第5話『甦る逆転』第3回法廷(その2)

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成歩堂 龍一…黒
御剣 怜侍…茶
糸鋸 圭介…黄土
裁判長…緑
宝月 茜…桃
宝月 巴…藤
巌徒 海慈…紫
罪門 恭介…紺
市ノ谷 響華…水
原灰 ススム…黄
(フォントサイズをご都合に合わせて変えて、お楽しみください。量が多いので、最小が オススメ)


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裁: 静粛に! 静粛に! 静粛にッ!
やはり‥‥あの事件の捜査には、
不正があった、というのですか!
成: ここで、もう一度‥‥
2年前の、あの事件があった日の
ことをカクニンしてみましょう。
あの日は‥‥警察局と検事局の
式典が行われました。
罪門 直斗検事は、その式典で
検事局賞を受けたあと‥‥
巌徒 海慈とともに、
青影 丈の事情聴取にあたった。
その事情聴取の最中、
青影は取調べ室から逃走‥‥
罪門検事は、その後を追って‥‥
青影 丈に刺殺された!
この”物語”のどこかに‥‥
”ウソ”がひそんでいるのです。
裁: ‥‥ふふむむう‥‥
茜: ‥‥‥あたし。
ウソなんかついていないのに。
ハンニンが振り上げたナイフは、
最初から、折れていたんです!
御: ‥‥‥‥‥‥‥‥
もし、それが<<真実>>ならば‥‥
他に、考えようはない。
これは、凶器ではなかったのだ。
成:‥‥!
御: ”折れたナイフ”が、
他にあったと考えるしかない!
裁: しかし‥‥そんなにツゴウよく、
ナイフが他にある、など‥‥
成: (青影のナイフ以外に、
ベツの刃物が存在した‥‥
‥‥そんな可能性は、あるのか?
”折れた”刃物の<<正体>>‥‥)

(「折れたナイフは他にあった」を選択)
成: ‥‥証人がここまで主張する以上。
”見まちがい”で、かたづける
ワケにはいかないでしょう。
茜: 成歩堂さん‥‥
成: 彼女は、見たのです!
あの一瞬‥‥折れた”ナイフ”を。
裁: どうやら‥‥弁護人には、
考えがあるようですね。
青影のナイフとはベツの、
”凶器”の存在‥‥
成: (凶器は、<<最初から折れていた>>
‥‥1つだけ、可能性はある!)
‥‥ごらんいただきましょう。
これが”凶器”の正体です!

(「2年前の写真」を選択)
成: やはり‥‥コタエは
2年前にありました。
‥‥この、パネルの中にッ!
御: これは、授賞式の日の写真‥‥
あ、ああ‥‥ッ!
裁: ど、どうしましたか、御剣検事!
御: 折れた‥‥”凶器”‥‥!
成: 罪門 直斗検事が持っている
”賞品”に注目してください。
茜: ‥‥<<折れたナイフ>>が‥‥
こんなところに!
成: 証人の絵に描かれた”凶器”は、
青影 丈のナイフではなかった。
‥‥それならば!
その正体は、この<<賞品>>だった
のではないでしょうかッ!

(ざわめきが起こる)
裁: 静粛に! 静粛に! 静粛にぃッ!
成: あの日‥‥罪門検事は、<<検事・
オブ・ザ・イヤー>>に選ばれた。
賞品として、この<<割れた盾>>と
<<折れた剣>>を受け取ったのです。
そして、青影 丈が逃走したとき
‥‥とっさに、それを手に取った!
警察官ではない罪門 直斗は、
当然、ピストルを持っていない。
<<折れた剣>>は、イザという
ときのための、武器だったのです!

(御剣検事「異議あり!」)
御: そんな‥‥
そんなコトはあり得ぬッ!
成: その理由は!
御: もし、検事局賞の<<折れた剣>>が
<<凶器>>ということになれば‥‥
<<被害者>>と<<加害者>>が
逆転してしまうではないかッ!
成: なんだって‥‥?
御: ‥‥つまり!
ナイフを振りかざしている
この”ハンニン”こそが‥‥
罪門 直斗検事だった、という
コトになってしまうのだッ!
成: う‥‥‥‥‥‥‥‥
うおおおおおおおおおおおおおッ!

