王泥喜 法介…紺 | |
成歩堂 龍一…黒 | |
成歩堂 みぬき…赤 | |
裁判長…緑 | |
牙琉検事…茶 | |
宝月 茜…桃 | |
マキ・トバーユ…黄土 | |
ラミロア…藤 | |
ローメイン・レタス…青 | |
眉月 大庵…紫 | |
或真敷 バラン…薄橙 |
ラミロア 楽屋 | |
王: |
(うわ。うるさいな‥‥ ライブの曲か‥‥) あああッ! あれは‥‥ (ラミロアさんのマネージャーだ! 名前は、たしか‥‥) |
茜: |
レタスさん! しまった‥‥ ちょっと、あんた! |
王: | は、はい! |
茜: |
ここ、たのむわね。 すぐ、応援を呼んでこなくちゃ! |
王: |
わ。わかりました。 誰も部屋に入ってこないように、 見張っていればいいんですね! |
茜: |
それから、何も触らないで! じゃ、たのんだわよ! |
王: |
(‥‥なんてこった! さっき、 話をしたばかりなのに‥‥) |
レ: | ‥‥‥‥‥‥う‥‥‥‥‥‥ |
王: |
‥‥! (い‥‥生きている‥‥!) れ、レタスさん! だいじょうぶですかッ! |
レ: |
‥‥た‥‥れた ‥‥う。うた‥‥れた‥‥ |
王: |
いったい‥‥誰が! 誰に撃たれたんですか! |
レ: | ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥わ‥‥ |
王: | わ‥‥? |
レ: | わ‥‥か‥‥らない‥‥ |
王: |
そ、そんな‥‥待っててください! 今、すぐに助けが‥‥ |
レ: | き‥‥きけ‥‥ |
王: | ? |
レ: | もく‥‥げきしゃに‥‥きけ‥‥ |
王: |
もくげきしゃ‥‥目撃者が いたんですね! 誰ですか! |
レ: |
もく‥‥げきしゃ‥‥‥‥‥‥‥‥ ‥‥め。めが‥‥み‥‥ |
王: |
(‥‥”めがみ”‥‥?) れ。レタスさん! うわ‥‥! あ。アカネさん? (誰も‥‥いない‥‥?) だ。誰だっ! |
茜: | どうしたの? |
王: |
アカネさん! 今、誰かに会いませんでしたか? |
茜: | ? 会ってないけど‥‥ |
王: |
(たしかに‥‥ドアの閉まる音が 聞こえたんだけどな‥‥) |
茜: |
コンサートは中止よ。 すぐに応援が来る。 レタスさんは‥‥ もう、ダメみたいね。 ザンネンだけど。 |
王: |
‥‥! (死んでしまった、か‥‥) |
王: |
(ローメイン・レタス氏が 射殺された。 オレに残された、彼の最後の メッセージ‥‥ ”目撃者は、女神”‥‥) |
楽屋前ろうか | |
?: |
‥‥会場の封鎖は終了。客は 名前と住所を記録して帰らせた。 |
牙: | オーケイだ。ダイアン。 |
?: |
オレは被害者の身元を調べる。 何か分かったら連絡するよ。 じゃあな。 |
牙: |
それじゃ、捜査にかかろうか。 いいね‥‥刑事クン。 |
茜: |
検事のロックンローラーに 言われなくても、わかってますッ! |
牙: |
まず、はじめに言っておくけど‥‥ この件に関しては、関係者や スタッフにもヒミツにしておく。 |
み: | ”かんこう令”ってヤツですね。 |
牙: |
ミスター・レタスの”死”‥‥ それ以外は、もらさないように。 死因はもちろん‥‥ ”殺害された”というコトもだ。 |
王: |
関係者、っていうと‥‥ ラミロアさんもですか? |
牙: |
ああ、そのとおりだ。 すべて、伏せておいてくれ。 ああ。そうだ。 おデコくんたちには、 コレに署名してもらわなきゃね。 |
王: |
え。何ですか? えーと‥‥ <<捜査協力依頼状>>‥‥? |
み: | みぬきたちだけ、ですか? |
牙: |
