてないぞ!) |
ゴ: |
しいて、変わったことと言えば‥‥ <<修験堂>>のビジン、か。 |
成: | ビジン‥‥? |
ゴ: |
モチロン‥‥、綾里 舞子さ。 和服のビジンが、インドの色と 香りに包まれていやがった。 |
成: |
(‥‥カレーって インドの色なのか‥‥?) |
裁: |
それから‥‥<<はなれ>>へ 向かったワケですかな? |
成: |
‥‥‥‥‥‥‥‥ (今の、ゴドー検事の証言‥‥ どうやら‥‥ つかまえたような気がする! ‥‥ここで、重要なのは ただ、1点‥‥ 事件が起こったとき‥‥ ゴドー検事が、どこにいたか? そう。あのとき、彼は すでに<<奥の院>>にいたハズだ。 そうでなければ‥‥ 天流斎 エリスを刺せない!) |
成: |
‥‥ゴドー検事。 あなたが橋をわたって、 <<奥の院>>に行ったのは‥‥ 事件が起こるよりも、 ずっと<<前>>だったんですよ。 |
ゴ: | ‥‥‥‥‥‥‥ |
真: |
ど‥‥どうして そんなことがわかるの! |
成: |
彼は、たった今‥‥ 致命的なミスを犯したんだ。 ‥‥<<修験堂>>にかかっていた、 あの掛け軸について。 |
裁: | かけじく‥‥ですか? |
真: |
‥‥で、でも! ゴドー検事、まちがってないよ! あれはたしかに、おかあさんが‥‥ |
成: |
‥‥真宵ちゃん。 きみはモチロン、知らない。 事件が起こってから、2日後。 おぼろ橋の修理が終わったとき‥‥ 修験堂にかかっていた掛け軸は‥‥ こうなっていたんだ。 |
裁: |
なな、なんですか! この、食欲をそそるニオイは! |
成: |
事件の翌朝‥‥ある人物が、 カレーをぶちまけたのです。 |
真: |
な‥‥なんでまた、 カレーなの? なるほどくん‥‥ |
成: |
その人物にとっては、 深いワケがあったんだよ。 いかがですか、ゴドー検事! もし、あなたが事件の<<後>>、 初めて掛け軸を見たのなら‥‥ <<綾里 舞子>>が描かれている ことなど、知っているはずがない! |
真: |
ちょ‥‥ちょっと待って、 なるほどくん! |
成: | ‥‥なんだい。 |
真: |
か、掛け軸を もう一度、よく見てよ! ほら! 上のほうに‥‥ <<紋>>が描いてあるでしょ! |
成: |
たしか‥‥”家元”を あらわすマーク、だったね。 |
真: |
そうだよ! だから、この<<紋>>の イミを知っていれば‥‥ |
裁: |
掛け軸に<<綾里 舞子>>が描かれて いることは、わかりますッ! |
成: |
‥‥ゴドー検事は、掛け軸について こうも言っています。 『和服のビジンが、インドの色と 香りに包まれていた』‥‥ |
真: | あ‥‥‥ |
成: |
<<紋>>のイミを知ることは 可能だったかもしれない。 ‥‥しかし! 綾里 舞子の絵姿が和服を着て いたことは、知ることができない! ゴドー検事! あなたは、あの日‥‥ 事件が起こる<<前>>から 奥の院にひそんでいたのです! |
ゴ: |
ひとつ‥‥聞いてもいいかい、 まるほどう‥‥ |
成: | ‥‥なんでしょう。 |
ゴ: |
アンタの<<言いがかり>>‥‥ ‥‥ある”前提”がなければ 成立しねえよなァ。 <<このオレが‥‥前もって、 犯行が起こるのを知っていた>> |
真: |
そ‥‥そうだよ! そうでなきゃ、現場にひそんで おくなんて、ムリだもん‥‥ |
成: |
‥‥‥‥‥‥‥‥ モチロン、ゴドー検事は、 この計画を知っていたはずです。 |
真: | え‥‥‥ |
裁: |
な‥‥なんですと! 第三者が、今回の犯行計画を 知っていた可能性があるのですか! |
成: |
