王泥喜 法介…紺 | |
成歩堂 龍一…黒 | |
成歩堂 みぬき…赤 | |
裁判長…緑 | |
牙琉検事…茶 | |
宝月 茜…桃 | |
マキ・トバーユ…黄土 | |
ラミロア…藤 | |
ローメイン・レタス…青 | |
眉月 大庵…紫 | |
或真敷 バラン…薄橙 |
裁: |
静粛に! それでは‥‥あの証言も、 本当だったのでしょうか‥‥ |
ラ: |
『わたくしがおぼえているのは‥‥ レタスさんではない方のコトバです。』 |
裁: |
『いったい‥‥ その人物は、なんと‥‥?』 |
ラ: |
『『もう、おしまいだ。 早くスイッチを押せ!』‥‥』 |
王: |
その直後に、銃声‥‥そして‥‥ ギターが燃えだした‥‥ |
牙: |
第2部‥‥ダイアン。 キミはステージをおりていた‥‥ 犯行が可能だった時間だ。 |
裁: |
ふむう。しかし‥‥録音されていた 銃声は、1発でした‥‥ この拳銃から発射された、 弾丸は2発だったはずでは‥‥? |
王: |
ラミロアさんは、 通気口を移動中でした。 1発目の銃声は、 マイクまで届かなかったのでしょう。 そして、ラミロアさんが楽屋の 真上に来たとき‥‥ 2発目の銃弾が放たれ、 レタス氏の命を奪ったのです‥‥ いかがですか? 証人。 |
大: | ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ |
牙: |
そういえば‥‥ひとつ。 気になっていたことがあった。 |
王: | ‥‥? |
牙: | あの日の”演奏”だよ。 |
裁: | えんそう‥‥ |
牙: |
そいつを見ていたら思い出したよ。 おデコくん。キミも、 その”現場”を見ているハズだよ。 |
牙: |
『まったく‥‥ 今日はどうなってるんだよ! 次から次へと、 モンダイばっかりだ! バイクは動かない。 ギターケースもブチ壊し。 おまけにギターは燃え上がるし、 あげくの果てに人まで死んだ。 ‥‥そして、さっきの演奏だ。 なんなんだよ、アレは!』 |
王: |
『ズレているのは‥‥ このパートですね。』 |
牙: |
『どこのどいつだ? ええと。 <<ギター・2>>‥‥』 |
大: | 『あ。』 |
牙: | 『ダイアン! オマエじゃないか!』 |
牙: |
‥‥オカシイとは思っていたんだ。 キミが、あんなカンタンなキメを しくじる、なんてな。 ぼくはキミのウデを知っている。 あんなミスをするはずがない。 |
大: | そいつは、どうも‥‥ |
裁: | あの。どういうこと、ですかな? |
牙: |
凶器、だよ。レタス氏のピストルさ。 45口径‥‥最も強力なヤツだ。 当然、そいつを”撃った人間”にも、 反動によるダメージがある。 シロートがヘタな撃ち方をすると、 カタがはずれるぐらいの、ね‥‥ |
王: |
あ‥‥まさか! そのピストルを”撃った”から‥‥ 演奏に影響してしまった‥‥ |
大: |
はッ! 見そこなわないでほしいな。 |
裁: | 証人‥‥? |
大: |
これでも、刑事だぜ。 射撃の訓練は受けている。 シロートといっしょに してもらっちゃァ、困る。 |
牙: |
この国の警察官が持っている ピストルは、38口径‥‥ 破壊力が、まるでちがう‥‥それに、 凶器は、被害者・レタス氏のもの。 ‥‥つまり。犯人と被害者は 争ったものと考えられる。 |
裁: |
つまり、犯人は‥‥ムリな姿勢で 発砲したのかもしれない! そういうことですかッ! |
牙: | ‥‥考えられること、だね。 |
裁: | さて。いかがですかな? 証人。 |
大: | ‥‥‥‥‥‥‥‥ |
裁: | 眉月刑事! |
大: |
”いかがですかな?”‥‥ 聞きたいのは、こっちのほうだぜ。 おい、ウデまくりのニイちゃんさ。 |
王: | オレ、ですか? |
大: |
アンタの証拠品‥‥ どこが”決定的”だってんだ? なんの音かもハッキリしない、 ちっぽけな”音”‥‥ そして。45口径の破壊力で 演奏をミスした、って? 泣かせるなァ、ガリュウ。 |
