イタリア旅行記
2009年10月

フィレンツェ → ヴェネツィア


2人分の朝食

 5日目にして少しは時差ぼけが解消してきたような気がします。今回はどうしてしまったのでしょうか。6時に起床し、今日はヴェネツィアへ移動するのでスーツケースをそれなりに整理してパッキング。
 窓のカーテンを開けると土砂降り。この時期は朝方は雨なのかなぁ。

 7時20分から7時50分まで朝食。今朝もヨーグルトがなく物足りない朝食です。
 8時30分にホテルを出発するときは、雨はあがったものの暗い雲が立ちこめる天気。これからヴェネツィアまでの移動で天気が快方へ向かうことを祈るのみです。

 途中、10時5分から10時35分まで休憩したボローニャの高速道路のドライブインで、お土産のリボン型マカロニ(3色入り)を3袋購入。1袋500gで3.5EUR(約473円)は日本で買うのと余り変わらない?まあ、形と色が可愛いですし、イタリアっぽいお土産ということで。(笑)

 ボローニャ付近は晴れていたので、少しホッとしていたら、天気はじょじょに下り坂で、バスは再び土砂降りの雨の中に突入。前途多難か?!

ローマ広場の桟橋

 12時にヴェネツィアの玄関口であるローマ広場に到着。バスが入れるのはここまでで、ツアーでチャーターした水上バスで一旦、ヴェネツィア本島内のホテルへ向います。はい、今夜のホテルはヴェネツィア本島内です♪

 ホテルまでのアシスタントのイタリア人女性に案内されて桟橋で待つことしばし。乗船する水上バスが到着。

乗船した水上バス

 てっきりホテルへは大運河を通って行くとばかり思っていたので、大運河周辺にある歴史的建造物やリアルト橋を見られると楽しみにしていたら、水上バスはヴェニツィア本島の外海側のジューデッカ運河からサン・マルコ運河を通ったので大運河沿いの建物は見られませんでした。残念!
 私たちが乗った大きさの水上バスでは、大運河は通れないとの説明でしたが…本当のところは???
 12時10分に水上バスに乗ったときは、雲が立ちこめ、風も冷たくて、今回のイタリア旅行で初めて上着の出番となりましたが、12時35分にホテル近くのスキアヴォーニ河岸に水上バスが着く頃には、雲の隙間から晴れ間がのぞくようになっていました☆
 やはり!ツアーメンバーの晴れ男さんor晴れ女さんは強力でした。

 ホテルにスーツケースと手荷物を置き、ついでにもう不用となった上着も置いて、スキアヴォーニ河岸で待っていた本日のガイドさん=日本人女性ガイドさんに引率されて、まずは昼食のレストランに向います。
 路地を入り、運河を渡り、1人では迷子になって到底目指すレストランに辿り着けませ〜ん。

ホテルからレストランへの
途中のヴェネツィアの小運河

 昼食は13時10分から。午前中はバスに乗っての移動だけでしたけれど、お腹空きました〜。レストランは外国人観光客&日本人ツアー客で大賑わい。

イカスミのスパゲティ


カプチーノとピザ


魚介のフライ


アップルパイ

 飲み物は相変わらず甘い物がほしくてカプチーノ3.5EUR(約473円)。観光地価格で少々高め?イカスミのスパゲティは全然生臭くなくて美味しかったですし、魚介のフライもgood。アップルパイの芸術的薄さはどうにかならないものかと思いますが、お味的にはgood。ピザはレストランからのサービス。でも、サービスのピザはいらないので、アップルパイの厚さを5倍にしていただけませんか?アップルが全く入ってなかったのですけど〜(笑)
 全体的に美味しくて、今回のイタリア旅行で2番目の美味しい食事でした。水の都だけあって、魚介類が美味しいですね♪

サンマルコ寺院と鐘楼


サンマルコ広場
 昼食をすませて、14時10分からヴェネツィア市内観光スタート。

 ヴェネツィアでの最初の観光はサンマルコ広場。14時20分頃にサンマルコ広場に着き、サンマルコ寺院、鐘楼をぐるっと見回します。観光客いっぱい、鳩もいっぱい。(笑)
 それから、サンマルコ寺院の前を素通りして、サンマルコ広場から見てサンマルコ寺院の右側にあるドゥカーレ宮へ向います。ドゥカーレ宮はヴェネツィアがかつてヴェネツィア共和国として海洋貿易で栄えていたころの元首の館。ここで議会、行政、裁判が行われていたそうです。