一応、キミたちは民間人だからね。 そういう決まりなんだよ。 |
王: |
(‥‥これ、ホントに署名して 大丈夫なんだろうな) |
署名してしまった。 | |
牙: |
よし。それじゃ、サッソク 捜査に取りかかってくれ! |
茜: |
言われなくても、 ちゃんとやります! |
牙: | ああ‥‥それから、キミ。 |
王: | え! あ。オレですか? |
牙: |
刑事クンのジャマにならないように。 どうもカノジョ、今日はキゲンが よくないみたいだからね。 |
王: | (アンタのせいだよ‥‥) |
王: |
(”事件の発見者”ということで、 事情聴取をされたあと‥‥ やっと、解放された。 ‥‥どうせ、帰れるワケもない。 自分なりに、調べてやるさ!) |
み: |
‥‥さて。しっかりツマミ 出されちゃいましたね。現場。 |
王: |
目の前で殺人事件が 起こるなんて‥‥初めてだよ。 できれば、これで 最後にしてほしいもんだなあ。 |
み: |
ナニ、弱気になってるんですか! さっそく、調べましょうよ。事件! |
王: |
(‥‥どうも、この子。 ”弁護士”のシゴトを 誤解してるフシがあるな。 おとうさんの影響か‥‥?) |
み: | ? どうしたんですか? |
王: |
いや。‥‥もちろん、調べよう! (‥‥オレはただひとり。 レタスさんの、死に際の ヒトコトを聞いている‥‥) |
レ: |
『もく‥‥げきしゃ‥‥‥‥‥‥‥‥ ‥‥め。めが‥‥み‥‥』 |
王: |
(目撃者は”女神”‥‥ 調べてみるんだ!) |
ラミロア 楽屋 | |
茜: |
あれ。あんたたち、 やっぱり来ちゃったね。 |
王: |
おねがいします! オレたちにも、 調べさせてください! |
茜: |
アンタたち、弁護士でしょ? とりあえず、ダレか捕まるまで 待ったほうがいいんじゃないの? |
王: |
(オレは‥‥レタスさんから、 たのまれたんだ。 目撃者‥‥ ”女神”に聞け、って‥‥) |
茜: |
‥‥そ。そんなにニラんだって、 カリントウはあげないよ。 |
み: |
おねがいします! ラミロアさんの悲しいカオ、 みぬきも見たくないし! |
茜: |
うーん‥‥しかたないなあ。ま。 いっしょに死体を見つけた仲だし。 |
王: | よし! オレたちも調べてみよう! |
み: | うん! |
茜: |
あ。でも、 勝手にさわらないようにね! |
王: |
カリントウを食らうカクゴなら、 できていますよ! (この現場には、手がかりが あふれ返っている‥‥ 調べるんだ! ヒトツ残らず‥‥) |
茜: |
ローメイン・レタスさん、 だったわね。 ラミロアさんのマネージャーさんよ。 通訳もしていたみたいだけど。 この国へ来たのは、 今回が初めてみたい。 |
み: |
ふうん‥‥じゃあ、知り合いが いたワケじゃないんですね。 |
茜: |
そう。 だから、フツウに考えると‥‥ 殺害されるような動機を持たれる こともないんだけどね。 ‥‥ある人物をのぞいては。 わかるでしょ? |
み: |
ある人物‥‥? えー。ダレかなあ。 |
王: |
そりゃ、ラミロアさんだろ。 この国の人間に動機はなくても、 いつも一緒にいる、彼女なら‥‥ |
み: | なんてコト言うんですかッ! |
王: |
ぐふッ! ‥‥アカネさんが言ったんだよ。 |
茜: |
あたし、なんにも言ってないモン。 さくさくさく。 |
王: | (カリントウ食ってるよ‥‥) |
み: |
こんなデカい人だもんねー。 まともに闘ったら、みぬきも 勝てる自信、ないです。 |
王: |
だから、ピストルを使った、 ってコトなのかな‥‥ |
茜: |
とにかく。レタスさんのコトは、 本国に問い合わせてる最中よ。 |
茜: |