(ざわめきが起こる)
裁: しかし! ジッサイに亡くなって
いるのは、検事のほうですぞ!
成: は、はあ‥‥たしかに。
(いったい、どういうコトだ‥‥)
御: ‥‥どうやら。弁護人の
勇み足だったようだ‥‥

(待った!)
茜: 待ってください! あたし‥‥
思い出しました。すべて!
裁: しょ、証人‥‥
茜: あの! 御剣検事さん!
御: なんだろうか‥‥
茜: さっきの‥‥検事さんの
証拠品リスト、見せてください!
裁: リスト‥‥? ウラに
ラクガキされていた、アレですか?
茜: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥
やっぱり、そうだ。
これ‥‥やっぱり。
あたしが描いたものなんです。
御: な‥‥なんだと!
成: きみが、描いた‥‥?
茜: あたしが描いたとき‥‥
リストは、破かれていなかったの。
そうです‥‥あたし。
‥‥あのときのコト、
必死に忘れようとして‥‥
今まで、ココロの底に
閉じこめていたんだ‥‥
裁: どうやら‥‥<<証言>>として
うかがったほうがいいようです。
‥‥よろしいですか? 証人。
茜: は、はい‥‥
成: (ナイフのムジュンに、
ナゾのタイホくんのカゲ‥‥
いったい、どんなハナシが
飛び出すんだ‥‥?)

(思い出したこと)
茜: 『ハンニンのヒトが、ナイフを
振り上げるのを見て‥‥あたし。』(証言1)
『ムチュウで、飛びかかったんです!
‥‥2人の人影に向かって。』(証言2)
『そして、ナイフのヒトを
つき飛ばした‥‥気がします。』(証言3)
『そのとき、窓が一瞬光って。
あたし‥‥タイホくんを見たの!』(証言4)
『部屋の中には、いなかったのに‥‥
たしかに、タイホくんでした!』(証言5)
裁: ‥‥なんという‥‥

(御剣検事「異議あり!」)
御: バカな! あり得ぬッ!
刑事課の課長が、このカイブツを
生み出したのは、今年のコトだ!
成: (2年前には‥‥まだ、
存在すらしなかったワケか)
裁: それでは、弁護人。
‥‥尋問をおねがいしましょうかな

(待った!)
巴: ダメ! これ以上‥‥
裁判をつづけないで! おねがい!
成: ‥‥ともえさん!
裁: な‥‥なんですか、被告人!
被告席を離れないように!
巴: こんなの、違法よ! 私‥‥
罪を認めているではないですか!
どうして、そっとして
おいてくれないの!
御: ‥‥宝月主席検事。
巴:
御: すでに、ここまで来てしまった。
‥‥もう、戻ることはできない。
裁: そこまで!
これより、尋問に入ります。
係官。被告人をおねがいします。
成: (どうやら‥‥いよいよ、
核心に近づいたみたいだな‥‥)

(「証言5」をゆさぶる)
成: ”カゲ”ということは‥‥
この、不敵なホホエミを浮かべた
カオは、見ていないんですね?
茜: はい。でも‥‥今もおぼえてます。
あの、3本のブキミなツノ‥‥

(御剣検事「異議あり!」)
御: こんなギロンは、ムダだ。
2年前。まだ”存在しなかった”
以上‥‥見まちがいにすぎぬ!

(成歩堂「異議あり!」)
成: ‥‥たしかに、
見まちがいかもしれません。
しかし、モンダイなのは、
その”原因”です!
御: それならば‥‥弁護人には
ココロ当たりがあると言うのか?
‥‥この”カゲ”の正体にッ!
成: (カミナリの光が”一瞬”を
切り取って、目に焼きつけた!
あかねちゃんが目撃した、
”タイホくん”の正体とは‥‥)

(「ココロ当たりがある」を選択)
成: (この絵が描かれたとき、
タイホくんは存在しなかった。
‥‥でも。彼女はジッサイに、
この”カゲ”を見たんだ!)
‥‥2年前の、あの日。
あのオフィスで‥‥1つだけ。
<<タイホくん>>のカタチに
”見えた”ものが存在した。
それが、弁護側の主張です!
茜: 成歩堂さん‥‥!
裁: それでは‥‥弁護人に、
示していただきましょう!
いったい、あの日。あの”瞬間”
‥‥証人は、何を見たのか?
宝月 茜さんが見た”タイホくん”
の正体とは、なんですかッ!

