台湾旅行記
2023年11月

猫空


樟樹歩道

 樟樹歩道は、ゆるやかなS字カーブを描いて、猫空から少しずつ下って行きます。

 見晴らしがよく、猫空らしいといっていいのでしょうか。長閑な風景が広がっています。

 11月でオフシーズンなのか、樟樹歩道の入口から30分以上歩いているからか、歩いている方々もいるものの、この辺りでは人影はまばらになっていました。

 ゆったり、まったり、気分転換。
 いくつか茶畑が、まとまっているエリアもありました。

 それぞれの茶畑には、由来・由緒書きがあります。右の写真は、六季香(四季春)の茶畑。お茶の名前は、説明書きで分かりますが、説明文は全て中国語ですので、内容については???です。いまどきは、スマホを使って自動翻訳する手もありますが…。

 のんびりと歩いているとちょっとした休憩場所のような所と、そこで休憩している地元の方と思われる方々がいらっしゃいました。年齢的な感じでご両親と娘さんかな?

樟樹歩道 六季香(四季春)茶畑

 先客さんのお邪魔にならないように、この休憩場所=晃腳亭の椅子の端に腰かけてみると、この腰かける部分が非常に高い位置にあり、背の高くない私が腰かけると脚が地面につかずにブラブラしてしまいました。

 つい、思わず「脚ぶらぶら亭~」という言葉が口をついて出てしまうと、先客の男性が、面白そうに「あしぶらぶらてい?」と口にされました。えっ?!驚いて男性の顔を見ると、男性が日本語で続けます。

樟樹歩道 晃腳亭

 建物の銘板を指さされながら、「ここは○○○(中国語の見事な発音で聞き取れず)です。でも、そう、“あしぶらぶらてい”ですね」と、笑いながらおっしゃいました。脚ぶらぶら亭が男性のツボだったのかなぁ。
樟樹歩道 晃腳亭

 若い女性は日本語は話せないらしく、ベンチに浅く腰かけて「exercise」と言いながら笑顔でエクササイズを実践して見せてくださいました。帰国後に調べると、この晃腳亭は散歩途中に身体を伸ばすように、椅子の高さを高くしているそうです。

 猫空でも、地元の方と思われる方々と交流。

 今までの台湾旅行で、ホテルやお店、駅の方以外とお話ししたことはほとんどなかったのに、今回の旅行では象山に続いて猫空でもお散歩中の方々と交流しました。山を歩いていると、一種の解放感のようなものからなのでしょうか。

樟樹歩道より

 上の写真の中央の山中に見える白い建物は、午前中に訪れた指南宮の大雄寶殿です。
 樟樹歩道の映えスポットの中で、私たち的にもっとも微妙だったのが、この藺草亭です。

 右の写真では、何とか隠して見えないように撮っていますが、何に使うのか大きな天水桶のような物が3つ置いてありました。

 休憩する気にもなれず、早々に通り過ぎた場所となりました。

樟樹歩道 藺草亭


樟樹歩道 樟湖福徳宮

 藺草亭から徒歩数分で樟湖福徳宮という小さなお宮があったので立ち寄ります。

 どういう由来のお宮なのか帰国後調べましたけれど、分かりませんでした。

樟樹歩道 樟湖福徳宮
内部


樟樹歩道 樟湖福徳宮


 こじんまりしたお宮さんでも、お札のお焚き上げの竈がしっかりあるのですね。

樟樹歩道

 樟樹歩道から見える山の斜面に広がる茶畑←。勝手に私が抱いていた猫空のイメージに最も合致する風景かもしれません。

 雲が多少多めながら、快適な気温での樟樹歩道の散策も、終盤に入っています。
 少し歩くと樹林帯に入り、猫さんが持つ樟樹歩道と樟湖歩道の案内図があります。それによると、現在地は樟樹歩道のもう一方の端まで、あと5分の1くらいの距離のようです。

 地図上の現在地の表示が、ラベンダー色の人が歩いている形のもので、大分見つけにくかったです。

樟樹歩道 案内図


樟樹歩道 樟樹古厝

 猫さんの案内図のすぐ脇に建つ建物←。屋根と壁の一部はあるものの、ほぼ建物の用はなしていません。

 それが、表側へ回ると、何ということでしょう!立派な古い建築物です→。

樟樹歩道 樟樹古厝

 映画やドラマのセットの造りと同じような感じでした。なぜ?
 この樟樹古厝が、猫空駅側から樟樹歩道を歩き始めたときの、最後のスポットでした。

 12時55分、樟樹歩道ゴール!

 11時55分に樟樹歩道を歩き始めて1時間。のんびり写真を撮ったり、休憩したりしながら1時間でゴール。アップダウンの少ない、ほぼ緩い下りの気持ちの良い散策路でした。

 ここで、樟樹歩道は終点で、車道に出ます。

樟樹歩道


樟山寺バス停

 車道に出たところで、上の写真の向かって右手を見ると、樟山寺バス停がありました←。

 ここからバスで猫空まで戻れるようですが、私たちは、この先にある樟山寺に行きます。
 樟樹歩道散策を計画中、地図で樟山寺を見つけ、散策の折り返し点は樟山寺に決めました。

 樟山寺は1931年に創建された観音様をお祀りしたお寺とのことです。

樟山寺 駐車場より

 樟山寺バス停から樟山寺まで、車道を歩いて数分。13時、樟山寺に到着。
 樟山寺の駐車場に入ったところからは、台北101を眺望できました。台北101を見つけると嬉しくなります。

 道路側からアクセスすると、樟山寺の駐車場に到着するので、駐車場から表側=台北市街の眺望の開けた側に回り込みます。

樟山寺

 境内に入り、真っ先に目に飛び込んできたのが、おそらくお札のお焚き上げに使われていると思われる竈。屋根の形が面白いです。
樟山寺


樟山寺 本堂

 樟山寺の本堂?には、お寺らしく扁額が掲げられています。

 こちらのお寺は色彩豊かではあるものの、彫刻類があまりないため、比較的すっきりした印象です。
 樟山寺の本殿前からは、台北101を含む台北市街の大パノラマが一望できます。

 青空がのぞく台北市街のパノラマ。

 やはり、旅行者にとっては晴天が一番です。

 花が咲いていたので、花なめで台北市街の写真を撮ってみました(笑)。

樟山寺 本堂前より


樟山寺 本堂

 本堂の中に入ってご本尊さまの観音さまにご参拝します。

 中央においでのお方がご本尊さまで、千手観音さまでしょうか。

樟山寺 本堂

 白い壁を見るとホッとします。

 午前中に拝観した指南宮の殿閣が、装飾・色彩に溢れていたのを見続けたので、こちらの樟山寺さんの外観・内装が、あっさりして感じてしまいます。

 お像とお像の間に電飾があるのは…。このときは明かりが灯っていないので目立っていませんでした。
 台北101が見えると、どうしても台北101をフレームに入れたくなってしまいます。

 前日から、この日まで、どれだけ台北101を撮ったことか。

樟山寺 本堂前より

 さくっと13時10分に樟山寺拝観を終了。

 ロープウェイ猫空駅を目指し、戻りの道は、樟山寺から樟山寺バス停付近までは、来たときと同じ車道を歩きました。

樟山寺 本堂前より