犯行のコトは、アンタもあたしも よく知ってるでしょ? |
み: | え。そうなんですか! |
王: |
ああ。なんといっても、 発見したの、オレたちだったからね。 |
み: |
えー! ‥‥うーん。 ガリューウエーブのコンサート、 聞いている場合じゃなかったかも。 |
王: |
オレはできれば、 コンサートを聞いていたかったよ。 ‥‥こんなコトになるなら。 |
茜: |
とにかく。犯行はコンサートの 最中に起こった‥‥そういうことね。 |
王: |
そして‥‥銃声を聞いてオレたちが 現場に踏みこんだとき‥‥ この部屋に、犯人の姿はなかった。 |
み: |
えー。でも、オカシイよ! だって、銃声は聞いたんでしょ? ハンニンがいるハズじゃない! この部屋‥‥ 逃げられる場所、ないし。 |
王: |
たしかに‥‥ あの窓は小さすぎるしね。 |
茜: | ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ |
王: | (消えたハンニン‥‥か‥‥) |
み: |
あ。キレイなブローチ! ね。ね。アカネさん、これ‥‥ |
茜: |
まさか、”ちょうだい”とか 言い出さないわよね? |
み: | え。 |
茜: |
いくら15才で カワイイからって‥‥ なんでも思いどおりになると 思ったら、オオマチガイよ! |
み: | うううう‥‥ |
王: |
アカネさん。若さにシットするのは、 よくないと思いますよ。 |
茜: |
ちがうよッ! 現場に残された 証拠品をいじるな、ってコト! |
王: |
(やれやれ‥‥冗談のわからない 刑事さんだな) |
茜: |
アンタこそ、年上を少しは うやまいなさい! |
王: |
(‥‥どこかで見たことがある ような気がするんだよな‥‥) |
法廷記録にファイルした。 | |
王: |
これが、凶器でしょうね。 ピストル‥‥ |
茜: |
‥‥そうね。 45口径の大型拳銃‥‥か。 |
み: |
ううん‥‥でも。 ダレが持ちこんだのかなあ、 ピストルなんて。 刑事さんぐらいしか、 持っていないと思うけど。 |
王: | ‥‥‥‥‥‥‥‥ |
茜: |
な。ナニよ、その目! あたしじゃないわよ! |
王: | え。 |
茜: |
あたし。犯行当時は、ろうかで カリントウ食べてたし。 |
王: |
わかってますよ! だれも、アカネさんがやった、 なんて言ってませんよ! |
茜: |
ふう‥‥だってあんた、 ワケわかんないから。 |
王: | (失礼な‥‥) |
み: |
でも‥‥ハンニンがピストルを 持っていた、となると‥‥ 最初から”殺害する” つもりだった‥‥ そういうコトになりますよね‥‥ |
法廷記録にファイルした。 | |
み: | し‥‥死体‥‥ですよね。 |
茜: |
そうね。この事件の被害者‥‥ もっと近くで調べてみようか。 |
み: |
ええッ! ‥‥‥‥ささ。 オドロキさん。お先にどうぞ! |
王: |
えッ! いや、みぬきちゃんこそ。 そんな、エンリョしないで‥‥ |
茜: |
何やってんの! 早くこっち来なさいよ! |
王: |
(カリントウ食ってるよ‥‥ さすがに、慣れすぎだろ‥‥) |
み: |
オドロキさん、ホラ。 こっちの手‥‥ |
王: |
うん。 何か、ニギりしめてるね。 |
茜: |
あ、ダメだって! 勝手にいじっちゃ‥‥ |
王: |
アカネさん。カリントウなら、 いくらでも食らいますよ‥‥ でも、そのカリントウ。もう 残り少ないみたいですけど? |
茜: |
ううう‥‥まあ。あたしも、 気にならないワケじゃないし。 コッソリ、見てみようか。 |
み: |
あ‥‥やっぱり! 何か、ニギってました! こ。これは‥‥ |
