第2話『逆転連鎖の街角』第2回法廷(その2)

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王泥喜 法介…紺
成歩堂 龍一…黒
成歩堂 みぬき…赤
裁判長…緑
牙琉検事…茶
宝月 茜…桃
北木 滝太…水
北木 小梅…青
北木 常勝…灰
並奈 美波…紫
矢田吹 麦面…黄土
河津 京作…黄緑
引田(偽)…黄
(フォントサイズをご都合に合わせて変えて、お楽しみください。量が多いので、最小が オススメ)


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美: 『半年も前のカルテのために、
いまさら病院に行く必要ないでしょ。』(証言6)

(「いまさら病院に行く必要ないでしょ」で指輪をみぬく)
王: ”半年前のカルテのために、
いまさら病院に行く必要はない”
”いまさら”‥‥あなたは、
本心では、そう思っていませんね?
美: どういうコト‥‥?
王: 今の証言‥‥オレには
ハッキリ、見えるんです。
あなたは、”いまさら”という
コトバを言うときだけ‥‥
落ち着きなく、親指で指輪の
ウラ側をいじっていましたね。
美: な。なんですって!
王: (動揺した‥‥やはり、
マチガイない!
”いまさら”‥‥コイツが
彼女の<<キーワード>>だ!)
カルテは”過去のもの”では
なかった。
現在進行形で、あなたにとって
”脅威”だったのです。
美: バカ言わないで!
もし、そうならば‥‥
この半年のあいだに、
手を打ったに決まってるでしょ!
王: そのとおりですね。
美:え‥‥
王: つまり‥‥ごく最近、”何か”が
起こった、というコトになる‥‥
このカルテを”いまさら”で
片づけられなくなるような事件が。
美: ‥‥ッ!
王: (‥‥美波さんの動揺が
ヒシヒシと伝わってくる‥‥
トドメを刺すのは、今だ。
‥‥証拠品で!)
‥‥美波さん。
もう、隠すことはできない。
カルテが、今になって”危険”に
なったのは‥‥コイツのせいです!

(「滝太の健康診断書」を選択)
王: ”健康診断書”‥‥
被告人のものです。
キタキツネ組は最近、極道から
足を洗おうとしていますね。
今月に入って、はじめて
”健康診断”を実施した‥‥
‥‥あなたは、その話を
聞いて、どう思いましたか?
美: え。べ、別に。
なんとも‥‥
王: いいえ。あなたは、
気が気ではなかったはずです。
あなたは知っていたのですから‥‥
滝太クンのレントゲンに、
金属片が写るであろうことを!
美: ‥‥‥ッ!
王: ‥‥そう。手術から半年後、
”健康診断”をキッカケにして‥‥
カルテの脅威は、蘇ったのです!
美: いやああああああああああああッ!
王: ‥‥以上です。裁判長。
裁: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
な。なんだったのですか。
今のは‥‥
証人が、トツゼン。ウソを
認めた‥‥ように見えましたが。
美:‥‥‥!
牙: ぼくも感じたよ。
おデコくんの、強い
”オーラ”みたいなものを‥‥
‥‥おもしろいね。
このおじょうさんは
ウソをついていた、ってワケだ。
王: そのとおりです。
『宇狩医院とは無関係だった』
‥‥その証言はウソだった。
それどころか、もし。
このカルテがキタキツネ組の手に
わたったら‥‥
彼女は、オシマイだったのです。
いかがですか! 証人ッ!
美: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥
そのとおりよ。

(ざわめきが起こる)
裁: 静粛に! 静粛に!
王: (や、やった! 証言を
つき崩したぞ‥‥!)
み: すごい、王泥喜さん!
みぬきには、見えなかったのに‥‥
やっぱり、パパが
見込んだだけのコトはあります!
美: ちょっと、待って!
王:‥‥‥!
裁: なんですかな、証人。
美: たしかに、そのカルテは
ツゴウの悪いものでした。
だから、あの日。わたし、
院長に会いに行ったんです!
でも、それだけ!
滝太クンのコトを教えて、
すぐに帰ったわ!
牙: ‥‥どうやら。
尋問はまだ、終わらないみたいだ。
王: な。なんですって‥‥!
牙: たしかに、彼女には”かくしごと”
があった‥‥しかし!
それが、事件と関係しているか
どうかは、わからない。
裁: ふむう‥‥
それでは、証人!
今の発言を、証言に加えてください。
もう少し。
‥‥この尋問をつづけてみましょう。
王: (くそッ! ‥‥もう一歩
だったのに‥‥)
み: でも、あと一歩です!
オドロキさん!
美: 『なにも起こらなかったわよ。
”警告”してすぐに帰ったわ。』(証言7)

(「証言7」に「弾丸」をつきつける)
王: あなたが、院長室を訪れたとき、
”何も起こらなかった”‥‥
それは、とおらないかもしれません。
これを見てください。
美: あら、なあに? その、
つぶれたねんど細工みたいなの。
ある種、あなたに似てるわね。
王: この弾丸は‥‥宇狩外科医院の
院長室で見つけました。
つまり。院長室で”何か”が
起こったと考えられるのです!