(「不安定なツボ」を選択)
成: <<タイホくん>>の正体は
‥‥‥コイツです。
裁: それは‥‥‥‥
なんですかな? いったい。
成: おそらく‥‥<<ツボ>>でしょう。
なんとなく、ハッキリしませんが。
茜: でも、成歩堂さん!
カタチがゼンゼンちがいますよ!
成: たしかに、このままでは
ただのツボです。
しかし‥‥<<見かた>>を
変えたら、どうでしょうか?
裁: ‥‥みかた‥‥?
成: (‥‥提示するんだ!
ツボの”正しい見かた”を!)

(上下を逆にして、斜めに傾ける)
成: いかがですか? ”キセキ”としか
言いようがありませんが‥‥
‥‥だれがどう見ても、
これは、タイホくんです。
御: そ‥‥‥そんな‥‥‥‥‥‥
バカなコトがあァァァァッ!

(ざわめきが起こる)
裁: 静粛に! 静粛に!
‥‥たしかに、認めなければ
ならないようです。
事件当日、現場にあらわれた
<<タイホくん>>の正体‥‥

(御剣検事「異議あり!」)
御: ‥‥サーカスまがいの曲芸、
楽しませてもらったよ、弁護人。
しかし!
だから、なんだと言うのかッ!
成: どういうコトですか?
御: カイブツの正体は、ツボだった。
それがわかったところで‥‥
何も変わらないではないかッ!

(成歩堂「異議あり!」)
成: ‥‥それはちがうよ、御剣検事。
<<タイホくんの正体が、
この”ツボ”だった>>‥‥
それによって‥‥事件は、
まるっきり変わってしまう!
御: ‥‥おもしろい。
では、うかがうとしようか。
犯行の瞬間、証人は<<ツボ>>を見た
‥‥それによって変わるモノとは!

(「現場が変わる」を選択)
成: 1つずつ、考えていきましょう。
犯行の瞬間‥‥証人は、
このツボを目撃しました。
御: しかも‥‥
きわめて特殊な角度で、だ。
成: ‥‥では。それを見ることができた
”場所”はどこでしょうか?
裁: ばしょ‥‥
成: 事件当時、ツボが置かれていた
場所は‥‥
写真が物語っています。
巌徒局長のオフィスの、棚の上‥‥

(御剣検事「異議あり!」)
御: バカな! 死体は、宝月 巴の
デスク付近で発見されたはずだ!
証人も、そう証言している
ではないかッ!

(成歩堂「異議あり!」)
成: しかし! この写真と、証人の
証言が、真実を物語っている!
‥‥つまり、2年前。
青影と罪門検事が格闘したのは、
ともえさんのオフィスではない!
部屋の反対側の、巌徒局長の
オフィスだったのです!

(御剣検事「異議あり!」)
御: ハンニンが、わざわざ
死体を移動させたというのかな?
‥‥巌徒 海慈のオフィスから、
宝月 巴のオフィスへ、と‥‥
成: そうなりますね。
御: いったい、なんのためだ!
なんのイミもないッ!
成: ‥‥そのとおり。
御:
成: なんの”イミ”もなければ‥‥
そんなメンドウなことはしません。
だから‥‥そこには、
”理由”があったはずです。
裁: 弁護人には‥‥
その”理由”がわかるのですか?
成: (‥‥どうやら。
やっと、見えてきた‥‥
なぜ、ともえさんがあれほど、
審理を中断させようとしたか!
‥‥しかし。ここまで来たら、
行けるトコまで、行くしかない)
証言を思い出してください。
‥‥証人は、ナイフを振りかざした
人物を、つき飛ばしました。
一瞬あと‥‥ツボが
ハネ飛ばされて、宙を飛んでいる。
‥‥その<<衝撃>>の原因。
いったい、なんだったのでしょう?
裁: そ。それは、当然‥‥
つき飛ばされた人物が、カベに
打ちつけられたショックでは‥?
成: それでは‥‥
もう一度、写真を見てください。
ツボが置かれたタナのほうへ
つき飛ばされたとしたら‥‥
そこには、何があるでしょう?
茜: あ‥‥‥‥‥‥!
裁: <<ヨロイ>>があります!
<<剣>>をかまえた‥‥
成: ‥‥さて。
証人に、つき飛ばされた人物は、
<<折れた剣>>を持っていました。
つまり‥‥<<検事賞>>を手にした
罪門検事だった、と考えられます。
御: な‥‥なんだと‥‥‥‥
ちょっと待て、弁護人ッ!
まさか、キサマ‥‥‥
成: ‥‥そう、なんです。
ここに、もう1つの可能性が
浮かび上がってきてしまう。
裁: ”もう1つの”‥‥?
成: もちろん、証人自身は知らなかった
のでしょう。‥‥しかし!
‥‥‥‥‥‥‥‥‥
(うう‥‥コトバに出せない!)
裁: ど。どうしたのですか、弁護人。
御: 今、提示された状況を考えれば‥‥
そのイミは、アキラカだ。
‥‥あの瞬間。
宝月 茜がつき飛ばしたのが、
罪門 直斗検事だったのならば!