サンマルコ寺院(右)と
ドゥカーレ宮(左)


サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会


 サンマルコ広場の海側のサンマルコ小広場でサンマルコ寺院とドゥカーレ宮のツーショット撮影です。
 この辺りはどこを撮っても絵になるので、ガイドさんがドゥカーレ宮の入場チケットを購入しに行っている間は写真撮りまくりです(笑)

 ドゥカーレ宮のチケットは13EUR(約1,755円/高っ!)。ドゥカーレ宮の他に指定された美術館などから1か所にもこのチケットで入場できますから、2か所に入れば高すぎることはないのかもしれませんが…。ツアーではドゥカーレ宮のみ入場観光です。

 14時35分から内部見学スタート。

サンマルコ小広場
有獅子の象(左)と
聖テオドロスの象(右)


ドゥカーレ宮


ドゥカーレ宮


ドゥカーレ宮内部
黄金の階段

 内部は黄金の階段まではカメラ・ビデオ撮影可。その奥からはカメラ・ビデオ撮影禁止。
 大評議の間など、往時の富と権力を彷彿とさせるキラキラさ。目の保養です〜。あまり隠していない隠し扉が何か所もあったりしたのが面白いですね。

ドゥカーレ宮

 ドゥカーレ宮からため息橋を通って牢獄を見学。いろいろな落書きが囚人の苦悩を語っているようでした。

 などなど35分くらいの駆け足見学。見所は押さえているのでよしとしておきましょう。

ドゥカーレ宮


サンマルコ寺院


サンマルコ寺院

 次はお隣りのサンマルコ寺院の内部見学。サンマルコ寺院も入場待ちの列ができているのに、ガイドさんに着いて並ばずに入場。

 サンマルコ寺院も内部はカメラ・ビデオ撮影禁止。
 ここも、黄金のモザイクが素晴らしい!黄金のモザイクに囲まれ&見上げてうっとり。圧巻。がんばってよく作ったものです。モザイクの感じとしては、イスタンブールのアヤ・ソフィアのモザイクと通じるものがあるような気がしますが…。
 ツアーの観光の最後はお約束のヴェネツィアングラス工房見学。ここで、ガラス細工職人さんが馬を作るのを見学、実演終了でツアーの観光も終了。時間は16時少し前。ガイドさんとはお別れです。

 これからゴンドラ遊覧のため、サンマルコ小広場の有獅子の像の下に18時に再集合するまでの2時間のフリータイムです。

 この2時間のフリータイムに何をしましょう。
 えむちゃんと相談して、明日が晴れる保証はないので、鐘楼に昇ってヴェネツィアの街を一望することにしました。
 

時計塔


鐘楼からサンマルコ広場と
サンタ・マリア・デラ・サルーテ教会


 鐘楼はエレベータで昇れます。入場料は8EUR(約1,080円)。ヴェネツィアは観光に関する料金が高いです〜。(泣)
 でも、エレベーターで昇れるのは楽♪

鐘楼の鐘

 360度の大パノラマは必見。
 ただ、少し昇っただけなのに、下よりも風が強くて冷たいのが難ですね。

 ヴェナツィアの街とラグーナの風景に、ただただもう、うっとり。
 ここでも、景色の素晴らしさに写真を撮りまくりです。(笑)

 サンマルコ寺院の対岸にあるサン・ジョルジョ・マッジョーレ教会は、かなり前にサミット会場になったそうです。

サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会



有獅子の象(左)と
聖テオドロスの象(右)


ドゥカーレ宮


サンマルコ寺院

 市内観光で内部見学したドゥカーレ宮とサンマルコ寺院を上から眺めて、まったり。

 高い所から見ると、建物の様子もまた違ってみえます。
 サンマルコ寺院も十字架の形をしていました。


時計塔

 景色を満喫して16時5分から16時50分までの45分間くらい鐘楼の上にいました(笑)。
 晴れているっていいなぁ。

 鐘楼からの景色を満喫したら、ヴェネツィアのもう一つの代表選手、リアルト橋に会いに行きましょう!

