王泥喜 法介…紺 | |
成歩堂 龍一…黒 | |
成歩堂 みぬき…赤 | |
裁判長…緑 | |
牙琉検事…茶 | |
宝月 茜…桃 | |
マキ・トバーユ…黄土 | |
ラミロア…藤 | |
ローメイン・レタス…青 | |
眉月 大庵…紫 | |
或真敷 バラン…薄橙 |
ステージ前 | |
牙: |
まったく‥‥ 今日はどうなってるんだよ! 次から次へと、 モンダイばっかりだ! |
?: | ああ‥‥たしかにな。 |
み: |
あ。ガリューウエーブのトップ、 ふたりですよ! ボーカルのガリューと、 ギターのダイアン。 カッコイイですよねー! |
王: |
うーん‥‥オレにとっては、ただの ”牙琉検事”なんだけどな。 |
み: |
あれ? なんか、言い争ってますよ。 |
王: | 事件のコトじゃないか、やっぱり。 |
牙: |
バイクは動かない。 ギターケースもブチ壊し。 おまけにギターは燃え上がるし、 あげくの果てに人まで死んだ。 ‥‥そして、さっきの演奏だ。 なんなんだよ、アレは! |
大: |
オレに当たり散らすのはやめてくれ。 カリカリしやがって。 ミスしたの、オマエじゃないのか? |
牙: |
ば。バカを言うな! このぼくが、あの曲の”キメ”で ミスすると思うか? オマエこそ、センの細い音、 出しやがって! |
大: | なんだと? |
み: |
‥‥どうやら、 言い争いのタネは、アレ。 ”音楽性のちがい”って ヤツですねー。 |
王: | ノンキな連中だな‥‥ |
牙: |
‥‥ん? なんだい、キミタチ。 |
王: |
あ。ああ‥‥どうも。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ |
牙: |
ジャマしないでほしいな。 今、捜査会議をしていたところだ。 |
王: |
すみません。 ‥‥? そうさかいぎ? |
牙: |
じゃ、もう一度。 ボルジニア共和国への照会をたのむ、 眉月刑事。 |
大: |
了解した。 他には、何かあるかい? |
王: |
‥‥ど。どうなってるんだ‥‥? ”けいじ”‥‥? |
大: |
ああ、こんにちは。 捜査三課の眉月 大庵 (まゆづきだいあん)だ。よろしく。 |
王: | あ‥‥ど。どうも‥‥ |
み: |
はあああ。 オドロキさん。 ホント、なにも知らないんですねー。 <<ガリューウエーブ>>のコト。 |
王: |
(しかたない。ついでに、 いろいろ聞いてみるか‥‥) |
王: |
あの。それで‥‥ 事件のコト、ですけど。 |
牙: |
‥‥‥‥‥‥‥‥ 事件って、どの? |
王: |
いやいや。 殺人事件に決まってるでしょう! |
牙: |
ああ、それか‥‥ なんせ、ぼくにとっては、今朝から 事件のメドレー状態なんでね。 |
み: |
そういえば‥‥いろいろグチを こぼしてましたね。ガリューさん。 バイクがどうしたとか、 ギターケースがどうした、とか。 |
牙: |
‥‥とにかく。 ミスター・レタスの殺害事件ならば、 ぼくよりキミのほうが詳しい。 ‥‥そうじゃないかな。 今のところは。 |
王: | え。 |
牙: |
なにしろ‥‥ 死体を発見したそうじゃないか。 ぼくたちが、ステージで 演奏している、真っ最中に。 |
み: |
あの。現場は調べないんですか? ガリュー検事さんは。 |
牙: |
それは、刑事クンの仕事なんでね。 ぼくが行くと、ややこしくなるんだ。 |
み: |
はああ。 仲よしには見えませんからねー。 アカネさんと、検事さん。 |
王: |
現場なら、だいたい調べたしな‥‥ (確かに、オレたちの方が 事件には詳しいかもしれないな) |
み: |
何か気になるモノがあったら、 検事さんに見てもらいましょうよ! |
み: |
オドロキさん、ダメですよ! <<ガリューウエーブ>>を 知らないなんて! |