牙: | ‥‥‥‥‥‥‥‥ |
大: |
いいか? そんなウス味の証拠品を いくら並べたって、ムダだぜ。 オレが、あのマネージャーを 撃つハズがない。 そいつだけは、 ハッキリしてるんだからなァ。 |
裁: |
ふむう‥‥たしかに。 弁護側の立証は 決定的ではありませんでした。 ここは、証人の反論を聞くのが スジというものでしょう。 ‥‥証言をおねがいしましょう。 証人が、被害者を殺害していないと 主張する”理由”について! |
大: |
『オレが、あのマネージャーを 殺害しようなんて考えるハズがねえ。』(証言1) 『理由はシンプルだ。 オレには”動機”がないからさ。』(証言2) 『歌姫がこの国へ来るのは、 今回が初めてだろう?』(証言3) 『つまり、そのマネージャーである アイツと、オレに接点はないのさ。』(証言4) 『殺害する理由なんか、 生まれようがねえだろ?』(証言5) |
裁: |
ふむう‥‥たしかに。 シンプルな理由ですな。 牙琉検事。レタス氏がこの国を 訪れたことはないのですか? |
牙: |
記録によると‥‥今回が初めて、 みたいだね。 |
裁: |
なるほど‥‥わかりました。 それでは、弁護人。 ‥‥尋問をおねがいします。 |
王: | (ヤレヤレ、次は”動機”‥‥か) |
王: |
裁判長‥‥ これを、見てください。 |
裁: |
これは‥‥なんですかな? キャンデーのように見えますが‥‥ |
王: |
ああ。ちがいますから ナメないでください。 眉月刑事。 ‥‥コイツに見おぼえは? |
大: | ‥‥キャンデー、に見えるな。 |
王: | オレをナメないでください。 |
大: | ‥‥‥‥‥‥‥‥ |
王: |
これは‥‥殺害されたレタスさんが 持っていたもので‥‥ ”マユ”の模型のようです。 |
裁: |
マユ‥‥ですか。 フシギな色合いですな。 |
牙: |
ボルジニア共和国にしかいない ”種”だと聞いているよ。 特産、というヤツだね。 |
裁: |
しかし‥‥このマユが、 いったいなんだというのですか。 まさか‥‥これが、レタスさんの 殺害の動機と、何か関係が‥‥ |
王: |
そのとおりです。‥‥いや! そのとおり、だと思います。 |
大: |
‥‥あんまりカクシンは ないみたいだな。 |
裁: |
マユ‥‥というと。 なにか、キレイな布でも 織りあげるワケですかな? シルク、のような。 |
王: |
‥‥いいえ。このマユは‥‥ ”特効薬”になるそうです。 |
裁: | と。とっこうやく‥‥ |
牙: |
どうやら‥‥”不治の病”と されている、ある病気に効く‥‥ 唯一のクスリを作ることが できるみたいだね。 ‥‥ただし、ボルジニアからの 持ち出しは禁じられているが。 |
裁: |
どうして、ですかな? そのようなスバラシイものならば、 難病の治療に役立てれば‥‥ |
み: |
そうですよね! みぬきもそう思います! |
牙: |
その後の調査でわかったんだけどね。 このマユから特効薬を精製するのは むずかしくはないんだ。 しかし‥‥ちょっと処方を変えると、 別のある物質をカンタンに‥‥ そして大量に作り出すことが できてしまうんだ。 ‥‥人体に、非常に有害な物質をね。 |
裁: | な。なんですって! |
牙: |
昔一度だけ、コイツが ブラックマーケットに流れた‥‥ それだけで、 大事件になったそうだよ。 あまり大きく報道は されなかったけどね。 |
裁: | ふむう。そんなことが‥‥! |
牙: |
そういうコトで‥‥今、コイツは 海外への持ち出しを禁止されている。 国際警察も、目を光らせていた、 とか。 |
裁: | 国際警察‥‥ |
王: |
そう! 被害者のローメイン・レタス氏は、 国際警察に所属する捜査官でした。 眉月刑事。 あなたはしきりに‥‥ 彼を”マネージャー”と 呼んでいましたが‥‥ 彼は、”マネージャー”として 殺害されたんじゃない。 ”潜入捜査官”として 殺害されたのです! |