サンマルコ広場から
リアルト橋への途中の小運河

 サンマルコ寺院からリアルト橋までは標識に従って行けば、地図を見なくても迷わずに行けました。
 サンマルコ寺院からリアルト橋まで、ゆっくり歩いて10分で到着。ヴェネツィアはどこも観光客が多いですけれど、リアルト橋は橋のたもとも橋の上も観光客が鈴なりです。

 このときは全体が写る場所で記念撮影するのも、順番待ちでした。(笑)

 観光客が多くても、絵になります。

 橋の左右にはカフェがあって、ゆっくりお茶している観光客多数。いいなぁ。やはり鐘楼で時間を取りすぎたかなぁ。

リアルト橋


リアルト橋の上から


リアルト橋の上から

 ゆったりお茶したいのに、どうして何時もこう時間に追われる散策になってしまうのでしょう…。

 リアルト橋を渡り、橋の反対側に行ってみたら、ゴージャスなゴンドラが停泊していました。
 このゴンドラだと、ヴェネツィアのカーニバルの仮装をしたカップルが似合いそうな雰囲気ですね。

 18時から乗るゴンドラはどんな仕様かなぁ。楽しみ。

 リアルト橋界隈で、行きかうゴンドラを眺めたりしているうちに、17時40分になってしまいました。幸せな時間が過ぎるのは早い!

 そろそろ集合場所に行かないとならない時間です。絶対、迷わない自信をもとにした時間配分ですね。(笑)

ゴンドラ


サンマルコ寺院前にて

 サンマルコ小広場の有獅子の像の下に18時集合を目指して、サンマルコ寺院の前を通りかかると、水溜りができています。これが噂に聞くヴェネツィアのアクアアルタ(満ち潮で海水が上昇して陸地に海水が出る現象)ですか〜。思わず足を止めて写真を1枚。
 昼間はこのあたりに水はなかったのに、不思議ですよね。自然の驚異とともに生きる街。

 18時になってみると、予想どおりと言うかなんと言うか、迷子になってしまわれて何分か遅れた方がいらっしゃいました。
 18時15分、サンマルコ寺院のすぐ近くの桟橋からゴンドラに乗船。外海側ですから、ゴンドラに乗ってすぐは揺れる揺れる。みんなして「きゃ〜!!!」です。(笑)
 ツアーですから、1艘に6人づつの乗船。座る場所は乗り込んだ順番にゴンドリエさんに指定されます。少し譲り合って、同行者同士で隣りに座ろうとしてもゴンドリエさんに却下されます。なぜなら、所定の位置に座ることでゴンドラの安定を確保しているからです。

 →の先端の突起物がゴンドラの先端です。

ゴンドラ遊覧にて


ゴンドラ遊覧にて



乗船したゴンドラの
ゴンドリエさん

 ゴンドラに乗って街を見るとまた視線が変わって違う街並みが見えます。

 私たちのゴンドラのゴンドリエさんはベテランで、操船技術も、乗っている私たちへの体重の移動の指示(体重移動させてゴンドラを傾けないとくぐれない橋もありました)も完璧。私たちのゴンドラがすっと通れた橋も、新人ゴンドリエさんのゴンドラは手間取ってました。(笑)
 新人ゴンドリエさんはイケメンなんですけどね〜。まだ技術は習得中のようです。がんばれ〜!

 約30分のゴンドラ遊覧で、18時45分頃に乗船したサンマルコ広場近くの桟橋に戻ると、→のような夕暮れになっていました。

 いと浪漫チック。

 日中の溢れる陽射しのもとで輝くヴェネツィアの街とは、また違った魅力に溢れる夕暮れどきのヴェネツィア。今日、何度目かの写真撮りまくり。もう、完全に頭のネジがどこか飛んでいます。(笑)

ゴンドラ遊覧にて


サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会


サンタ・マリア・デラ・サルーテ教会

 ゴンドラを降りて、宿泊するホテル方向に何分か歩くいたところにあるサヴォイア・エ・ヨランダ(4つ☆ホテル)のレストランで19時から20時10分の夕食タイム。

 ドリンクがですね〜、さすが4つ☆ホテルのレストランと言うべきか、と〜っても可愛くなく、ソフトドリンクが6・5EUR(約878円)もするのです…。ですから思わず、お料理が魚介類ということもあり、白ワインをオーダー。白ワインは250mlのデカンタで4EUR(540円)。予想以上に量があって、えむちゃんと1つづつ計2つとっていたのですけれど、「2人で1つでよかったね〜」な量でした。口当たりがよくて美味しいワインだったので、つい全部飲んでしまって立派な酔っ払いになってしまいました。

白ワイン


魚介類の前菜


魚のグリル


ティラミス

 前菜、メイン、デザートのティラミスの全てが超美味しくて、ここでの食事が、今回のイタリア旅行で文句なしの最も美味しい食事でした。ティラミスが濃厚でかと言って甘すぎず、同じテーブルで食事した全員が絶賛。結構な大きさだったのを完食です♪
 食事が終わったところで流れ解散。ホテルには各自自由に戻ります。運河沿いにサンマルコ寺院とは反対側に歩けばホテルですから、道の間違いようがありません。

