王泥喜 法介…紺 | |
成歩堂 龍一…黒 | |
成歩堂 みぬき…赤 | |
裁判長…緑 | |
牙琉検事…茶 | |
宝月 茜…桃 | |
絵瀬 まこと…黄緑 | |
絵瀬 土武六…灰 | |
或真敷 バラン…薄橙 | |
葉見垣 正太郎…橙 | |
或真敷 ザック…青 | |
糸鋸 圭介…黄土 | |
原灰…黄 | |
ラミロア…藤 | |
牙琉 霧人…紫 |
成: |
‥‥ようこそ、法廷へ。 7年の時間を経て、今。 すべてが裁かれようとしています。 みなさんに判断してほしいのは、 ごくシンプルな”1点”のみ。 被告人・絵瀬 まことは <<有罪>>か<<無罪>>か‥‥? ‥‥それでは。そろそろ 開廷時間のようです。 審理に立ち会う準備は よろしいですか‥‥? |
‥‥何かが‥‥私の中で、 蘇ろうとしている‥‥ ‥‥遠い昔に失った、 大切なものが‥‥もう少しで‥‥ | |
地方裁判所 第3法廷 | |
裁: |
これより、絵瀬 まことの 法廷を開廷します。 |
王: | ‥‥弁護側、準備完了しています。 |
牙: | ‥‥検察側、オーケイだ。 |
裁: |
牙琉検事。被告人‥‥ 絵瀬 まことさんの容体は? |
牙: |
アトロキニーネによる急性中毒。 医者のハナシでは‥‥ いつ亡くなっても おかしくない状況らしいよ。 だから‥‥今日。 この法廷には来ていない。 |
み: |
えーっ! 本人がいないのに、 カワイソウじゃないですか! |
王: | まあ‥‥そうだなあ。 |
み: |
今日はお休みして、元気になって から、もう一度やればいいのに。 ‥‥ホント、アレ。 ”おやくしょしごと”ですよね! |
王: |
そんなコト、言っちゃダメだよ。 (もちろん‥‥そういうワケには いかない理由があるんだろう。 審理を延ばしてしまったら。 被告人が、亡くなってしまう) |
牙: |
判決の出ない裁判は、 ヒトを不幸にする‥‥ 今回の事件に関するいろいろな 資料を見て、そう思ったのさ。 ‥‥被告人には、 もうしわけないケドね‥‥ |
王: |
(そうだ‥‥まことさんが 亡くなったら、裁判は中止。 そんなコトはさせない。 ‥‥決着をつけるんだ! 事件の<<闇>>はすべて。 ゆうべ、成歩堂さんから聞いた。 ‥‥<<無罪判決>>で、 まことさんを助ける‥‥!) |
裁: |
‥‥それでは、牙琉検事。 冒頭弁論をおねがいします。 |
牙: |
検察側の主張は、 いささかも変わらない。 絵瀬 まことが 毒に倒れた理由は、ひとつ。 ”罪を認めた”‥‥ それだけのコトだよ。 |
王: |
しかし! まことさんが盛られた 毒は、アトロキニーネです! 絵瀬 土武六さんが殺害された ものと、まったく同じで‥‥ |
牙: |
‥‥だからこそ。 ”罪を認めた”と言ってるのさ。 犯人だから、 アトロキニーネを持っていた。 カンタンに手に入る ものじゃないからね。 |
裁: |
ふむう‥‥ たしかに、そのとおりですな。 |
牙: |
つまり。これ以上の審理は いらない、ってコト。 きのうの時点で、 判決を下すことは可能だったのさ。 |
裁: |
いかがですかな? 弁護人。 反論がないようでしたら、判決を 急ぐべき状況かと思われますが。 |
王: |
‥‥急ぐべきなのは <<判決>>ではなく、<<審理>>です。 弁護側は、絵瀬 まことさんは ”被害者”だったと主張します! |
牙: |
それならば‥‥まず、 立証してもらわないとね。 法廷で証言中という、あの状況で。 ”ハンニン”は、どうやって 毒を盛ることができたのか? そして‥‥もちろん。 そんなコトをしたのは”誰”か? |
裁: |
‥‥検察側の要求は、 スジがとおっているようです。 弁護人には、さっそく。立証して いただかなければなりません。 <<絵瀬 まことは、毒を盛られた>> ‥‥その主張について! |
