第5話『甦る逆転』第2回法廷(その4)

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成歩堂 龍一…黒
御剣 怜侍…茶
糸鋸 圭介…黄土
裁判長…緑
宝月 茜…桃
宝月 巴…藤
巌徒 海慈…紫
罪門 恭介…紺
市ノ谷 響華…水
原灰 ススム…黄
(フォントサイズをご都合に合わせて変えて、お楽しみください。量が多いので、最小が オススメ)


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(「被害者のコートの血」を選択)
成: あなたは、何かの理由があって
多田敷捜査官のカッコウをして‥‥
証拠保管室に侵入しました。
その理由はまだ、わかりません。
罪: ”まだ”ねえ‥‥
成: しかし‥‥そこで、
予想外のコトが起こったのです。
原灰巡査の登場です。
IDカードの提示を求められて、
あなたはナイフで脅そうとした。
‥‥ところが!
原灰巡査は、パニックになって
しまった。そして‥‥
あなたが着ていた白いコートは、
血で汚れてしまったのです!
裁: 血のついた、白いコート‥‥
成: そのまま出ていくワケには
行かない。そこで、あなたは‥‥
自らの保管庫に、そのコートを
しまいこんだのです。
罪: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
やるじゃねえか、カウボーイ‥‥

(ざわめきが起こる)

裁: ‥‥それでは、証人。
聞かせていただきましょうか。
”本当のコト”を‥‥
罪: どうやら‥‥アンタたちを
見くびっていたようだね。
なァ、御剣検事さんよォ。
御: ‥‥‥‥‥‥
罪: 2年前。
アンタが、今日と同じように‥‥
正々堂々と、あの事件を
扱ってくれていればなァ。
きっと、こんなコトには
ならなかっただろうに‥‥
成: 罪門さん、聞かせてください!
あなたがやったことを‥‥すべて。
罪: ‥‥どうやら。
そうするときが
来たみたいだね。

(罪門の自供)
罪: 『あの日しかなかった。オレは、
アイツを死なせたくなかったのさ。』(証言1)
『IDを盗んで、ヤツに変装して‥‥
証拠品を運びだすつもりだった。』(証言2)
『原灰のジャマは、予想外だったさ。
なんとか殴ってキゼツさせて‥‥』(証言3)
『逃げ出したよ。カメラに
映らないエリアは調べてあったし。』(証言4)
『5時15分‥‥あのとき、
保管室で殺人事件はなかったのさ。』(証言5)
裁: やはり、あの”被害者”は、
あなただったのですか‥‥
御: しかし‥‥妙だな。
現場である保管室の床には、
かなりの血痕が残っている。
殺人事件がなかったとしたら、
これらは、いったい‥‥
罪: 原灰のヤツ、自分で勝手に
手をケガしたからね。
血の気の多いワカモノだった、
ってコトじゃないかな。
成: (そうは見えなかったけど)

(「証言1」をゆさぶる)
成: ”アイツ”というのは、
やっぱり‥‥
罪: 聞くまでもないだろ?
カウボーイ‥‥
成: (<<SL9号事件>>のコトか)
御: 解決されてから、2年‥‥
あの日の<<申し送り>>で、事件は
完全に”終わる”ハズだった。
罪: ‥‥そんなコトは、認めねえさ。
あの事件は、まだ終わっていない!
成: でも‥‥保管室に忍び込んで、
どうするつもりだったんですか?
罪: ‥‥解決した事件の証拠品は、
担当捜査官しか調べられない。
どんな手を使っても‥‥
この目でもう一度。調べたかった。
あの事件は‥‥そう。
オレの事件、なのだからね。
成: (罪門さんは、あの事件の
捜査のセキニンシャではない。
なのに、なぜ。そこまで
こだわるんだろう‥‥?)
罪: あの日は、最後のチャンスだった。
だから、オレは‥‥

(「証言2」をゆさぶる)
成: なぜ、多田敷さんに
変装なんかしたんですか?
罪: ‥‥あくまで、多田敷が証拠品を
<<申し送り>>したコトにしないと。
せっかく証拠品を盗み出したのに、
タイホされちまったら意味がない。
御: モチロン‥‥防犯カメラを
意識してのコトだろう。
裁: 被害者のIDカードも
やはり、あなたが‥‥?
罪: 事件当日の、朝。
盗みだしておいたよ。
成: (そういえば、遺失物届が
提出されていたな‥‥)
罪: ヤツのIDカードなら、
シッカリ返しておいたぜ。
検事局の地下駐車場の‥‥
床の上に、な。
成: (ぼくが見つけた、あのID‥‥
罪門さんが置いたのか!)
御: ‥‥ケッキョクのところ。
キミが優秀でないおかげで
計画が成功した、というワケか。
罪: ‥‥どういう意味だ? ボウヤ。
御: <<指紋>>のロックだ。モチロン‥‥
いくら、うまく変装をしても、
指紋を変えるコトはできない。
本来ならば。あの保管庫は
開かなかったハズなのだ。
成: (グーゼン<<手袋>>が挟まっていた
から、保管庫は開いた‥‥
つまり‥‥罪門さんより前に、
多田敷さんが開けていた‥‥!)

