王泥喜 法介…紺 | |
成歩堂 龍一…黒 | |
成歩堂 みぬき…赤 | |
裁判長…緑 | |
牙琉検事…茶 | |
宝月 茜…桃 | |
北木 滝太…水 | |
北木 小梅…青 | |
北木 常勝…灰 | |
並奈 美波…紫 | |
矢田吹 麦面…黄土 | |
河津 京作…黄緑 | |
引田(偽)…黄 |
み: |
え。もう一度、見たいんですか? しかたないなあ。それじゃあ‥‥ |
王: |
いやいや。ケッコウだよ。 とりあえず解決したわけだから、 もう、それはしまっておこうよ。 |
み: |
ナニ言ってるんですかッ! にっくきハンニンが見つかるまで、 事件は終わりません! 他の事件の”ついで”でいいから、 ちょちょいと見つけてくださいね。 |
王: |
”ちょちょい”で見つかれば 警察はいらないよ‥‥ |
み: |
警察がいらなければ、弁護士である オドロキさんもいりませんね。 |
王: |
(やれやれ‥‥とりあえず、 気にはかけておくか‥‥) |
王: |
どう? 何か気づいたことある? |
み: |
うーん。 ちょっと待ってくださいね。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ えいッ! やあッ! |
王: |
(おお! 何もないところから、 証拠品がつぎつぎと!) |
み: | ‥‥‥‥‥‥‥‥‥ |
王: | それで? |
み: |
おしまいでーす。 スゴいでしょ? みぬき。 |
王: |
‥‥うん。スゴいと思うよ。 (やれやれ‥‥) |
引田クリニック | |
成: | やあ。やってるかい? |
み: |
あ、パパ! どう? ぐあいは! |
成: |
うん。悪くないよ、みぬき。 ‥‥でも、せっかく若いヒトが 来てくれたんだ。 パパはもう少し、 休ませてもらうとしようか。 |
み: |
それがいいね。 もう、若くないんだし。 |
王: |
(33才じゃなかったか? このヒト‥‥) ‥‥あの。事件なら だいたい、解決しましたけど。 |
成: |
ふうん、そう。 ぼくの見込んだだけのコトはあるね。 ゼヒ、聞かせてほしいな。 ‥‥きみが、話したければ。 |
王: |
(マッタク感心した ようすはないな‥‥) |
成: |
それにしても、こんなに早く 戻ってくるとは思わなかったよ。 |
み: |
スゴいんですよ、オドロキさん! みぬきのパンツも、 一撃で見つけてくれちゃって。 まるで、オドロキさん自身が ハンニンみたいに! |
王: | ‥‥最低のホメ言葉だね。 |
成: |
‥‥それで? ぼくを10メートル、 ハネ飛ばしてくれたハンニンは? |
王: |
どうやら‥‥お医者さんみたいです。 <<宇狩外科医院>>。 |
成: |
ふうん‥‥<<宇狩>>‥‥か。 聞いたこと、あるね。 ‥‥あんまり いいウワサではないが。 |
王: |
そういえば‥‥ パトカーが停まっていたなあ。 |
み: | 何かあった、のかな‥‥ |
王: |
あの‥‥なんなんですか? <<宇狩外科医院>>って。 |
成: |
いやね。ぼくも ウワサで聞いたんだけど。 最近、もうけているらしい。 ‥‥ウラのつながりを使って。 |
王: | ウラ‥‥? |
成: |
ヤクザとつながっているらしいんだ。 ミナミタヌキ一家、といったかな。 |
王: |
‥‥キタキツネ一家、ですか‥‥? (ワザとまちがえてないか?) |
成: |
彼らは、オモテ向きにできない ケガを負うことがあるからね。 そいつを、ヒミツで 治療しているらしいね。 |
王: | なるほど‥‥ |
み: |