牙: |
しかたないさ。ムカシの人は、 アメリカ大陸すら知らなかったんだ。 |
王: |
オレは最近のヒトだから、 その大陸は聞いたコトありますケド。 |
み: |
<<ガリューウエーブ>>はね。 ただのロックバンドじゃないんです。 メンバー全員、警察関係者たちで カタめられているんですよ! |
王: | 警察関係者‥‥? |
み: |
昼間、手にしたピストルを、 夜は楽器に持ち替えて。 昼間、尋問したそのクチで、 夜は愛を歌っちゃうわけ! |
王: |
‥‥‥‥コメントしにくいな。 なんとなく。 |
み: |
7年前。<<恋の禁固刑・13年>>で 衝撃のデビュー。 <<恋の特赦免責条項・和解編>> <<私のカレは検察側証人>>‥‥ もう、ヒット曲をあげたら キリがない、みたいな。 |
牙: |
そして、コイツは、ぼくの相棒さ。 ‥‥眉月 大庵。 ぼくの作ったメロディに ギターをカラめてくる。 なかなかコシャクな男だよ。 |
大: |
ふん。 この男は、カンペキ主義者でさ。 演奏のデキが悪いと、とたんに フキゲンになるんだ。‥‥今日もね。 |
王: |
(殺人事件でフキゲンな ワケじゃないのかよ‥‥) |
牙: |
今日の演奏はヒドかった! ゼッタイ、究明してやる。 あの”ミス”をな! |
み: | さっきも言ってましたね、それ‥‥ |
王: |
(しかたないな‥‥もう少し、 つきあってみるか‥‥) |
み: |
なんですか? 今日の演奏の”ミス”って。 |
牙: |
あれ。キミはたしか、 聞いていたんだろう? 客席で。 |
み: |
え。ええ‥‥ 特に、気がつきませんでしたけど。 |
大: |
ホラな! シロートさんなんて、 そんなモンなんだよ。 |
牙: |
客をナメるなよ、ダイアン! いいか、コイツを見ろ! |
み: | な。なんですか、コレ‥‥ |
牙: |
<<ミキサー>>さ。 ‥‥さっきのステージの演奏が 録音されている。 |
王: |
(やれやれ。どんどんハナシが 事件からズレていくぞ‥‥) |
み: |
ここまで来たら、 つきあいましょうよ! おもしろそうだし。 |
牙: |
この機械はね。 録音機の一種なんだが‥‥ ぼくたちは 5人のバンドなんだけど‥‥ こうして、5人の演奏をベツベツに 録音することができるんだ。 レバーを操作すれば、 パートごとの音量を調整できる。 見ててごらん! |
み: |
うわあ。おもしろい! ‥‥じゃあ。ドラムの音だけ 聞けたりするんですか? |
牙: |
もちろん。‥‥コイツを使って、 演奏を乱した”ハンニン”を探す。 |
王: |
それより‥‥殺人事件の ハンニンを探した方が‥‥ |
牙: |
悪いけど、協力しないなら、 ぼくの方も協力できないね。 |
王: |
(ううう‥‥なんなんだよ、 この検事は‥‥) |
牙: |
じゃあ、始めようか。 モンダイの部分を、 アタマ出ししてみよう。 ボタンにタッチすれば、 再生する場所も選べるんだ。 こんなふうに‥‥ ‥‥ここだ。 いいか、聞いてくれよ。 |
み: | ‥‥これが、どうかしたんですか? |
牙: |
わからないかい? もう一度。よーく聞いてくれ。 |
み: | あ‥‥ちょっとだけ、ズレてますね。 |
牙: |
だろう? ホラ、見ろ! イチバン大事な、 キメでズレやがって! シロートでもわかるじゃないか。 |
大: | まあ、な。そんなときもあるさ。 |
牙: |
バカな! ぼくたちがカンペキじゃないかぎり、 犯罪はなくならないんだぞ。 |
大: | ううう‥‥大きく出たな。 |
牙: | そういうわけで、シロートくん。 |
王: | え! オレですか? |
牙: |
キミに見つけだしてもらおう。 リズムのズレた楽器‥‥ いわゆる”パート”をね。 |
王: | でも。どうやって‥‥? |
牙: |