(「証言3」をゆさぶる)
成: ナイフをつきつけて
追い払おうとしたんですよね?
罪: ‥‥オレとしたことが、
少し動転しちまったさ。
予定では、警備室を空けるのは、
ほんの5分ぐらいのハズだった。
まさか、その短いあいだに、
ダレか来るとは思わなかったさ。
裁: たしかに‥‥なかなか得がたい
人材と言えますな、その巡査。
<<刑事>>と<<不審者>>をカンちがい
して、IDの提示を求めるとは‥‥
御: 来月の給与査定‥‥
少し、考えてみるとしよう。
成: (すごい権力を持ってるよな、
アイツ‥‥)
罪: とにかく‥‥アイツが暴れるから、
少しキズつけてしまった。
すまなかったと思ってるぜ。
思いきり殴って、キゼツさせたし。
成: ちなみに‥‥ハラバイ巡査に向けた
ナイフは、どこに?
罪: ああ。(今ヒゲをそってる)コイツのコトかい?
成: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
(何もコトバが浮かばない)
裁: むむう‥‥それで、そのあと
どうしたのですかな?

(「証言4」をゆさぶる)
成: やはり‥‥事前に
調べてあったんですね?
罪: 荒野の狩人は、用心深いのさ。
役に立つとは思わなかったよ。
録画されたカメラの映像は、
6時間ごとに消去される。
うまくいけば、なんの証拠も
残さずにすんだのになあ‥‥
御: ところが‥‥
原灰巡査の抵抗によって、
コートに血痕が付着したわけだ。
罪: 警備室に戻ったとき、
ヒトがいたらオシマイだからね。
保管庫を開けて、念のために
コートを脱いでおいたんだよ。
成: そのとき、ハラバイ巡査は‥‥?
罪: キモチよさそうに寝てたな。
‥‥ハラバイで。
裁: ‥‥つまり、証人。
そのとき、保管室では‥‥?

(「証言5」をゆさぶる)
成: しかし。現場に残った血痕は、
事件があったことを示しています!
罪: ‥‥しつこいカウボーイは
きらわれるぜ、カウボーイ!
カメラに映っていた”被害者”は、
このオレ‥‥こうして生きてるさ。
御: ‥‥それで。キミは、保管庫から
証拠品を盗み出したワケか?
罪: それが‥‥
そうはいかなかったさ。
御: ‥‥どういうことだろうか?
罪: オレが保管庫を開けたとき‥‥
証拠品はすでに、消えていたのさ。
裁: な、なんですと!
御剣検事! その証拠品は‥‥?
御: ‥‥今もなお、行方不明‥‥だ。

(ざわめきが起こる)
成: (多田敷さんの、
カラッポの保管庫‥‥
証拠品は、盗まれていたのか!)
‥‥罪門さん。
1つ、聞きたいことがあります。
罪: 聞くのは自由さ、カウボーイ。
ダレも止めやしないよ。
そして、モチロン‥‥
答えるのは、オレの自由さ。
成: ‥‥どうして、こんなコトを
したんですか?
捜査官のIDを盗みだして、
ハラバイ巡査までキズつけて‥‥
リッパな犯罪じゃないですか!
御: しかも‥‥キミは巡査だ。
これはもう、重罪と言えるだろう。
来月の給与査定で片づく
モンダイではない。
成: (‥‥もともと、そういう
モンダイじゃないけどな)
罪: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥
言っただろう? 御剣のボウヤ。
あれは、アンタの事件じゃない。
この、オレの事件なんだ。
ナットクの行くコタエを見つける
ためなら‥‥なんだってするさ。
裁: ふむう‥‥‥
その、異常とも言える”熱意”。
証言に加えていただきましょう。
罪: 『<<SL9号事件>>を、忘れない‥‥
その理由、アンタにわかるかな?』(証言6)

