ソフィアに話しかけた途端、何者かが現われた。
謎の男「ジョアン=エリータス、華麗に見参!」
ゲイル「(な、何だ!?アイツは?自分で華麗にとか言うか?普通…)」
ジョアン「決まっただろ?ソフィア」
ソフィア「ジョアン!?」
ゲイル「知っているのかい?」
ソフィア「はい……」
ジョアン「ソフィア……ヒドイじゃないか。ボクの誘いを断っておきながら、こんな奴と一緒だなんて…」
ソフィア「そ、それは……」
ジョアン「君の父上が知ったら、さぞ悲しむと思うよ」
ソフィア「ごめんなさいジョアン…。以後…気をつけます」
ジョアン「まぁいい……。ところでそこの東洋人!教えてやろう!!
このボクは貴族中の貴族、エリータス家の三男だっ!
その婚約者と出歩こうとは…。天が許してもこのボクが許さん!大体、貴様はソフィアの何なんだ?」
ゲイル「東洋人と言うな。俺にはゲイル=ラバーバ=ウィナーというれっきとした名前がある。
まぁ言うなれば、彼女とは友人みたいなものだ」
ジョアン「フン…友人か。なら、ボクとソフィアの結婚式に一応招待してやろうじゃないか。
ただし!分際をわきまえない時は、友人であろうと容赦しないぞ!
彼女とは手紙だけで交流しろ!直接会おうだなんて、千と二十四年早いわっ!
ソフィア……ボクのママが君をお茶に招待したいそうだ。今から、いいね?」
ソフィア「はい………」
ジョアン「さらばだ東洋人!家に帰ってヘソでも噛んで寝たまえ……ハッハッハッ…」
ソフィア「ごめんなさい……」
ジョアンは、ソフィアを連れていってしまった。
ゲイル「何だ、アイツは?ソフィアの婚約者でマザコンなのか?大変だな、ソフィアも…・。
俺が何か出来るといいんだが…」
とか言いながら、俺は宿舎に戻った。
次の日。
声「あっ!?」
ゲイル「ん?」
突然、女の子が学校の向かいの塀を飛び越えてきた。
ドンッ!!
女の子「キャッ!」
ゲイル「いてててて……」
女の子「アタタタタ…。もう、いきなり飛び込んでこないで欲しいな」
ゲイル「申し訳ない」
女の子「ま、ボクも人の事言えないか……。アハハハハハ」
ゲイル「アハハハハハ」
俺も笑い出してしまった。
女の子「そう言えばゲイル、これ落としたよ」
女の子から身分証明証を渡された。
女の子「キミの身分証見ちゃったから、一応ボクも自己紹介しとくよ。ぶつかった、お詫びも含めてね」
ゲイル「ああ」
女の子「ボクは、ハンナ・ショースキー。この学校に通ってるんだ」
キーンコーンカーンコーン……。始業のチャイムが響き渡った。
ハンナ「やば……このままじゃ遅刻だよ」
ハンナは、慌ただしく学校の中へと駆け込んでいった。
ゲイル「ハンナか…」
俺は、ハンナと知り合った。
こうして、四月の出会いは終わった。
今日は五月祭だ。
ピコ「誰が来てるのかな?」
俺はソフィアに声をかけた。
ソフィア「あら、ゲイルさん。これから五月祭に行くんですか?」
ゲイル「うん。どうだい、一緒に行かないかい?」
ソフィア「ええ、良いですよ。それじゃ、行きましょう」
俺とソフィアは会場に向かった。
ソフィア「ゲイルさんはコンテストに参加しないんですか?」
ゲイル「決めてないけど…」
スタッフ「はい、そこのお兄さん。ちょっと人数足んないから、こっち来て!」
ゲイル「ちょ、ちょっと!」
俺は強制的に参加することになった。
ソフィア「頑張ってくださいね」
司会者「レディース&ジェントルメン!イッツ・ア・ショ〜ターイム!
誰が一番いい男なのかぁ?ナイスガーイ・コンテ〜スト、ハ〜リキッてぇ行ってみよう!」
次々と紹介されていき、結果的に俺はナイスガイではなかった。
ソフィア「残念でしたね…」
ゲイル「そうだね」
ソフィア「それじゃ、ゲイルさん、また今度…」
ゲイル「ああ。またな、ソフィア」
俺は宿舎に戻った。
ピコ「どうだった、デートは?」
ゲイル「まだまだだな…」
ピコ「じゃあ、来週はどうするの?」
ゲイル「来週は馬術をするさ」
ピコ「それじゃあ、おやすみ〜!」
次の日の朝。
ゲイル「えーと、馬術の練習場は何処だ?」
声「あ……!?」
ゲイル「あの子に聞いてみよう。……ねぇ?」
ドンッ!
ゲイル「うあっ!」
俺はいきなり突き飛ばされた。
女の子B「あんた……この子につきまとって何しようってんだい?」
ゲイル「イテテテテ……」
女の子B「ケガしたくなかったら…」
女の子A「お、お姉ちゃん…」
女の子B「ん?」
女の子A「この人、ロリィを付けてた人と違う……」
女の子B「何だって!?それを早く言いなよ」
女の子A「ご、ごめんなさい…。だって…似てたんだもん……」
女の子B「悪いな……どうやら人違いのようだ。…突き飛ばしてすまなかったな」
ゲイル「いや、大丈夫。ところで君たちの名前は?」
女の子B「名前?あたしはレズリー=ロピカーナ。この子は、ロリィ=コールウェル」
ロリィ「大丈夫、お兄ちゃん?痛かった?」
レズリー「本当に悪かったな。もし怪我でもしてるようだったら、この学校へ連絡してくれ」
キーンコーンカーンコーン……。始業のチャイムが響き渡った。
ロリィ「あ、お姉ちゃん。遅刻しちゃうよ!」
レズリー「お、おい!引っ張るなよ、ロリィ」
二人校門の中へと消えた。
ゲイル「レズリーとロリィか…。しまった!場所聞くの忘れてた…」
俺は訓練場を探し、到着した。
ヤング「遅いぞ!」
ゲイル「すみません…」
ヤング「まぁ、今日は大目に見てやろう」
男「助かったな」
ゲイル「ああ。ところで君は?」
男「俺は神風章。よろしくな!」
ゲイル「ゲイル=ラバーバ=ウィナーだ。よろしくな」
俺は今日、レズリー・ロリィ・章の3人と出会った。
今日はスポーツの祭典だ。
ピコ「誰が来てるのかな?」
俺はソフィアに声をかけた。
ソフィア「あら、ゲイルさん。祭典へ行くんですか?」
ゲイル「一緒に行かないかい?」
ソフィア「ええ、良いですよ。それじゃ、行きましょう」
俺たちは競技場へと向かった。
ゲイル「はしってないとに登録されているな」
ソフィア「頑張ってくださいね」
俺は頑張ったが、結果はまあまあだった。
ソフィア「今度は頑張ってくださいね」
ゲイル「ああ」
ソフィア「それじゃ、ゲイルさん、また今度…」
ゲイル「ああ。またな、ソフィア」
俺たちはこの場で別れた。
ゲイル「さて帰るか……」
俺は宿舎に戻った。
コンコン!
ピコ「誰か来たみたい…」
ゲイル「一体誰だ?」
俺はドアを開けた……