そういえば‥‥ 公園で、何かあったみたいなの。 |
成: |
‥‥ああ。奇妙な死体が 見つかったらしいねえ。 |
王: |
きみょうな‥‥? それは、いったい‥‥! |
成: |
‥‥まあ。 ぼくたちにはカンケイないよね。 |
み: |
さ。マッタク気にせず、 屋台を探しましょうよ! |
王: |
(‥‥なんだよ。 このタンパクな親子は‥‥) |
成: |
‥‥とにかく、ありがとう。 寝るのに飽きたら、ぼくも <<宇狩外科医院>>に行ってみるよ。 元・弁護士として、賠償金を ふんだくってやらないと。 |
王: |
あの‥‥それで。報酬の方は? 成歩堂さんの事故も、この子の ”ナニ”の件も解決しましたけど。 |
み: | みぬきのパンツね! |
成: |
まだまだ。 屋台が残っているだろ? |
王: | え。 |
成: |
また何か、困ったコトが あったら来てくれよ。 おカネのこと以外だったら、 なんでも協力させてもらうから。 |
王: |
(ケッキョク、 払う気はないのか‥‥) |
み: |
よーし! じゃ、一度。 事務所に戻ってみましょうか! |
成歩堂なんでも事務所 | |
王: |
あ‥‥あなたは、 たしか‥‥キタキツネ一家の! |
?: | え。ええ‥‥ |
み: |
やっぱり! 何か、お困りなんですね? さ。さ。こちらへどうぞ! おねえさん! |
美: |
あの‥‥よろしくおねがいします。 並奈 美波(なみなみなみ) と申します。 事件の‥‥依頼にまいりました。 |
王: |
”依頼”というと‥‥もしかして。 あなたも何か盗まれた、とか? |
美: |
あ。あの‥‥ このビラを見て、来たんだけど。 ‥‥<<ベンゴ始めました>>って。 |
王: |
ええええッ! まさか。 このオレに! ベンゴを! |
み: |
あの。おねえさん、 何かなさったんですか? ヒキ逃げとか、屋台ドロボーとか、 パンツ‥‥ |
美: |
あ、いえ! ベンゴをおねがいしたいのは、 あたしじゃないの。 あたしの‥‥その。 婚約者、っていうのかな。 |
王: |
コンヤクシャ‥‥ その方は、いったい何を? |
美: |
今朝、タイホされたんです。 ‥‥殺人容疑で。 |
み: | サツジン‥‥ |
美: |
公園で起こった事件‥‥ 聞いてませんか? |
王: |
あの。たしか‥‥キタキツネ一家の 屋敷に出入りしてましたよね。 ”組”のヒト、なんですか? |
美: | ちがうの。‥‥今はまだ、ね。 |
み: | いまは‥‥? |
美: |
来月ね。ケッコンするの。あそこの 組長さんのひとりムスコなんだけど。 |
王: |
組長のムスコというと、やっぱり? (ヤクザ、だよな‥‥) |
美: |
大丈夫じゃない? あそこ、地域密着型の極道だから。 タイクツな仕事に見切りをつけて、 ”極道の妻”もいいかな、って。 |
み: |
いいですよね! ”キタキツネ一家”ってヒビキ。 みぬきはスキだな。 |
王: |
(やれやれ‥‥たいしたもんだな、 オンナって) |
王: |
いったい‥‥いったい! どんな事件なんですかッ! |
美: |
あたしもまだ、詳しいコトは 教えてもらえないんだけど。 公園で、死体が見つかったらしいの。 キタキツネ屋敷の、すぐ近所で。 |
み: |
たしかに‥‥パトカーがいっぱい 停まってましたね。 |
美: |
被害者のヒト、ピストルで 撃たれたみたいなんだけど‥‥ なんでも、 奇妙な状況だった、ってウワサで。 |
王: |
それで、あなたの婚約者が タイホされた、というワケですか。 |
み: |
あの。どんなヒト、なんですか? コンヤクシャさん、って。 |