(「証言6」に「SL9号事件の資料」をつきつける)
成: ‥‥罪門さん。
なんとなく、わかる気がします。
あなたが<<SL9号事件>>に
こだわる理由が。
罪: きっと‥‥サボテンの精の
イタズラだろうさ。
成: ここに‥‥<<SL9号事件>>の
資料があります。
この中に、”罪門”の名前を
見つけました。
罪:‥‥‥!
成: 連続殺人事件の、
被害者のヒトリです。
<<罪門 直斗>>‥‥
あなたと関係のある人物ですね?
御: ”ざいもん なおと”‥‥
罪: ‥‥ボウヤは当然、
聞いたことがあるだろうさ。
なんせ、2年前‥‥
アンタと同じ、くだらねえ賞を
もらった、名検事さんだからな。
裁: なんですと! 検事‥‥
成: (”賞”って‥‥やっぱり、
<<検事・オブ・ザ・イヤー>>か)
御: 思い出した‥‥罪門 直斗検事。
私が担当した<<SL9号事件>>の
前任者だった。
罪: そうだ。アイツが殺されて‥‥
アンタが担当することになった。
裁: ”アイツ”‥‥?
罪: 罪門 直斗は‥‥オレの弟だ。
当時の主席捜査官・巌徒 海慈と
組んで、捜査にあたっていた。
その下で動いていたのが、
オレたち捜査班だった。
あの連続殺人犯を起訴するために、
みんな必死でね‥‥
青影 丈‥‥‥
弟はヤツと格闘して、殺害された。
そして、その際‥‥
青影は初めて”証拠”を残した。
それがヤツの運のつき‥‥
ついに起訴されて、判決を受けた。
‥‥めでたし、めでたし。
公式記録には、そう書かれている。
裁: ‥‥何か、モンダイが?
罪: 弟は、青影に殺されるような
ヤツじゃない。
格闘の際の、ヤツの集中力‥‥
オレが、一番よく知っているさ。
御: ‥‥たったそれだけのコトで、
今回のようなバカなコトを‥‥?
罪: 弟がイノチを落としたウラには、
ゼッタイに”何か”ある。
アンタたちが、隠そうとしても!
‥‥オレは知っているのさ。
御: ‥‥‥‥‥‥‥‥
裁: どうやら‥‥
これで、ハッキリしたようです。
‥‥事件当日。
警察局で、何があったか‥‥
御: あの日は、<<SL9号事件>>の
再捜査権が失われる日だった。
2年前の解決にナットクできない
罪門 恭介は、証拠の強奪を計画。
成: 多田敷捜査官のIDを盗みだし、
彼になりすまして、証拠保管室へ。
そこで、原灰巡査に見とがめられた
ため、キゼツさせて逃亡‥‥
御: ‥‥たしかに、これで
ハッキリしたようだ。
やはり、あの日。
警察局では、殺人事件はなかった!
成:‥‥‥!
御: グーゼンとは恐ろしい‥‥
検事局で殺人があったのと、
まったく同じ時間‥‥
警察局にて”ニセモノ”の
格闘があったとは‥‥な。
成: (”グーゼン”‥‥?
そんな、ツゴウのいい話が‥‥)
裁: 事件当日、警察局で殺人事件が
なかった‥‥となれば。
当然。検事局の地下駐車場の
事件こそ”事実”というコトです。
御: そうなれば‥‥やはり。
犯行が可能なのは1人きり、だ。
‥‥宝月 巴主席検事。

(成歩堂「異議あり!」)
成: し、しかし! きのうの審理で、
結論は出なかったはず‥‥

(御剣検事「異議あり!」)
御: だから、今日! こうして
警察局の事件を審理したのだ。
成: あ‥‥‥!
御: きのう、宝月 巴に判決が
下されなかった理由は、1つ。
警察局で発生した”同時殺人”の
ナゾが残されていたからだ。
罪: どうやら‥‥ボウヤのほうが
1枚、上手だったようだぜ‥‥
御: 警察局の、すべてのナゾは解けた。
ムジュンするものは、もうない。
”殺人”は、検事局で発生した!
可能だったのは、宝月 巴のみ。
目撃者・市ノ谷 響華の証言に、
マチガイはなかったのだ!
何か反論があれば‥‥
2.5文字以内でおねがいしよう。
成: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥
<<ぐッ!>>
御: 以上、だ。

(ざわめきが起こる)
裁: どうやら、結論が出たようです。
ギモンの余地は、ありません。
御: 警察局の<<同時>>殺人事件‥‥
私が出るまでもなかったようだ。
ご協力をカンシャしよう。
‥‥弁護人。
成: (‥‥今日、ぼくが立証したことに
マチガイはなかったハズだ‥‥
防犯カメラに残された映像は、
ニセモノだった!
でも、それが‥‥
ともえさんの有罪を
立証してしまうなんて‥‥!)
裁: それでは! 宝月 巴に
判決を言いわたします!


(待った!)

茜: ちょ‥‥ちょっと
待ってください!
成: あ、あかねちゃん!
茜: ベンゴ側には‥‥その。
カガク的に、イギがありますっ!
‥‥ね!
成: ”ね”と言われても‥‥
裁: ‥‥弁護人。
あなたですか?
この子のホゴシャは。
成: ‥‥え!
は、はあ‥‥まあ、なん
茜: おねがいします、5分だけ!
‥‥あたしの話、聞いてください!
御剣検事さん! おねがい‥‥
御: ‥‥‥‥‥‥‥‥
ギモンを残すのは、
私の望むところではない。
‥‥3分、時間を与えよう。


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