‥‥この犯行が計画されたのは‥‥ 今から、1年以上も前でした。 綾里 キミ子が、”娘のために” 書いた、この計画書は‥‥ 1年間、綾里家の屋敷のどこかに かくされていたのです。 そして‥‥綾里 春美が、 その計画書を手にしたとき‥‥ ‥‥それはすでに、 開封されていたそうです。 |
裁: | か‥‥かいふう‥‥ |
成: |
‥‥そう。犯人は前もって、 これを読んでいたのです。 だから‥‥あの日。<<奥の院>>での 犯行を、知っていた! |
ゴ: |
その、ヒキョウな”犯人”が ‥‥このオレだと? |
成: | ‥‥そうです。 |
ゴ: |
だが、アンタ‥‥言ってたな。 計画書は<<かくされていた>>と。 |
真: |
そ‥‥そうだよ! その場所を、ゴドー検事が 知ってるはず、ないじゃない! |
成: |
知ろうと思えば‥‥ たった1つだけ、機会があります。 |
裁: | そ、それはいったい‥‥? |
成: | ‥‥面会です。 |
真: | めんかい‥‥? |
成: |
春美ちゃんが、綾里 キミ子から かくし場所を聞いたのは‥‥ 刑務所の面会室でした。 ‥‥かくし場所を知るには、 そのときの会話を聞くしかない。 |
裁: |
め‥‥面会中の会話を‥‥ ”盗聴”ですって! |
成: |
刑務所に自由に出入りできる 人物なら、可能でしょう。 たとえば‥‥、そう。 あなたですよ! ゴドー検事! |
ゴ: | ‥‥‥‥! |
裁: |
静粛に! 静粛に! 静粛に! ご‥‥ゴドー検事‥‥ またしても、あなたですか! |
成: |
‥‥この犯行は、前もって計画を 知っていなければ、不可能です。 そして、あなたには‥‥ あなたにだけは、 その方法があった! |
ゴ: |
‥‥人は、闇を恐れる。 だが‥‥闇に、オレたちを魅了する フシギな力があるのも、ジジツだ。 たぶん‥‥そいつが、 人がコーヒーを飲む理由だろうぜ。 |
裁: | ‥‥‥‥‥‥‥‥ |
成: |
あの。毎度スミマセンが、 どういうコトですか‥‥? |
ゴ: |
ものごとには、かならず <<理由>>がある、ってコトさ。 アンタの主張によれば、 この事件の<<犯人>>は‥‥ まず、面会室の会話を盗聴して、 犯行の計画書を探しだした。 そして、その計画を先回りして <<奥の院>>に身をかくして‥‥ ついには、人の命まで奪った。 ‥‥ただ、この証人を守るために。 |
成: | ‥‥そのとおりです。 |
ゴ: |
しかし‥‥いったい、なぜだ? オレにとって、この少女は‥‥ いわば、赤の他人だ。 そこまでして守る、 <<理由>>がねえのさ。 ‥‥オレは見た目ほど、 正義の味方じゃねえんだぜ。 |
裁: |
たしかに‥‥‥ <<犯人>>の行動は‥‥ ある意味、異常と言えます。 いくら、この証人の命を 守るためとはいえ‥‥ その行動は、 あまりに不自然です! |
成: |
おそらく‥‥ ゴドー検事。 あなたには<<理由>>があった。 この証人、綾里 真宵を守る、 絶対的な理由が‥‥ |
真: |
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ やっぱり‥‥ もう、気づいていたんだね。 なるほどくん‥‥ |
成: |
(真宵ちゃん‥‥ きみが必死に、ゴドー検事を かばおうとしていたのも‥‥ きっと‥‥ 同じ<<理由>>なんだろう?) |
ゴ: |
準備はいいぜ、まるほどう。 ‥‥聞かせてもらおうか。 |
成: |
‥‥カンタンなことです。 あなたにとって‥‥綾里 真宵は ”赤の他人”ではなかった。 |
裁: | な‥‥なんですって‥‥! |
成: |
ある人物の存在が‥‥ すべてを物語っています。 あなたと、綾里 真宵を 結ぶ‥‥この人物が! |