王: |
婚約者‥‥キタキツネ一家の ヒトリムスコさん、なんですよね? |
美: |
北木 滝太(きたきたきた)って いうの。‥‥写真、持ってきたわ。 |
王: |
こ。これは‥‥なんというか。 ‥‥スゴいですね。 |
美: |
そうなの! スゴむとハクリョクが あるけど、カワイイのよ。 |
王: |
でも。組長のヒトリムスコ、 ってコトは‥‥ |
美: |
まあ、将来はつぐんじゃないのかな。 組長の座を。 |
み: |
あ。みぬきも今ね。組長なんです! ウチのクラスの! |
美: |
とにかく。あたしの滝太クン、 助けてあげてね! |
王: |
(‥‥よし! とにかく、 ひとりでやる、初めての弁護だ。 組長だろうが学級委員だろうが、 このオレが、助けてみせるぜ!) |
美: |
‥‥あの、これ。 依頼状を用意してきたから。 |
法廷記録にファイルした。 | |
み: |
よーし。じゃあ。さっそく、 サツジン現場に行ってみましょう! |
キタキツネ組邸前 | |
王: |
(ここが‥‥ アコガレのサツジン現場) |
警: |
あー‥‥ きみたち。また来たの? さっきも言ったけど、 おゆうぎなら‥‥ |
み: |
おゆうぎじゃありません! みぬきたち。アレ。 えーと。”そうさちゅう”みたいな。 |
王: |
あの。ここに 依頼状もあるんですけど。 |
警: |
いらいじょう‥‥? これ。こっち側に”果たし状”って 書いてありますよ。 |
王: |
(美波さん、キタキツネ一家の 封筒を使ったな‥‥) |
?: |
ちょっと、通してくれるかな。 ‥‥キミたち。 |
警: | あ! どうも! ガリュー殿! |
王: |
‥‥‥! (な。なんだ、このひと‥‥) |
?: |
なんだろう。女のコに 見つめられるのは慣れてるけど‥‥ 男のコってのは、 新しいパターンだね。 |
王: | がりゅう‥‥先生‥‥? |
?: |
どうしたのかな? おじょうちゃん。 こんなところで。 |
み: |
‥‥‥‥‥‥‥‥‥ あ‥‥は。はいっ! あのね。あのおまわりさん、 ヒドいんです! みぬきたち。ちゃんとこうして、 依頼状も持ってるのに‥‥ |
?: |
それはタイヘンだったね。 ‥‥よし。 ぼくがつれて行ってあげるよ。 ‥‥現場にね。 |
み: | きゃあ、ホントですか! |
?: | キミ。かまわないよね? |
警: |
は‥‥はッ! モチロンでありますッ! |
?: |
はっはっ。さあ、こちらへどうぞ。 おじょうさん。 |
み: | はいっ! |
王: |
‥‥‥‥‥‥‥‥‥ おい! オレは! |
人情公園内 | |
?: |
‥‥じゃあ、ぼくはここで。 楽しい捜査を! |
み: |
ありがとう! またお会いできますか‥‥ |
?: | さあね。風に聞いておくれよ! |
王: | ‥‥ダレ、だったんだ。今の‥‥ |
み: |
きゃあああああああッ! オドロキさん! あれ! し‥‥死体ッ! |
王: |
なんだってェェッ! ‥‥って、ただの人形じゃないか。 |
み: |
なーんだ。 びっくりしちゃいました。 |
?: |
ちょっと。 あんたたち、ナニしてるの? あれ。さっきの子たち。 どうやって入ったの? |
み: |
はいっ! あの。 王子サマみたいなヒトが‥‥ |
?: |
また、あのヒトか‥‥ まったく。ちゃらちゃらして、 捜査のジャマばっかり‥‥ とにかく! 今日はここは、立入禁止よ。 |
王: |
いやいや。だから。 依頼状を見てくださいよ! |
?: | ‥‥ふーん。ちょっと待って。 |
王: |