王: | これは‥‥キーホルダー‥‥? |
み: | やっぱり、ハンニンのでしょうか! |
茜: | その可能性はあるわね‥‥ |
王: |
(ずいぶん、 特徴のあるカギだ‥‥ これは、手がかりになるな) |
法廷記録にファイルした。 | |
王: |
これ‥‥ やっぱり、凶器‥‥ですか? (ずいぶん 重たいピストルだな‥‥) |
茜: |
‥‥まだ、火薬のニオイがするわ。 2発、弾丸が発射されている。 ‥‥おかしいわね‥‥ |
王: | ? 何がですか? |
茜: |
ん? ああ、いえ。 ちょっと、気になってさ。 |
み: |
あー、ズルい。 教えてくださいよー、アカネさん。 |
茜: |
なんか、”不自然”な感じが するのよね。この凶器。 |
王: | ふしぜん‥‥? |
茜: |
このピストル‥‥ あんた、どう思う? |
王: |
ええと‥‥ずいぶん大きいですね。 ‥‥重いし。 |
茜: |
そうなの。おそらく45口径‥‥ 拳銃としては、最強の破壊力を 持ったピストルよ。 警察官だって、こんな大げさな 武器は持っていない‥‥ |
王: | そうなんですか。 |
茜: |
こういう言い方はなんだけど‥‥ こんなセマい部屋で人を撃つのには まったく必要のない威力の銃なのよ。 ‥‥意味がないの。 |
み: |
でも、ベツにそれは いいじゃないですか。 みぬきだって、 カレー屋さんに行くと‥‥ かならず”げきから”を たのんじゃうし。 ‥‥ひとくちしか 食べられないのに。 |
王: | ‥‥それはどうかと思うぞ。 |
茜: |
それに‥‥こんな大きな ピストルはね。 撃つ方にも、そうとうな 負担になるの。 |
王: | ふたん‥‥? |
茜: |
うん。たぶん、あんたが この銃を撃ったら‥‥ カタがはずれちゃうんじゃないかな。 弾丸が飛び出す反動で。 |
み: |
うええええ。 ‥‥それって、どっちが被害者だか わかりませんね! |
茜: |
とにかく‥‥ハンニンは、この ピストルを扱うことができた‥‥ きっと、ピストルを撃つのは、 初めてじゃないんでしょうね。 |
王: | (大口径のピストル‥‥か‥‥) |
茜: |
うーん。 だいたい、こんなカンジかな。 あたしたちで調べられるトコは、 全部調べたと思うわ。 |
王: |
まあ‥‥ そう、ですね。 |
茜: |
調べ足りない、 って気持ちはわかるケドね。 これ以上詳しく調べるには、 捜査班が到着しないと無理よ。 |
み: | うー。仕方ないですね‥‥ |
茜: |
あたし。証拠品とか、 一応、上に報告してくるわ。 悪いんだけど。 しばらく、ここで待っててくれる? |
王: |
え。あ、はあ‥‥ いや、オレたちは他に‥‥ |
茜: |
じゃ。 よろしくね! |
王: | ‥‥‥‥いっちゃったよ。 |
み: |
‥‥どうしましょう? オドロキさん。 待ってろ、って 言われちゃいましたケド。 |
王: |
まいったな。 他のトコも調べたいんだけど。 |
み: |
うーん。 まあ、仕方ないですね。 じゃ。行きましょうか。 |
王: | え。行くの? |
み: |
だって。時間は待ってくれません! 他にも、イロイロ調べないと! |
王: |
まあ、そうだけど‥‥ ‥‥‥‥ま、いっか。 大丈夫だろ。たぶん。 |
み: |
大丈夫ですよ! さ、行きましょう! |
楽屋前ろうか | |
み: | きゃあああああッ! |
王: | だ。ダレだッ! |
み: |
‥‥‥‥‥‥‥‥ 気のせい、じゃないですよね。今の。 |
王: |
シルクハットをかぶっていたよな。 ‥‥トモダチ? |
み: | ちがいますッ! |
王: |
(ナニモノだ‥‥? まだ、紹介されてないぞ‥‥) |