王: |
(‥‥問題は、2つ。 ”どうやって””誰が”‥‥ さあ。どっちから攻める?) |
王: |
ハンニンは、どうやって 絵瀬 まことに毒を盛ったか‥‥? まずは、その<<方法>>を 提示したいと思います。 |
裁: |
ふむう‥‥それについては、 いかがですか? 牙琉検事。 |
牙: |
被告人自身の身体からは、 毒の容器は発見されなかったね。 |
裁: |
なるほど‥‥経路は不明、と いうわけですか。 弁護側には、その”経路”を 立証する用意がある、と? |
王: | ‥‥はい。 |
裁: |
それでは、うかがいましょう。 絵瀬 まことさんに 毒を盛った”方法”とは! |
裁: |
これは‥‥? キレイなビンですな。 なんというか、こジャレた感じ、 と言いますか。 |
牙: |
マニキュア、かな? 色はついていないみたいだけど。 あ‥‥ |
王: | どうかしましたか? |
牙: | い。いや‥‥なんでもないさ。 |
裁: |
このビンの中にドクを入れて 飲ませた、というワケですか? |
王: |
牙琉検事の言うとおり。 こいつはマニキュアのボトルです。 |
裁: | まにきゅあ‥‥ですか? |
王: |
ツメに塗る化粧品です。 ‥‥ツメの赤い女のヒトは? |
裁: |
あ! 妻のツメが赤いですな! なるほど‥‥塗っていたのですか。 |
王: |
ここで‥‥ 思い出して欲しいんです。 絵瀬 まことさんが 証言していたときのこと‥‥ |
裁: | 『それでは、審理を再開します。』 |
ま: | 『‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥』 |
王: |
『(まことさん‥‥かなり キンチョーしてるみたいだ。 ‥‥せわしなく、 ツメなんか噛んでるぞ)』 |
王: |
‥‥絵瀬 まことさんは、 冷静さを失ったとき‥‥ ツメを噛むクセがあるようです。 |
裁: | ツメを‥‥ああッ! |
王: |
‥‥牙琉検事。 ツメは調べましたか? 絵瀬 まことさんの‥‥ |
牙: | そ。それは‥‥ |
裁: |
係官! 至急、調べるように! 弁護人‥‥王泥喜くんッ! |
王: | ‥‥はい。 |
裁: |
あなたには‥‥ わかっているのですか? マニキュアボトルに、 ”毒”を仕込んだ人物‥‥! |
王: | ‥‥はい。 |
牙: |
その、ボトル。 絵瀬 まことのもの、なのか‥‥? |
王: |
なぜ、そんなことを? 他に、持ち主の心当たりでも‥‥? |
牙: |
‥‥‥‥‥‥‥‥ な。なんでもないさ。 |
裁: |
弁護人。オドロキくん。 あなたは、”毒”を仕込んだ 人物を告発しようとしています。 いい加減な気持ちで 発言することは、許されません。 この告発には、このぐらいの 責任がともないますが。 |
王: |
‥‥わかりました。 (大丈夫、まちがいないはずだ) |
裁: |
それでは、うかがいます! 絵瀬 まことさんに、マニキュアを 使って”毒”を与えた人物とは! |
裁: |
ど。どういうことですか? がりゅう きりひと‥‥ |
牙: |
‥‥どういうつもりだい? アニ‥‥彼に、そんなコトが できるハズがないことは‥‥ キミが、イチバンよく 知ってるじゃないか! |
裁: |
たしかに‥‥何しろ、その。 彼は、刑務所に収監されて いるのですからね。 |
王: |
‥‥わかっています。 しかし‥‥ だからといって、”犯行”が 不可能だったことにはなりません。 |
牙: | なんだと‥‥? |
王: |
ボトルに毒を入れたのが ”いつ”なのか‥‥? きのうかもしれない。 ‥‥1ヶ月前かもしれない。 1年前? ‥‥いや。 もっと”前”かもしれない! |
