2007年4月
パムッカレ → イズミール → シリンジェ村 → イズミール
聖母マリア像
5時20分起床。昨日に続いての5時代の起床。それでも、昨日、パムッカレの石灰棚とヒエラポリスの見学をすませたので、時間的な余裕があるらしい。
外はまだ暗く月が出ている。ということは雨ではないということ。よし。
7時30分にホテルを出発し、途中1回の休憩をはさんで10時30分にセルチュク郊外の聖母マリアの家に到着。
その休憩でチャイグラス付アップルチャイ6$(約700円)を買う。そう、なぜかUS$で価格表示されていてお支払もUS$。
着いたとき、ちょうど団体ツアー客がおらず、駐車場から聖母マリアの家への参道は静謐の中にあった。
18世紀末に天啓を受けたドイツ人修道女アンナ・カテリーナの語った記録から家探しが始まりこの家が探し当てられたという。発見時は基礎部分50cmだけしか残っていなかったものを復元したのだそうだ。聖母マリアの時代はもっと屋根が低かったそうだが、聖人への敬意をこめて高く復元したとニハットさんが語った。
11時に出発してセルチュクの街を基準に考えると反対側のシリンジェ村へ。シリンジェ村はかつてはギリシア人が住む村だったのが、ギリシアとの戦争の結果として住民交換が行われ、ギリシアのテッサロニキに住んでいたトルコ人が住むようになった古い街並みが残る村。
聖母マリアの家に入ると空気が重く張り詰めたものに感じられたのは“聖母マリアの家”の暗示にかかったのか。中ではキリスト教徒らしき女性がお1人熱心にお祈りを捧げてらしたので、お邪魔にならないように静かにろうそく(ろうそく代寸志)に火を点けてマリア像にお祈りをして家をあとにした。
家の外の階段を下りたところにある3つの聖なる泉(長寿・金運・愛情(幸福))で手を洗い、ティッシュペーパーで手をふいて、そのペーパーを近くの格子に願い事をしながら結ぶと願いが叶うというのは、まるでおみくじみたい。
たくさんのティッシュペーパーが所狭しと格子に結ばれていた。
お土産物屋さんと並んで郵便局があり、ここで投函すると聖母マリアの家の消印を押してくれる。はい。もちろん投函しました。
聖母マリアの家
シリンジェ村
昼食を取るレストランの前までバスで行き、そこから村の中心まで徒歩で散策。広場を中心にお土産物屋さんが軒を連ねている。こんなに素朴な村なのに私たちが通ると日本語の呼び込みの声がかかる。どこまで進出しているのか、日本人観光客!?
とはいえ、広場で解散して12時30分までに各自でレストランに戻って集合するまでの45分くらいの間、自由気ままに村を散策して、お土産物屋さんを見て回れるのは単純に嬉しいし楽しい。治安の不安も全くないこじんまりとした綺麗で可愛い村なので、日本人観光客好みかもしれない。あ、だから、村の方が日本語の単語を覚えるくらいには日本人が来るのかな?
呼び込みの声をかけてくるのは、若目の男性がほとんどで、↓のおばさんたちは我関せず、です。(笑)
12時30分から昼食。この昼食のレストランは外観からして期待大。そう同じテーブルに着いたツアーメンバーさんに話したら「私たちも期待してるの」のお答え。そういう思いを抱かせる外構えってありますよね〜☆
そして期待した昼食内容は、期待に違わず美味しいっ♪団体が入るようなレストランではないので(いや、私たちのツアーが入ってるから入れない訳ではないのだがツアー客が何組もは無理そう)、落ち着いてゆったりと食事を楽しめる雰囲気。
特筆すべきは、かぼちゃのスイーツ。かぼちゃを切って煮ただけでこんなに立派なデザートのスイーツになるのを初めて知った。
今回のツアー中、最も美味しかった食事なのでレストランの全景です。→
レストランのHPは2007年4月時点ではないみたい。寝そべっているのはレストランで飼っているらしい犬。まったりした昼下がり。
昼食のレストラン “ARTEMIS”
シリンジェ村からエフェソス遺跡まではバスで20分くらい。食後の休憩をバスの中で取る間もなく、本日のメインの観光の始まりです。
サラダ
トマトスープ
チャイ
ギョベチ
(牛肉の壷焼き煮込料理)
かぼちゃのスイーツ
エフェソス遺跡
ヴァリウスの浴場