さっきも言っただろう? このレバーを操作すれば、 パートごとの音量を調整できる。 それを使って、ズレたマヌケ野郎を 捜し出すんだよ。 ‥‥コイツは、 シロートがやったほうがいい。 |
み: |
やってみるしかないですよ、 オドロキさん! |
王: |
(しかたないな‥‥ 少しおもしろそうだし、 やってみるか‥‥) |
牙: |
もう一度言っておくと‥‥ ”レバーを操作”して、音量調整。 ”ボタンにタッチ”して 再生する場所を選べるからね。 |
王: | (レバーとボタンね‥‥) |
牙: |
どのパートが犯人か分かったら、 ”番号”にタッチして指摘してくれ。 じゃ、頼んだよ! |
王: |
ズレているのは‥‥ このパートですね。 |
牙: |
どこのどいつだ? ええと。 <<ギター・2>>‥‥ |
大: | あ。 |
牙: | ダイアン! オマエじゃないか! |
大: |
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ バレちまっちゃァ、 しょうがねえなあ。 |
牙: |
ヒラキなおるつもりか! そんなコトじゃ、この殺人事件の ハンニンも取り逃がすぞ! |
み: | 大ゲンカになっちゃいましたね。 |
王: |
‥‥この話題に深入りしたのは マチガイだったのかな。 なんか、壮大な時間のムダ、 だったような気がするんだけど。 |
み: |
まま。こんなケイケンも、 いつか役に立ちますよ! たぶん。 |
手に入れた。 | |
王: |
(‥‥なんでもいいけど、 この曲のタイトル‥‥ <<ラブラブ・ギルティー>> だったとは‥‥) |
王: | あの‥‥コレ、なんですけど‥‥ |
牙: | こ。これは‥‥ |
王: | 知ってるんですか‥‥? |
牙: |
ぼくのだよ! ぼくのキーホルダーだ! ずっと探していたんだ! |
み: |
えええええええッ! が。ガリュウさんの‥‥コレが‥‥ |
王: | (やっぱり、な‥‥) |
み: |
オドロキさん! なに”やっぱり”みたいなカオ、 してるんですか! だって、このキーホルダーは‥‥ |
王: | ああ。わかってるよ。 |
牙: |
ま。とにかく、礼を言っておくよ。 で? どこで見つけたんだい? コイツは。 |
王: |
ええ。じつはね。 死体が握りしめてました。 ハンニンに対するニクシミを こめるように。 |
牙: |
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ なな。なんだってえええぇぇぇッ! 死体って、その。 ミスター・レタスかい‥‥? |
王: | そうですよ。 |
牙: |
うぐぐぐぐぐ‥‥ いったい、ぼくの受難は、 どこまでつづくんだ‥‥ |
み: |
”受難”‥‥そういえば、今日は グチばっかりこぼしてますよね。 |
王: | しめっぽいヤツだよな。 |
み: |
そういうコト、言わない! あの。よかったら、 聞かせてくれませんか? ガリュウさんの”受難”のコト。 |
牙: | いや。でも、それは‥‥ |
み: |
聞かせてくれたら、 このキーホルダーのコト‥‥ しばらく ダマっていてあげますから。 |
牙: |
‥‥きょ。脅迫かい、 おじょうちゃん‥‥ |
王: |
たしか‥‥バイクが 動かなかったんでしたっけ? |
み: |
ギターケースが壊れた、 みたいなコトも言ってましたね。 |
牙: | ‥‥よ。よく知ってるね。 |
み: |
だって。何度も ワメいてましたからねー。 |
牙: |
ううう‥‥そうなんだ。 今朝のことさ。 ケッキョクは、 コイツのせいなんだけどね。 |
王: | キーホルダー‥‥ |
牙: |
コイツには、ホラ。ぼくのカギが 全部、ついているからね。 これがバイクのキー、クルマのキー、 そして‥‥ギターケースのキー。 |
み: |