裁: |
し、しかし‥‥! 牙琉 霧人に、少女を毒殺する 理由がありません! ‥‥そう。 考えられないコトです! |
王: |
‥‥牙琉検事のカオを ごらんください。 |
牙: | ‥‥‥‥‥‥‥‥‥ |
王: |
‥‥どうやら。 弟の牙琉検事は‥‥ ”考えられないコト”とは 思っていないようですね。 |
裁: |
ふむう‥‥ いかがですかな? 牙琉検事。 もし、”必要である”と 判断されるのであれば。 収監中の牙琉 霧人を、特別証人 として喚問しなければなりません。 |
牙: |
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ いいだろう。 この事件の底に、見えない”闇”が 広がっているのは、知っていた。 そして。その”闇”に、ぼく自身が 飲みこまれていることもね。 |
王: | ‥‥‥‥‥‥‥‥ |
牙: |
‥‥オーケイだ。 弁護側の申し出を受けよう。 収監中の牙琉 霧人を、 入廷させてもらおうじゃないか! |
裁: |
それでは、特別証人 喚問の手続きに入ります! 中央刑務所・13号独房に収監中の 牙琉 霧人に、特別証人の手配を! |
霧: | ‥‥ひさしぶりですね、裁判長。 |
裁: |
こ。これは、その。 ゴブサタしておりますぞッ! |
霧: |
それで‥‥今日はまた、 なんでしょうかな? 孤独な独房の住人を わざわざ呼び出すとは‥‥ |
王: |
わかっているはずです、 牙琉‥‥さん。 |
霧: |
おや、オドロキくんじゃないか。 ‥‥ずいぶん、 がんばっているみたいだねえ。 |
王: |
(ううううう‥‥ やっぱり、”センセイ”は キョーレツだなあ‥‥) |
み: |
負けちゃダメですよ、 オドロキさん! |
王: |
‥‥このボトルに 見おぼえがありますね? |
霧: |
<<アリアドネ>>のマニキュアですか。 ‥‥私も愛用していますよ。 たしか‥‥亡くなった 被告人も使っていたとか。 |
王: | まだ、亡くなってません! |
霧: |
それで‥‥? そのボトルがどうかしましたか? ”アリアドネ”を選んだ彼女の センスには敬意を表しますが‥‥ |
王: |
絵瀬 まことさんのクチに ”毒”を運んだのは‥‥ そのマニキュアだった 疑いがあります! |
霧: | アトロキニーネ‥‥ですか。 |
裁: |
この事件について、 詳しくご存じのようですな。 |
霧: |
独房にいても、私のもとへは さまざまな情報が集まるのですよ。 ‥‥それで? 響也。 |
牙: | ‥‥‥! |
霧: |
‥‥いったい、 どういうことなのですか? |
牙: |
‥‥‥‥‥‥‥‥ アンタは、また告発されたのさ。 ‥‥そこの弁護士にね。 |
霧: |
ふうん‥‥それで? おまえも、そう考えているのですか。 |
牙: | ‥‥‥‥‥‥‥‥ |
裁: |
とにかく。法廷のルールに従って 審理を進めましょう。 牙琉 霧人さん。 ‥‥証言をしていただきます。 |
霧: | ‥‥なんなりと。 |
裁: |
あなたは、告発を受けています。 本件の被告人・絵瀬 まことを 毒殺しようとした容疑で‥‥ ‥‥それについて、 証言をおねがいします! |
霧: |
『同じボトルを持っていたからと いって、私が犯人とは限りません。』(証言1) 『私はここ半年間、独房にいました。 毒を与えることなど、できない。』(証言2) 『父親と同じ毒で亡くなった‥‥ それがイミするところは明らかです。』(証言3) 『検察の主張どおり。父親を毒殺して、 自らのイノチを断ったのでしょう。』(証言4) 『まさか、父親もこの私がやった‥‥ そう主張するつもりですか?』(証言5) |
裁: |