(罪門検事がヨロイの剣に打ちつけられる)


茜: あ‥‥あたし‥‥が‥‥
罪門さんが死んだのは‥‥
‥‥あたしのせい‥‥
きゃああああああああああああああ
ああああああああああああああッ!

‥‥どさっ‥‥


御: まさか‥‥彼女の証言が、
こんな結果をもたらすとは‥‥
裁: 被害者のイノチを奪ったのは、
証人自身だった‥‥
そして、それを立証したのも
‥‥証人自身!
まさに、前代未聞です!

(ざわめきが起こる)

(異議あり!)
巴: ‥‥い、今になって‥‥
何を言い出すのですか!
成: ‥‥申しわけありません。
でも。状況を考えると‥‥
巴: 罪門検事を殺害したのは、
あの青影 丈なのです!
妹が‥‥あかねが!
その罪を着せられる、なんて‥‥
御: ヒニクなコト、だな。
巴:
御: <<2年前、”ねつ造”があった>>
それを認めたのは、あなた自身だ。
‥‥罪門検事の死体が
移動させられたのは‥‥
‥‥宝月 茜の”犯行”を
かばうため、だったワケだろうか?
巴: くだらないオシャベリは、
もうやめてッ!
そこまで言うのならば‥‥
私は、証拠の提示を求めます!
妹が、罪門検事を”殺害”した‥‥
その、決定的な証拠をッ!
成: しょ、証拠‥‥ですか!
巴: 今さら、証明できるはずが
ないでしょうけどね‥‥
裁: たしかに‥‥証拠による立証は
ムズカシイでしょうな。
御: 証拠がダメならば‥‥
”証言”しかない、だろう。
巴: ザンネンですけれど。
それもムリ、みたいね。
事件の当事者は全員、すでに
死んでしまっているのですから。
成: ‥‥‥!
(‥‥今となっては、死者に
証言を求めることはできない。
やっぱり‥‥ムチャな
スイリだったのか‥‥!)
御: ふう‥‥やれやれ。
そうなれば‥‥もちろん。
残る可能性は、1つしかない。
成: ‥‥!
(まだ、あるのか? 可能性が!)
裁: 御剣検事! それは、いったい‥‥
御: 死者が、すでにメッセージを
残している、という可能性だ。
幸か不幸か、罪門検事は
即死ではなかった。
自らのイノチを断った人物の
名前を、残したかもしれぬ。
‥‥なんらかの方法で。
巴: そ、そんな、バカげた‥‥
あり得ないわ!
裁: いかがですかな? 弁護人。
これが、最後の可能性です。
<<死者のメッセージ>>‥‥
そのようなものが、存在するのか?
成: (もう一度‥‥法廷記録を
よく思い出してみるんだ!)
被害者が残したかもしれない、
<<真犯人の名前>>は‥‥

(「証拠品に残っている」を選択)
成: 死者の残した”メッセージ”‥‥
我々はすでに、手にしています。
巴: ‥‥成歩堂弁護士!
そこまでして‥‥あなたは、
妹を殺人者にしたいのですか!
御: ゴカイしてもらっては困るな、
主席検事殿。
巴:‥‥‥!
御: 我々は、宝月 茜に、罪を
着せようとしているのではない。
わかっているはずだ。
我々のシゴトは、ただ1つ。
‥‥<<真実>>を見つけだす。
それが、どんなに
ツラいものであっても‥‥だ。
裁: ‥‥それでは、弁護人。
証拠の提示を求めます。
死者の残した<<メッセージ>>‥‥
それを示す、証拠品とはッ!