(牙琉検事「異議あり!」)
牙: 笑えない冗談はやめてほしいな。
警察だって、病院は調べたハズさ。

(王泥喜「異議あり!」)
王: コイツは、院長室の金庫の中に
突き刺さっていました。
牙: 金庫の、中‥‥?
み: そこまでは調べなかった
みたいですね‥‥警察のヒト。

(牙琉検事「異議あり!」)
牙: ‥‥でも、ね。
その弾丸が果たして、事件の日に
撃ち込まれたモノかどうかは‥‥

(王泥喜「異議あり!」)
王: さっき、説明してくれましたね?
‥‥<<線条痕>>について。
牙:‥‥!
王: 凶器のピストルが北木家から
持ち出されたのは、事件当日。
弾丸の線条痕が、凶器のピストルと
一致すれば‥‥
事件当日。院長室で”発砲事件”が
起こったことが立証されます!
牙: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥
やるねえ、おデコくん。
裁: 係官! 至急、この弾丸の
線条痕を調べるようにッ!


‥‥そして、30分後‥‥
1通の報告書が法廷に届いた。
『2つの弾丸の線条痕は
完全に一致するものと認める』
裁: やはり‥‥
金庫の中に残された弾丸は、
凶器から発射されたようです。
牙: ‥‥‥‥‥‥‥‥
裁: それでは。あらためて
弁護側の主張をうかがいましょう。
王: ‥‥金庫の中の弾丸は、
あるジジツを立証しています。
”事件があった日‥‥
院長室で、発砲事件があった”
しかも、その発砲の瞬間、
金庫のトビラは開いていて‥‥
その金庫の中には、
ゴクヒのカルテがしまってあった。
裁: ‥‥ダレかが、宇狩医師を
脅迫した、ということですか‥‥
金庫を開けさせるために!
王: それができた人物は、
たったひとりです。
並奈 美波さん。
あなたですッ!

(ざわめきが起こる)
裁: 静粛に! 静粛に!
静粛にィィィッ!
弁護人ッ!
どういうつもりですか!
あなたは‥‥この証人を、その。
告発するつもりですかッ!
王: 並奈 美波は、北木 滝太の
手術のミスを知っていた!
そして、それをかくしたまま、
彼と婚約していました!
ムネの銃弾が残っているかぎり、
被告人のイノチは危険な状態です。
それをかくしたまま”妻”になり、
銃弾が最後の火を吹いたとしたら!
裁: な‥‥なんですっとッ!
牙: 聞いたハナシだけどね。
最近、キタキツネ一家は
マジメに商売をやって‥‥
かなり、もうけているらしいね。
”一財産”と呼べるほどに、さ。
裁: まさか! それでは、その財産を
狙って、その。婚約をしたと‥‥


(異議あり!)

滝: イイカゲンなコトを
言い散らかしやがってェ‥‥
訴えてやるぞッ!
このクサレ弁護士がァッ!
王: ‥‥えッ! お、オレですか!
滝: アンタ、今、言ったな‥‥
オレのみなみちゃんに‥‥
オレのみなみちゃんに‥‥
コクハクするとッ!
王: いやいやいや!
”コクハツ”ですよッ!
滝: おんなじコトだッ!
みなみちゃんはわたさんぞッ!
オレだよ!
オレが、あの医者を撃ったんだ!
オレを見殺しにしようとした
あの医者を‥‥公園でなッ!
王: た‥‥滝太クン!
たのむから、早まらないで
滝: みなみちゃんは、オレが守る!
だから‥‥