あ‥‥じゃあ、 そのキーホルダーが‥‥ |
牙: |
消えちまった、ってワケさ。 ジャンパーのポケットに 入れておいたはず、なのにね。 |
王: |
(牙琉検事のキーホルダーが‥‥ ”消えた”‥‥) |
牙: |
‥‥とにかく。おかげで、今朝は 電車で会場に来たよ。 ギターを取り出すために、ケースの カギもコワした、ってワケさ。 |
王: |
ちなみに、 その”ギター”というのは‥‥ |
牙: |
そう。キミたちも見ていただろう? ‥‥燃えちまったよ。 あのステージでね。 |
み: | あれ。ワザとかと思ってました。 |
牙: |
そんなワケないだろ。 ‥‥さらに、ミスター・レタスは 命を奪われる‥‥ 神も秩序もあったもんじゃないね。 |
王: |
まあ‥‥ちょっと ゴタついた一日でしたね。 |
牙: | ‥‥それがキミの感想かい。 |
み: | ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ |
王: | ? どうしたの? みぬきちゃん。 |
み: |
ちょっと、 整理してみたんですケド‥‥ この、ハート形の キーホルダーが盗まれて‥‥ 大事なギターが燃えちゃって‥‥ レタスさんが、 死んじゃったワケですよね。 |
牙: | まあね。それが‥‥? |
み: |
これ、って‥‥グーゼン、 なのかなあ‥‥ |
牙: |
”グーゼン”‥‥? どういうことかな? わかるかい? ダイアン。 |
大: | ‥‥い。いきなりオレに聞くな。 |
み: |
ね。オドロキさん、 どう思いますか? |
王: | え。 |
み: |
ガリュウさんの”受難”‥‥ なんか、気になること、 ありませんか? |
牙: |
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ま。まさか‥‥まさか。 ‥‥そういうこと、かい? おじょうちゃん。 |
み: | そうなんですよ! |
大: |
な、なんだよ。 オレは、このボウズといっしょに 置いてけぼりか? |
王: |
(‥‥マズいな。 ここは、オレも仲間に 入っておきたいトコロだ‥‥) |
み: |
ね? オドロキさんも 気づいたでしょう? 検事さんの”受難”の フシギな”共通点”。 |
王: | そ。それは、モチロン‥‥ |
王: |
お。オレもさ。 オカシイとは思っていたんだよ! だって。キーホルダーに、 ギターに、死体だもんな! |
み: |
‥‥なんか、オドロキさん。 目が泳いでるなあ。 |
大: |
はっ。ジツは、何も思いついて ないみたいだな。 なら、オレみたいに認めたほうが、 オトコらしい、ってコトだぜ。 |
王: | え。 |
牙: |
よし。じゃあさ。 見せてもらおうじゃないか。 そうだなあ‥‥ 決定的な”証拠”をさ。 |
王: |
しょ、証拠って! (いきなり言われてもなあ‥‥) |
み: |
はいはいはいはい。 さっさと出す! ガリュウ検事さんの受難‥‥ その”共通点”は? |
王: |
もしかして‥‥ コイツ、のコトじゃないかな? |
大: |
歌詞カード‥‥<<恋するギターの セレナード>>‥‥なんだよ、それ。 |
牙: |
ところが。それが正解‥‥なのさ、 ダイアン。 ぼくも信じられないのだけど‥‥ |
大: |
な。なんだと! どういうことだよ、ガリュー! |
牙: |
グーゼンなのか、 何か意味があるのか‥‥ そうだろう? おじょうちゃん。 |
み: |
そうなんです。 今朝から、ガリュウさんの身に 降りかかったこと‥‥ それってゼンブ、この歌で ”予言”されていたんです! |
大: |
な‥‥なんだとッ! 詳しく聞かせてくれ! |
み: |
いいですか。 牙琉さんの”災難”‥‥ もう一度、順番に思い出して みてください。 この、歌詞カードを見ながら。 |