 20時10分は、せっかくのヴェネツィア本島宿泊なのに、ホテルに真直ぐ帰るには早くて惜しい時間なので、酔い覚ましを兼ねてサンマルコ広場まで夜のお散歩をすることにしました。

サンタ・マリア・デラ・サルーテ教会


溜め息橋

 有名な教会はライトアップされていて、夜景は日中や夕暮れとは別の、またまたまた違った雰囲気を醸し出しています。

サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会

 修復工事中なのは溜め息橋と言うべきか、その両側であるドゥカーレ宮と牢獄と言うべきか、溜め息橋は工事現場隠しの妙なボードで覆われて何とも形容の仕様のない有様になっていました。何だかなぁ〜。↑ これはないでしょう。

 白ワイン250mlで酔っぱらった安上がりな私たちは、ぶらぶら運河沿いに散歩。本島宿泊の方々がまだかなりの数、そぞろ歩いている時間帯ですので、特に怖いということはありません。
 運河沿いに一旦、サンタ・マリア・デラ・サルーテ教会方向へしばらく歩き、教会と運河の風情を堪能した後、サンマルコ広場に引き返しました。酔っているので、潮風が快いです。

 サンマルコ広場、サンマルコ寺院もライトアップされています。あの鐘楼に昼間、昇ったのですね。何だか夢のようです。

 日中の喧騒から解き放たれた静寂が漂うサンマルコ広場。それはヴェネツィア共和国が華やかなりしときから変わらない空間なのでしょう。

サンマルコ小広場からドゥカーレ宮、鐘楼


サンマルコ小広場から
ドゥカーレ宮、サンマルコ寺院


サンマルコ小広場から
サンマルコ寺院

 静かに夜のサンマルコ広場散策を楽しむ方々。それは、本島に宿泊した者だけが味わえる寛ぎの時間。

 日中とは全く違った表情を私たちに魅せてくれます。

 時が経つのを忘れて立ちつくしてしまいました。
 サンマルコ広場に、→の人だかりができていたので、何だろうと近づくと、カフェの外で生バンドの演奏をしていて、それを聴く聴衆でした。

 サンマルコ広場には、カフェ・フローリアン、カフェ・クアードリ、カフェ・ラヴェーナの3つのカフェがあります。

サンマルコ広場


サンマルコ寺院と鐘楼

 それらの店が生バンドの演奏をして聴衆を集めていたのです。

 カフェ・フローリアンの演奏は高尚で上品、カフェ・ラヴェーナの演奏が最も庶民的、カフェ・クアードリは聴衆をのせる演奏で、1番人気&私たちの1番のお気に入りはカフェ・クアードリ。

カフェ・フローリアン


カフェ・ラヴェーナ


カフェ・クアードリ

 サンマルコ小広場にあるグラン・カフェ・キオッジャはジャズを演奏していました。えむちゃんはジャズもお気に入り。

 いいかげん酔いが覚めたので散歩を切り上げて帰途についたのは21時50分少し前。えっ!1時間40分も散歩していたのですかぁ。随分、お散歩していました。(笑)

 ホテルに着いたのは22時。
 夕食のとき、同じテーブルに着いていたツアーメンバーさんたちから、スーツケースを広げるのも難しいくらい部屋が狭いと聞いていたので、どきどきしながら部屋に入りました。






 あれ? 2人部屋にエキストラベッドまで入っていて全然狭くありません。

 ベッドはダブルではなく、一応、ベッドマットは2つに分かれています。念のため。(笑)

 部屋に掲示してあるホテルのフロアの緊急避難経路を見ると、どうも同じフロアには、広い部屋とそれより狭い部屋の2パターンあり、私たちは広い方にあたったようです。ラッキー☆

 えむちゃんは、猫足のクラシカルな家具が超お気に入り。
 水回りは少し臭いますけれど、「ヴェネツィア本島だから、こんなものだよね」の許容範囲。

 自称4つ☆ホテル。そう主張するなら、敢えて否定することはないでしょうって感じです。

 白ワインを飲んでノドが渇いていたので、持参した湯沸しで湯を沸かして淹れたコーヒーを飲みながらヴェネツィア観光のあれこれに話を咲かせて25時に就寝。
 本日の総歩数21,333歩。ついに2万歩を超えました。よく歩きました。

 おやすみなさい。