たしかに‥‥ やはり、弁護側の主張には、 かなりムリがあるように感じます。 |
霧: |
当然、でしょう。 なにせ私は、絵瀬親子との 接点がないのですからねえ。 そうですね? オドロキくん。 |
王: | ‥‥‥‥‥‥‥‥ |
裁: |
それでは、弁護人。 ‥‥尋問をお願いします。 |
王: |
(先生‥‥牙琉 霧人は‥‥ 絵瀬親子をアトロキニーネで 殺害しようとしたんだ! 問題は”いつ”それが 可能だったか? そして、その”理由”‥‥) |
王: |
絵瀬 土武六氏を毒殺したのは あなたです。 |
霧: |
‥‥やれやれ。成歩堂ゆずりの ハッタリ、というわけですか? |
王: |
それはどうでしょうか。 ‥‥ハッキリ見えたんですよ。 <<”父親も”私がやった>> そう証言したとき。 不自然にチカラがこめられた手に、 ”悪魔”が現れたのが‥‥ね。 |
霧: |
‥‥‥‥‥‥‥ それで? もし仮にキミの 言うとおりだったとして‥‥ だったら、どうだと言うのです? 緊張した証人は、みな有罪ですか? 絵瀬 土武六氏のツメにも、 マニキュアが塗ってあったのかな? |
王: |
‥‥ザンネンですが。 毒物をクチに運ぶのは‥‥ 何も、マニキュアだけとは かぎりません。 |
霧: |
やれやれ‥‥まさか、 そんなコトバを聞くことになるとは。 絵瀬 土武六が殺害された、 10月6日‥‥ 私は、中央刑務所の 独房の中にいたのですよ? これ以上の ”アリバイ”はない。 |
王: |
‥‥見つけたんですよ。 ”これ”が使われたのであれば。 ‥‥あの事件は”起こり得た”‥‥ |
霧: | ‥‥! |
王: |
土武六さんを”毒殺”した 凶器は、コイツだったのです! |
王: |
この記念切手が、どういうものか。 モチロン、ご存知ですよね? |
霧: | ‥‥‥‥‥‥‥‥‥ |
王: |
被害者は、事件当夜。 手紙を書いていました。 そして、この切手からは アトロキニーネが検出されました。 |
霧: |
つまり‥‥その切手が 凶器だったと言いたいのかな? |
王: |
モチロン、そのとおりです。 そして、この切手は‥‥ ‥‥証人ッ! あなたの 独房から発見されたのですッ! |
霧: | ‥‥‥‥‥‥‥ッ! |
王: | ‥‥以上です。裁判長。 |
裁: |
静粛に! 静粛に! 静粛にッ! そ、その切手のウラに、 毒物反応が‥‥? |
王: |
絵瀬 土武六氏が 殺害されてから‥‥ 成歩堂 龍一が、この証人の 独房で面会をしました。 |
み: | パパが‥‥? |
王: |
その際に、彼が発見したものです。 あなたは、絵瀬 土武六氏に、 あなた宛の手紙を書かせた! そうやって、彼を殺害したのです! |
牙: | なんだって‥‥! |
霧: |
やれやれ‥‥検事さんは アタマがまっ白のようだ。 いいですか、オドロキくん。 事件当夜の目撃者、葉見垣氏の 証言を思い出してみるのです。 |
葉: |
『いや、じつは。封筒に手紙を 入れたあと、ドブロク氏は‥‥ しきりに、引き出しの”何か”を 探していたんですよ。』 |
王: | 『引き出しを‥‥?』 |
葉: |
『切手を探してたんですよ! いわゆる”郵便切手”‥‥ってゆう。』 |
霧: |
”切手を探していた”‥‥ つまり、土武六氏は、特に この切手を使うつもりはなかった。 |
王: | どういう意味ですか‥‥? |
霧: |
これは、いわゆる”記念切手”。 だから、ガクに入れて飾られていた。 あの晩、彼が”記念切手”を 使ったのは、グーゼンだったのです。 |
裁: | そういうコトに‥‥なりますな。 |
霧: |
独房にいた私に、”グーゼン”を 操るチカラがあったとでも? |
王: | ‥‥‥! |
裁: |