(「不安定なツボ」を選択)
成: これこそが、
死者からのメッセージですッ!
裁: これは‥‥先ほどの
<<タイホくん>>ですね?
巴: カレが、ハンニンの名を語る、
というコトかしら?
御: ‥‥そのカイブツに、
コトバがあるものなら、な。
成: (‥‥みんな、コレがツボに
見えなくなっているみたいだな)
メッセージは残されていました。
‥‥このツボの、表面に。
裁: どういうことですかな?
成: このツボには、かすかに
血のアトが残っています。
御: どうやら‥‥ダレかに
ふき取られたようにも見えるが。
巴: ‥‥‥‥‥
成: しかし。
カケラの一部分だけは、なぜか
血がふきとられずに残っています。
裁: たしかに‥‥アキラカに血で
描かれた”線”があります!
御: つまり‥‥こういうコト、か。
これらの<<点>>は‥‥
かつては<<線>>だった。
成: ‥‥罪門検事は、
即死ではありませんでした。
だから、自らの血を使って
メッセージを残すことができた。
御: 何者かが、ぬぐい去ろうと
したようだが‥‥
”線”が折れる部分だけは、ツボに
深くしみこんでしまったのだろう。
成: ‥‥つまり!
その点をつなげれば‥‥
死者のメッセージが
浮かび上がってくるのです!
巴: な‥‥‥なんてこと‥‥‥
裁: ‥‥弁護人!
被害者は、どんなメッセージを
我々に残していたのですかッ!
成: それは‥‥この<<血痕>>が
語ってくれるでしょう!
(”点”と”点”をつないで、
文字を作るんだ‥‥
あの状況で、被害者が書き残す
とすれば‥‥それは、1つ!
‥‥”ハンニンの名前”しか
ないはずだ!)

(点を結んで「茜」にする)
成: (依頼人の無実を立証するのが、
弁護士たちの任務だ。
だから‥‥ともえさんを
救うことだけ、考えてきた。
その結果、たどりついた
コタエが‥‥‥これなのかッ!)

‥‥<<あかね>>‥‥
御: ‥‥これが、罪門検事が残した
最後のコトバ、というワケか‥‥

裁: なんというコトでしょう‥‥
殺意はなかった。
‥‥しかし。
結果的に、被害者の
イノチをうばったのは‥‥
成: 宝月 茜さん、だったのです。


?: だから言ったでしょ?
‥‥御剣ちゃん。
御: が‥‥‥巌徒局長‥‥
巌: キミさ。わかってる?
自分のやったコトの、イミ。
御: ど‥‥‥
どういうコトだろうか‥‥?
巌: 2年前の、あの事件。
青影 丈って、処刑されたでしょ?
裁かれたのは、カレの最後の犯行。
検事は、たしか‥‥キミ、だっけ?
御: ぐ‥‥ッ!
巌: ‥‥そうなのよ、御剣ちゃん。
キミ。無実のオトコをさ。
チョイと処刑させちゃったワケ。
しかも‥‥。ねつ造された
証拠を使って、ねェ‥‥
御: ぐ‥‥‥ぐッ!
ぐおおおおおおおおおおおおおッ!

(成歩堂「異議あり!」)
成: 青影 丈は、連続殺人犯だった!
それは、たしかなハズでしょう!
巌: そんなコトはね。
モンダイじゃないの。
知ってた? ボクたち、
正義の味方じゃないんだよ。
成:え‥‥‥
巌: ボクたちはね。法の番人なワケ。
ひとりのオトコを処刑する‥‥
それって、タイヘンなコトよね。
現場に”ねつ造”があろうと
”インペイ”があろうと‥‥
最終的なセキニンは、
担当した検事にあるのよ。
御:‥‥‥!
巌: これだけはね。
動かせないジジツなのさ!

(ざわめきが起こる)

‥‥検事局って、
いったいどうなってるんだよ!

‥‥ムジツのヤツが
処刑されたかもしれないんだぞ!

‥‥あのヒト、どうして
平気なカオ、してられるの!
裁: 静粛に! 静粛に! 静粛に!
静粛にィィィィィィィィィッ!

成: ‥‥法廷に、むなしく
木槌の音がひびきわたった‥‥
‥‥さわぎはおさまらず、
審理は一時、中断された‥‥
‥‥法廷のゆくえは‥‥
もう、ダレにもわからない‥‥


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