(ざわめきが起こる)
美:
‥‥くすっ‥‥
くすっ‥‥くすくすくすくす‥‥
裁: しょ‥‥証人‥‥?
美: あ。ごめんなさい。
ちょっと、わたし。
‥‥こんなに笑ったの、
ひさしぶりだから。
王: どういうこと‥‥ですか?
美: ‥‥滝太クンさあ。
イイカゲン、
現実と向かい合いなさいって。
滝: み‥‥ミナミちゃん‥‥?
美: カルテのサイン‥‥
退院を待って、婚約‥‥
わかるでしょ? フツー。
いくら、頭のカラッポな
お坊ちゃんでも。
滝: みなみちゃん‥‥
牙: どうやら‥‥ホンネが
聞けそうだね。おじょうさん。
美: まあ‥‥このぶんじゃ、ね。
無傷じゃア、済みそうもないし。
王: じゃあ‥‥やっぱり!
美: ええ、そうよ。わたし、
おカネがほしかったの。
滝: そ。そんな‥‥
信じねェぞ‥‥そんなの。
美: こんなコトなら、さっさと
式を挙げときゃよかったなあ。
‥‥トコロで。
ひとつ、聞いてもいいかしら?
王: な。なんですか?
美: さっき、言ってたわよね?
わたしにコクハクしてくれるとか。
王: ‥‥コクハツです。
美: いったい、なんの罪かなあ?
王:え。
美: わたし。財産目当てで、お坊ちゃん
に近づいたわ。‥‥イケナイ子。
でも。ジッサイにピストルを
持っていたのは、そのお坊ちゃん。
おおかた、わたしが帰ったあと、
撃っちゃったんじゃないの?
王: なんだって‥‥
美: わたしじゃないわ。
マヌケなお坊ちゃんのイタズラ。
王: だから、それは‥‥
み: なんて言い方をするのよッ!
王: み。みぬきちゃん‥‥
み: カルテが見つかって、イチバン
困るのは、あなたじゃない!
美: ‥‥でも、ピストルは?
わたし、そんなの持ってないけど。
み: そ。それは! 滝太さんの
ピストルを盗んじゃえば‥‥
美: それならそうと、お坊ちゃんが
言うハズでしょお?
『オレが撃ちましたー』って
言ってるみたいだけど‥‥?

(王泥喜「異議あり!」)
王: それは、きっと!
あなたをかばおうとしたんだ!
牙: 白熱しているところ、
もうしわけないんだけど‥‥
王:‥‥!
牙: キミたちは‥‥ひとつ。
大きな見落としをしてるようだね。
み: な‥‥なんですかっ!
牙: たしかに、彼女は
カルテがほしかっただろうね。
でもさ。もし、彼女が院長を
脅迫して、金庫を開けさせたのなら。
そのカルテを、
持ち去っているはずだよね。
み:え‥‥
牙: ‥‥つまり。
金庫の中に、残ってるハズが
ないんじゃないかなあ。
み: あ‥‥ッ!
王: (たしかに‥‥そのとおりだ!)
裁: ‥‥証人。
美: ‥‥なにかしら。
裁: あなたは、あまりよい
”婚約者”とは言えないようです。
美: それは、どうも‥‥
裁: そろそろ、真実を
話していただきましょうか。
あなた自身のコトを‥‥
事件当日の行動もふくめて。
王: あなたが、あの日。宇狩外科医院に
行ったコトは、証明されている!
そのことを忘れないでください!
美: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

(宇狩外科医院の出来事2)
美: 『たしかに、あの日。院長と
話すために、病院へ行ったわ。』(証言1)
『カルテを手に入れたかった。だから
もう一度。事件の後、病院へ行った。』(証言2)
『でも、わたしじゃない。ピストルを
盗んだなんて証拠、ないでしょ?』(証言3)
『それに、お坊ちゃんは見られてる。
犯行の瞬間を、公園で。』(証言4)
『院長さんのコメカミの弾痕なんて、
モンダイにもならないと思うけど。』(証言5)
裁: ”もう一度”‥‥というのは?
美: 正直なトコロ‥‥カルテは
キケンな存在だったから。
始末しておきたかった。だから、
あの日‥‥病院へ行ったの。
牙: しかし‥‥カルテは
手に入らなかった。
美: あきらめて帰って‥‥その晩。
宇狩は殺されてしまったの。
事件を知って、1日ようすを見て。
やっぱりもう一度、病院へ行ったわ。
‥‥警察が来てたから。
スンナリとは入れなかったケド。
王: ‥‥あ! も。もしかして!
あのときの‥‥?


ゴト‥‥‥
み: 『‥‥‥! お。オドロキさん。
今の‥‥ドアの向こうから!』
王: 『(‥‥ダレか、いる!)
侵入者だ!
あの窓から逃げたんだ!』

王: あのときの”侵入者”‥‥
美: ああ‥‥あれ、あなたたちだったの。
あと、1分あれば‥‥
金庫を開けて、カルテを
持ち出すことができたのに。
裁: なんと! それはリッパな
不法侵入ではないですかッ!
美: この場で裁かれてるのは、何?
お坊ちゃんの”サツジン”でしょ?
かよわい女のコが、ヤクザから
身を守るためのカワイイいたずら。
それぐらい、
大目に見てもらえないものかしら。
裁: とにかく、弁護人!
尋問をおねがいいたします!
王: (小さな罪を認めて、大きな罪から
逃れよう、ってワケか‥‥)