‥‥たしかに、事件当夜。 被害者が”切手”を使うかどうか、 この証人は知ることができません。 つまり。”計画殺人”は 成立しないコトになります! |
王: | そ。そんなあああッ! |
霧: |
‥‥困りますね、響也。 これぐらいのハッタリが 見抜けないで”検事”とは‥‥ |
牙: | ‥‥‥‥‥‥ |
王: |
(たしかに‥‥ 事件の夜、土武六さんが あの切手を使うことは‥‥ 独房の中の牙琉 霧人には 予想できなかったはずだ‥‥) |
裁: |
‥‥どうやら。 弁護側も、すっかり ダマりこんでしまったようですね。 |
霧: |
それはそうでしょう。 弁護側のハッタリは、 すでに破られたのですからね。 |
牙: |
”弁護側のハッタリ”‥‥だって? それはどうかと思うぜ。 ‥‥アニキ。 |
霧: | き。響也‥‥? |
牙: |
‥‥正直なトコロ。 アンタを信じていたかったよ。 だが。”ハッタリ”で逃げようと したのは、弁護側じゃない。 アンタだよ、アニキ! |
裁: |
ど。どういうコトですか! ‥‥牙琉検事! |
牙: |
‥‥おデコくん。 きみの、そもそもの主張は なんだったっけ? |
王: | え! それは、モチロン‥‥ |
牙: |
<<絵瀬 土武六を殺害したのは、 この切手の”毒”だった>> そして、それに対するアニキの ”反論”はこうだ。 <<被害者が切手を使うのが”いつ” か、知る方法はなかった>> |
裁: |
そうです! つまり”切手”を 使った計画殺人は、不可能‥‥ |
牙: |
‥‥だからさ。なんで”計画殺人” じゃなきゃいけないのかなあ。 |
王: | え‥‥‥ |
牙: |
いいんじゃないの? ”グーゼン”でも。 とにかく土武六氏は、切手で死んだ。 ‥‥それが”主張”なんだから。 |
王: | ”グーゼン”‥‥ |
牙: |
アンタは、論点をすり替えて 逃げようとしたのさ。 それが”ハッタリ”じゃなくて なんなんだい? |
霧: |
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ なんのマネですか? 響也。 |
牙: |
その質問。そのままアンタに 返すよ、アニキ。 |
霧: |
フッ‥‥ 最小限のコトバで、弁護側を 黙らせただけのコトですよ。 |
裁: |
し。しかし! それは 不正な証言ではないですかッ! |
霧: |
‥‥しかたないですね。 それなら、正面から反論しましょう。 ‥‥オドロキくん。 |
王: | は‥‥はい! |
霧: |
あなたは、私が絵瀬 土武六氏を 殺害したと告発しています。 それならば、うかがいましょう。 そもそも‥‥ この私がなぜ、絵描きを 殺害しなければならないのですか? |
み: |
オドロキさん、アレ。 ”動機”‥‥ってヤツですね! |
裁: |
ふむう‥‥たしかに。 ”弁護士”と”画家”に、殺意の 生まれる接点は考えにくいですな。 |
王: |
(ひとつ、気になる。 勝算があれば、先生は最初から ”動機”の話をしたはずだ‥‥) |
み: |
でも。そうじゃなかったと いうコトは‥‥? |
王: |
‥‥よく考えれば”スキ”がある! 動機を示す証拠があるかもしれない。 |
裁: |
殺害の”動機”‥‥ これは、事件の核心に迫る、 重要な事項です。 それだけに、発言は慎重に 行っていただきます。 |
牙: | そう、これぐらいにね。 |
王: | (‥‥多いな、コイツは) |
裁: | いかがですかな? 弁護人。 |
王: |
(ここで引っこむワケには いかない‥‥!) ‥‥わかりました。 証拠品を提示したいと思います。 |
霧: | ‥‥‥‥‥‥‥‥ |
裁: |
それでは、弁護人に うかがいましょう。 牙琉 霧人が、絵瀬 土武六を 殺害する”理由”とは、何か‥‥? |