大: |
‥‥‥‥‥‥‥ このオレが‥‥そのアメ玉を ”密輸”しようとした‥‥ そう言いたいのかい? |
王: |
それはじゅうぶん”動機”と 考えられる‥‥そう思いますが。 |
大: |
ブラックマーケットへ流して、 ひともうけを企んだ、ってワケか。 ‥‥バカげたハナシだ。 それこそ、考えられないね。 |
王: |
”考えられない”‥‥ その理由を聞きたいですね。 |
裁: |
それでは、 証言をおねがいしましょう。 ‥‥このマユの”密輸”について。 |
大: |
『このマユなら、ずいぶん前にウチの 国際課にも手配書が届いてるぜ。』(証言1) 『国際警察が今、最もキビしく 追っているブツのひとつさ。』(証言2) 『地下マーケット相手に取引するには キケンすぎるんだよ。』(証言3) 『つまり、ビジネスとしてはマッタク、 ワリに合わないってコトだ。』(証言4) 『オレは国際課の刑事だぜ? そのキケンはだれより知ってんだ。』(証言5) |
裁: |
たしかに‥‥ 潜入捜査官がゴクヒ捜査を しているぐらいですからな。 |
大: |
目のつけどころはオモシロイがね。 オレは、自分の身をキケンに さらしてまで‥‥ 汚いカネをつかもうとは思わないね。 |
裁: |
その言い方は、 いかがなものかと思いますが。 |
牙: |
資料によると、たしかにこのマユは 国際警察が目を光らせている。 地下組織の連中を相手にコイツで 遊ぶのは、キケンすぎるだろうね。 |
裁: |
ふむう‥‥それでは。 尋問をおねがいします。 |
王: |
(考えられる”動機”は コレしかない‥‥ アイツの計画を、 一気に暴くんだ!) |
王: |
‥‥何も、キケンな取引相手を 選ぶことはない‥‥ ちがいますか? |
大: |
ザンネンながら、 地下組織のヤツらはキケンな連中さ。 取引相手が刑事だと知られたら‥‥ もう、オシマイだね。 |
王: |
”地下組織”なんてものを 相手に選ばなくてもいい。 たとえば‥‥ こんな買い手はどうでしょうか? |
裁: |
こ。これは‥‥ 司法長官殿の‥‥ |
王: |
このマユからは、人体に有害な 物質を作り出すこともできますが、 そもそもは、”特効薬”なのです。 そして。その特効薬が有効な 病気の名前は‥‥ ”チリョーレス症候群” と言います。 |
裁: |
ち。チリョーレス‥‥! ‥‥どこかで聞いたような。 |
王: |
(今朝も、見舞いに 行ってきたんじゃないのかよ!) |
裁: |
あッ! し。司法長官殿のムスコさんの 病気ではありませんか! ま。まさか‥‥ |
王: |
証人は、刑事です‥‥ 警察関係者であれば、司法長官への コンタクトも可能でしょう。 |
裁: |
ナニを言うのですかッ! 司法長官殿が、違法な物資を 買い取るなど‥‥! |
王: |
‥‥ムスコさんのイノチが かかっているんですよ? |
裁: |
‥‥! しかし、もしそんな ”取り引き”が成立したならば‥‥ 国際警察を巻きこんだ、 一大スキャンダルになりますッ! |
王: |
だからこそ! 眉月刑事は、 かえって安全なのです! なにしろ、コトが明るみになって、 イチバン困るのは‥‥ 司法長官自身なのですから! |
大: | ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ |
裁: | どうなのですかッ! 眉月刑事! |
大: |
”殺人”の次は、”密輸”かい‥‥ いったい、いくつ罪をかぶせて くれるつもりなのかねえ‥‥ |
裁: |
取引相手が司法長官‥‥ 不本意ながら、たしかに‥‥ ”売り手”にとって、これ以上、 コウツゴウな相手はいません。 しかし‥‥ なんという、ヒキョウなッ! |
大: |
そこの若いウデまくりクンは、 言いがかりをつけているだけさ。 オレが、司法長官と取り引きした? そんな証拠がドコにあるんだよ? |