(「証言5」をゆさぶる)
王: 被害者の、右のコメカミの
弾痕、ですね?
美: そう。他にないでしょ?
牙: ‥‥ここで、もう一度。
おさらいしてみようか。
‥‥この位置から、ハンニンが
ピストルを撃った場合‥‥
当然、弾丸はヒタイに
命中するハズ、だよね。
しかし。
ジッサイは、右のコメカミ‥‥
この部分に弾痕は残っている。
裁: それに関しては、きのう。
このような証言がありましたな。
事件当時、目撃者は‥‥
この位置に立っていました。
そして、発砲の直前に、
叫び声を上げたため、
被害者がその方向を向いた直後、
発砲があった‥‥と。

(王泥喜「異議あり!」)
王: しかし、その証言は
”ウソ”であると立証されました!
無類のパンツドロボー・河津さんが
ジッサイに事件を目撃したのは‥‥
パンツをゴミ箱に捨てた位置‥‥
屋台の”北側”でした。
この位置で河津さんが叫んだ場合、
右のコメカミは撃てません!
美: ‥‥ホント、ちっぽけなオトコね。
王: な。なんですか‥‥!
美: あなた‥‥事件が起こった日の朝、
何を食べたか、おぼえてる?
王: ‥‥‥‥‥‥‥‥‥
おぼえてる?
みぬきちゃん。
み: みぬき。いつも朝は
ミルクしか飲まないから。
美: 大事なのは、ヒトツ。院長は、
右のコメカミを撃たれた。
それならば。考えられるのは、
ヒトツじゃなくて?
パンツのヒトの、カンちがいよ。

(王泥喜「異議あり!」)
王: でも! パンツのヒトが事件を
目撃した位置は、立証されました!
それを”カンちがい”で
片づけるなんて‥‥!

(牙琉検事「異議あり!」)
牙: ‥‥それならば、おデコくん。
キミが立証すればいい。
王: りっしょう‥‥?
牙: やれやれ‥‥しかたないな。
もう一度、整理してあげようか。
目撃者‥‥パンツのカレが、
屋台の”北側”にいたのならば。
モンダイは‥‥被害者を撃った
”犯人の位置”ということになる。
”真犯人は、
どこから被害者を撃ったか?”
裁: しかし! 証人が、その位置で
犯行を目撃したのならば‥‥
被害者の右のコメカミを撃つなど、
不可能なのでは‥‥?
牙: ‥‥あっはっはっは。
ぼくは、状況を整理しただけさ。
コタエを提示するのは、
おデコを光らせた、キミさ。
‥‥もし”コタエ”が
あるなら‥‥ね。
王: (”ハンニン”の位置には、
北木 滝太‥‥
”目撃者”の位置には、
河津 京作‥‥
そして、”被害者”の位置には
モチロン、宇狩 輝夫がいた)
裁: それでは、弁護人にうかがいます。
真犯人が、被害者を撃ったのは、
どのポイントだったのか‥‥?

(「それ以外の位置」を選択)
王: オレたちは、
まだこの犯行に関して‥‥
ムジュンのない説明が
できないでいます。
その理由は、ただひとつ。
真犯人は、まったくちがう場所から
ピストルを撃ったのです!
美: 何を言ってるの!
そんな場所、あるわけが‥‥
裁: どうやら‥‥弁護人には
何か、考えがあるようですな。
‥‥それを、うかがいましょう。
この公園。いったいハンニンは、
どこからピストルを撃ったのか‥‥

(牙琉検事「異議あり!」)
牙: ‥‥せっかくだ。
”ゲーム”を盛り上げようか。
王:え。
牙: ぼくにとっても、あるイミ
目ざわりな、この<<ペナルティ>>。
さらに目ざわりにしては
どうかな、って思ってさ。
‥‥こんなふうに。
裁: ば‥‥倍、ですか‥‥
牙: キミは、今までの流れとは
マッタクちがう主張をしている。
これぐらいのカクゴは
してもらわないとねえ‥‥!
王: ‥‥いいでしょう。
(オレ自身を信じるんだ‥‥!)
み: だ。大丈夫なんですか?
オドロキさん!
王: (‥‥ヒントはすべて、
目撃者の証言の中にある!
目撃者・河津さんの位置と
彼の証言を信じるならば‥‥
河津さんが叫んだ瞬間、
被害者は、そっちを向いた‥‥
コタエは、ひとつしかない!)
ハンニンが発砲した場所は、
ここだったのです!


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