王: | まず‥‥キーホルダーが盗まれた。 |
み: |
ただのキーホルダーじゃありません。 ”ハート形”のキーホルダーです。 |
王: |
あ! この歌詞! ”こころのカギは 今、盗まれた” ‥‥”こころ”って ‥‥”ハート”だよな。 |
み: |
そして、次に‥‥ ギターが燃え上がった‥‥ |
王: |
”胸を焦がす Fire 恋人も燃える”‥‥ |
み: |
そして、ミスター・レタスが 殺害された‥‥ |
王: |
”愛の弾丸よ Fire いのちまで奪って”‥‥ そ。そんなバカな‥‥! あり得ないよ! こんなコト‥‥ |
み: | みぬきに言わないでくださいよ。 |
大: |
今日、 この会場に起こった、事件‥‥ すべてが、この歌に”予言”されて いた、って言うのか‥‥? |
牙: |
それか‥‥ その”逆”だったのか‥‥ |
王: | ”逆”‥‥? |
牙: |
ハンニンが、この”歌詞”どおりに 犯行を行った、ってコトさ。 |
王: |
そんな‥‥なんで、 そんなメンドウなコトを‥‥ |
牙: |
さあ、ね。 コイツは‥‥ちょっと、困ったなあ。 まったくよけいなコトに気がついて くれたなあ、おじょうちゃんは。 |
み: | えへへ‥‥ |
王: | (うれしそうにしてるよ‥‥) |
大: |
しかし‥‥<<歌詞の予言>>か‥‥ ‥‥どう思う? ガリュウ‥‥ |
牙: |
さあ、な。オマエはどう思う? ダイアン。 |
大: |
そうだな‥‥正直なトコロ、 グーゼン、とは思えない。 キーホルダーの盗難に、 ギターに、殺人‥‥ |
王: |
まあ。キーホルダーはウッカリ 落としたのかもしれませんけどね。 |
牙: |
しかし。死体が握りしめていたんだ。 ‥‥事件に無関係とは考えにくい。 |
王: |
あ‥‥たしかに。 (さすがに、冷静だな‥‥) |
み: |
じゃあ‥‥やっぱり。ハンニンが、 ワザと歌に合わせて‥‥? |
大: |
そういうことに、 なるんじゃねえか? |
王: |
いったい、なぜ‥‥ そんなコトを‥‥ |
大: |
‥‥とにかく。オレは、 さっきの件を片づけるぜ。 被害者、ミスター・レタスについて、 ボルジニア共和国へ照会してみる。 |
牙: | あ。ああ‥‥たのんだ。 |
大: |
ワケのわからんナゾを考えるのは、 アンタの役目だ。オレは退散するぜ。 |
牙: |
異国人・ミスター・レタスが 殺害された‥‥ それだけで、じゅうぶんじゃないか。 そうだろう? なのに、どうして‥‥ こんな、よけいなナゾが 増えなくちゃいけないんだよ。 |
み: |
‥‥なんか、今日のガリュウ検事は、 テッテイしてグチる方針ぽいですね。 |
王: |
スガオの検事さんは、意外に こんな感じなのかもしれないな。 |
牙: |
‥‥とにかく。 これ以上ナゾを見つけても、ここへ 持ちこまないでくれ。‥‥いいね? |
王: |
はあ‥‥ (やれやれ。牙琉検事から 聞きだせるのはこのくらいか。 後は‥‥ラミロアさんに ハナシを聞いてみたいんだけど) 牙琉検事。 ラミロアさんって、今どこに‥‥? |
牙: |
ああ。彼女なら、さっき ぼくの楽屋へ行ってもらったよ。 ピアノの、あの子‥‥ マキ・トバーユといっしょにね。 ミスター・レタスの死に、 ショックを受けていたようだ。 |
王: |
(牙琉検事の楽屋、ね。 よし。行ってみるか) |
楽屋前ろうか | |
み: | きゃあああああッ! |
王: |
だ。ダレだッ! ま、また出たぞ。 いったい、ダレなんだ? |
み: | ‥‥‥‥‥‥‥‥‥ |
王: |
どうしたんだよ、 黙っちゃって? |
み: |
‥‥みぬき、今の人、どっかで 見た気がしてきましたケド‥‥ |
王: | ‥‥やっぱり、トモダチ? |
み: |
う。うーん。 ‥‥思い出せません。 |
王: | (そっとしておくか‥‥) |