王: | そ。それは‥‥ |
大: |
それに。もうひとつ。 アンタは重要なコトを忘れているぜ。 |
王: | ‥‥なんでしょうか? |
大: |
あのマユは、国際警察が 目を光らせていただけじゃない。 ボルジニア本国も、 神経質になっていた、ってコトさ。 |
裁: |
ふむう‥‥ たしかに、そうでしょうな。 わかりました。もう少し、 証言をつづけていただきましょう。 |
大: |
『ボルジニアに出入国する際は、 ヒトもニモツもチェックが厳重だ。』(証言6) 『マユが見つかった時点で、タイホ。 ヘタすりゃ、そのまま死刑になる。』(証言7) 『あの国からマユを持ち出す方法‥‥ そんなものあったら教えてほしいぜ。』(証言8) |
王: |
ひとつだけ‥‥ 方法を知っています。 |
大: | なんだと‥‥? |
王: |
ボルジニア共和国から、チェックを 受けずにニモツを持ち出す方法です。 |
裁: | そ。それはいったい‥‥? |
王: | ‥‥検事になることです。 |
裁: | けんじ‥‥? |
牙: |
あ‥‥あああああ‥‥ッ! ま。まさか‥‥ |
王: |
そうなんですよ。 ‥‥牙琉検事。 きのう。あなたは、 こんなコトを言っていましたね。 |
牙: |
『‥‥いい音だったよ。大切に 弾きこまれてきたんだろうね。 さすが、ラミロアさんのギターだ。』 |
み: | 『そのギターが、どうしてここに?』 |
牙: |
『”気に入った”って言ったらね。 『プレゼントしたい』って。』 |
み: |
『へえ! いいなあ。じゃあ‥‥ このギターは、ボルジニアから?』 |
牙: |
『ああ。その通り。 飛行機で木製の楽器を運ぶとね。 気圧や湿度の変化でダメになるんだ。 だから、ラミロアさんのスタジオで 真空パックして‥‥ 証拠品の輸送に使う、検事局の トクベツルートを使って‥‥ 直接ぼくのオフィスまで、 届けさせたんだ。 ‥‥ダレの手も触れさせずにね。』 |
王: |
”ダレの手も触れさせず”‥‥ マチガイありませんか? 牙琉検事。 |
牙: |
‥‥ああ。 ボルジニアで、ギターを何重にも シートでくるんで真空パックにした。 そして、あのコンサートの日、 パックにはなんの異常もなかった。 まさか‥‥あのギターに‥‥? |
王: |
そうです‥‥ これだけ小さなマユならば‥‥ ギターの”中”に、 隠すことができます! |
裁: | な、なんですと! |
王: |
‥‥牙琉検事。 そういえば‥‥ あのギターには、ある”細工”が されていましたね。 |
裁: | さいく‥‥? |
牙: |
よくおぼえていたねえ、 おデコくん‥‥ |
牙: |
『いやね。ギターには、まるい穴が あいてるだろう? ”サウンドホール”というんだけど。 あそこのウラにね。なんか‥‥ コワれたキカイのようなものが、 貼りついていたんだそうだ。』 |
み: | 『コワれた‥‥キカイ‥‥?』 |
牙: | 『そう。‥‥コイツなんだけどね。』 |
裁: | はっかそうち‥‥ですか‥‥! |
王: |
そのとおりです。 もし‥‥サウンドホールのウラに 貼りついていたのが‥‥ この”発火装置”だけでは なかったとしたら‥‥? |
み: | そ。それって、もしかして‥‥ |
牙: | そうだよ。もちろん、コイツさ。 |
裁: | あ。あああああああ‥‥! |
王: |
そう! マユを持ち出す方法が たったひとつ、存在したのです! ワガママな牙琉検事のギターに 運んでもらうという、荒技がね! |
大: | ! |
王: |
それができたのは、彼のギターに 近づける人物。つまり‥‥ ガリューウエーブのメンバーです! |
大: | ぐ‥‥うううううううううッ! |
裁: |
静粛にッ! 静粛にッ! 静粛にッ! そ。それでは‥‥ この発火装置は‥‥ |
牙: |
こうなってみれば‥‥その意味は アキラカ、なんじゃないかな。 |
王: |