(なんだ。 顕微鏡を取り出したぞ‥‥) |
?: |
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ たしかに、この字。 カガク的に言って、 並奈 美波さんの筆跡ね。 |
王: |
‥‥はあ。 (30分も待たせやがって!) ‥‥それで。あの。 あの屋台‥‥なんなんですか? |
?: |
死体の代わりをしている人形よ。 現場の状況を保存してあるの。 |
王: |
(死体が‥‥ ”屋台を引いている”‥‥?) |
茜: |
それで、キミ‥‥ 弁護士だとか言ったわね。 刑事の宝月 茜(ほうづきあかね)。 この現場の、名前ばかりの責任者よ。 |
み: |
ちょっぴりフキゲンな セキニンシャさんですね。 |
王: |
‥‥それに。なんか、 ふてくされてるように見えるな。 |
茜: |
とにかく。あたしのシゴトの ジャマはしないコトね。 ‥‥手錠ならいつも2ヶ、 持ち歩いてるから。 |
王: | あの。宝月刑事さん‥‥? |
茜: |
ちょっと、静かにして。 今、おかし食べてるから。 さくさくさくさくさくさくさくさく さくさくさくさくさくさくさくさく。 さくさくさくさくさくさくさくさく さくさくさくさくさくさくさくさく。 さくさくさくさくさくさくさくさく さくさくさくさくさくさくさくさく。 |
み: |
‥‥事態は いっこうに進展しませんね。 |
王: | (ヒマなのか? このヒト‥‥) |
茜: |
あーあ。 ホント、いいコトないなあ。 せっかく、 9年ぶりに帰ってきたのに。 配属の希望は聞いてもらえないし、 あの人は弁護士、やめちゃってるし。 |
王: | (弁護士を‥‥やめてる‥‥?) |
王: | あの。宝月刑事さん‥‥? |
茜: |
ちょっと、静かにして。 今、おかし食べてるから。 さくさくさくさくさくさくさくさく さくさくさくさくさくさくさくさく。 さくさくさくさくさくさくさくさく さくさくさくさくさくさくさくさく。 さくさくさくさくさくさくさくさく さくさくさくさくさくさくさくさく。 |
み: |
‥‥事態は いっこうに進展しませんね。 |
王: | (ヒマなのか? このヒト‥‥) |
茜: |
あーあ。 ホント、いいコトないなあ。 せっかく、 9年ぶりに帰ってきたのに。 配属の希望は聞いてもらえないし、 あの人は弁護士、やめちゃってるし。 |
王: | (弁護士を‥‥やめてる‥‥?) |
王: | あの。宝月刑事さん‥‥? |
茜: |
ちょっと、静かにして。 今、おかし食べてるから。 さくさくさくさくさくさくさくさく さくさくさくさくさくさくさくさく。 さくさくさくさくさくさくさくさく さくさくさくさくさくさくさくさく。 さくさくさくさくさくさくさくさく さくさくさくさくさくさくさくさく。 |
み: |
‥‥事態は いっこうに進展しませんね。 |
王: | (ヒマなのか? このヒト‥‥) |
茜: |
あーあ。 ホント、いいコトないなあ。 せっかく、 9年ぶりに帰ってきたのに。 配属の希望は聞いてもらえないし、 あの人は弁護士、やめちゃってるし。 |
王: | (弁護士を‥‥やめてる‥‥?) |
茜: |
コラ! ダメだよ。 勝手にいじっちゃあ。 |
王: |
で、でも! オレたちなりに、捜査を‥‥ |
み: |
オドロキさん! 見てください! ‥‥あの、屋台‥‥! ‥‥<<やたぶきや>>って 書いてありますね。 |
王: |
‥‥そうだね。 オレも気がついていたよ。 どうやら、オヤジさんの 事件も解決したみたいだね。 ‥‥あまり、よくないカタチで。 |