そう。いわばコイツは ”安全装置”だったんだ! |
裁: | ‥‥あんぜんそうち‥‥ |
牙: |
そうか‥‥おデコくん。 すべてがつながったようだね。 今になって‥‥ついに‥‥ |
王: |
コンサートの日に起こった、 すべての”フシギ”‥‥ 今、もう一度‥‥ たどってみましょうか。 ラミロアさんの歌に乗せて。 |
牙: |
まず、最初の小さな事件は‥‥ コイツだ。ぼくのカギが盗まれた。 おかげで、ケースのカギを 壊すハメになったんだけどね。 |
王: |
カギを盗んだのは、ギターから ”マユ”を回収するためでしょう。 |
裁: | な‥‥なるほど‥‥ |
王: |
しかし‥‥それはできなかった。 なぜなら‥‥ ギターは何重にもパックされていて、 これを破ることはできない。 ケースに近づくことができるのは、 メンバーだけ‥‥ 後でウタガイがかかったとき、 言い逃れができなくなってしまう。 そして、 コンサートは始まった。 そのとき‥‥おそらく。 犯人にとって致命的な事態が 発生したのです。 |
裁: | それは‥‥? |
王: | レタス氏です。 |
裁: | あ‥‥ |
牙: |
潜入捜査官であるレタス氏は、 おそらく‥‥ ギターのヒミツを つきとめてしまったのだろう。 検事局の輸送記録を調べれば、 すぐわかることだからね。 当然‥‥レタス氏は、 ギターを調べようとした。 |
王: |
マユが押収されてしまっては、 すべてがオシマイです。 だから‥‥犯人は、それを ”消してしまう”しかなかった。 |
早くスイッチを押せ!‥‥ | |
王: |
ギターは燃え上がって‥‥ マユは”焼失”した。 そして‥‥ レタス氏は、 イノチを落としたのです。 |
牙: |
その瞬間を‥‥ラミロアさんは ”聞いていた”‥‥ |
王: |
そう。 これが、この事件の真相です。 |
牙: | ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ |
裁: | ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ |
み: | ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ |
大: |
くっ‥‥くっくっくっくっくっ‥‥ ケッサク、だな。 |
裁: | 眉月刑事‥‥? |
大: |
よくもそこまで、テキトーな話を デッチ上げられるモンだなあ‥‥ |
牙: |
デッチ上げ‥‥にしては。 スジがとおってるようだけどね。 ‥‥ダイアン。 |
大: |
ハッ! ボルジニア共和国だと‥‥? そんな国。 オレは、行ったことないぜ! |
牙: |
たしかにその通りだ。 キミは行っていないさ。 |
大: |
ホラ見ろ! コイツをどう 説明するんだよ、ワカゾウ! 行ったこともない国で、 どうやって‥‥ |
王: |
考えるまでもないコトです。 ボルジニアの人間に ”協力者”がいた。 ‥‥それだけのコトですよ。 |
大: | ‥‥! |
王: |
あなたに”協力者”がいたのは、 アキラカです。 ラミロアさんが聞いた、あなたの ”声”が、それを証明しています。 |
早くスイッチを押せ!‥‥ | |
王: |
この”通信”は、事件の現場‥‥ 楽屋エリアから発信されました。 |
牙: |
”協力者”は‥‥ ステージの上にいた‥‥! |
裁: |
いったい‥‥いったい、 それはダレなのですかッ! |
王: |
(‥‥これが、最後の一手だ‥‥ ”協力者”として必要な条件を 満たす人物は‥‥ たったひとりしか、いない!) |
裁: |
それでは、 弁護人にうかがいましょう。 ただし。 言うまでもなく‥‥ <<告発>>という行為には、 重大なセキニンがともないます。 いいかげんなコタエには、 厳重なペナルティを与えます。 ‥‥それでは、うかがいましょう。 犯人の”協力者”とは‥‥ いったい、ダレなのですかッ! |