13時45分、南入り口から観光開始。ここでエフェソス遺跡についてニハットさんが語る。熱く語る。周囲の遺跡の写真をあちこち撮ってきてもまだ語っている。ビデオ撮影や写真撮影が好きだと時間に余裕が出来てありがたいですが。
エフェソスとエフェスでどちらの呼称を採用するかで考えた結果、一般的に使用頻度の高いエフェソスを使用することにしました。
暑くもなく寒くもなくのよい気候で、今までの行程中でも観光客が最も多い場所。オンシーズン始まったばかりのこの時期にこれだけの観光客がいるのだから、オンシーズン真っ盛りになったら、どうなるのだろう。ゆっくり写真も撮っていられないどころか身動きもままならないかもしれない。
しかも、大理石の遺跡で日陰になる場所もほとんどない。用心で水を持ってきてよかった。
エフェソス遺跡
ニケのレリーフ
エフェソス遺跡
クレテス通り
↑左上はご存知、ナイキのデザインの元になったと言われるニケのレリーフ。右上はクレテス通り。日差しを遮るものがなく真夏の日中長時間観光するはちょっとご遠慮したいと思わせる。
この壮大な遺跡が世界遺産に指定されていないのが不思議だった。その謎が、ニハットさんの説明によって明らかにされた。なぜなら、遺跡から発掘された物以外の物を使って修復がなされたから。そう指さされた先の柱は一部がコンクリートで固められていた。聞いてみると至極簡単で納得のいく説明だった。修復した当時の人たちには世界遺産とかの概念はなかったしね。
現在、観光できるのは遺跡の60分の1。それでも十分、広大だ。
エフェソス遺跡
ケルスス図書館
↑は、外国人観光客さんが『喜びの歌』を独唱しているところ。独唱するだけあって、○急さんの混声合唱より格段に上手だった。それを聴きがら、えむちゃんが「『鳩ぽっぽ』歌いたかった。」とぽつり。まさか、えむちゃんがここで『鳩ぽっぽ』独唱を狙っていたとは夢にも思わなかった。よほどエピダウロス遺跡での独唱に味をしめていたのだろう。妥協案としてペルガモン遺跡での『鳩ぽっぽ』独唱を勧めた。
エフェソス遺跡
大劇場
←の大劇場に入る前、○急さんのツアーを率いたカマっぽい現地ガイドさんが「ニハット〜☆」とニハットさんに声をかけてきたので、ツアーメンバーの頭の中で一気にニハットさんおホモだち説が急浮上。「そうかだから独身か。」皆さんそう思ったに違いない。そんなツアーメンバーの無言の視線に気づいたニハットさんは必死に否定。(笑)
カマっぽいガイドさんは、自らが率いるツアーの皆さんが大劇場で歌を披露するので、ニハットさん率いる私たちにそれを聴いてほしくて声をかけたのだった。それも「アンコールしてね。」「はい?」
大劇場の中程まで上り歌を聴く。『フニクリフニクラ』の替え歌で『トラのパンツはいいパンツ』日本人以外は、『フニクリフニクラ』を日本語(歌を歌った人たちの母国語)で歌ったと思ったことだろう。半信半疑で「アンコ〜ル」すると『喜びの歌』 お、今度はマジだ。バスの中でよほど練習したのか、2曲ともしっかりハモっていた。
はい、大劇場の音響の良さもしっかり判りました。北入り口の駐車場に待っていたバスに乗り込むともう16時過ぎ。よく歩いた〜。流石に疲れたぁ。北入り口の駐車場には救急車がスタンバっていた。もう少し暑くなってきたら1台どころじゃ足りないんじゃないかなぁ。かなりここの見学はハードと見た。それとも普通のツアーでは2時間以上の見学時間は取らないのか?
→がニハットさんお勧めの円形劇場の全景写真撮影スポット。カメラマンニハットさんが、ツアーメンバーの皆さんの写真をポーズ指導しながら撮影します。本当に、お友だち同士とかご夫婦とかで付けるポーズの注文が違うのだ。こだわりの男ニハット・ゲンチ。
この時点で15時50分。エフェソス遺跡観光を始めてから2時間が経過している。
ニハットさんの写真撮影待ち行列中に添乗員さんに「普通のツアーの見学時間より長いのでは?」と尋ねると「3倍かけてます。」とか。3倍は大袈裟としても、まだ出口に達していないことを考えると2倍くらいの時間はかけてるかも。午前中に予定されていたパムッカレとヒエラポリス遺跡観光を昨日すませたのだから、そのくらいエフェソス遺跡で余裕を持ってもいいでしょう。うん。
エフェソス遺跡
大劇場
アルテミス神殿跡
エフェソス遺跡からバスで数分でアルテミス神殿跡に。かつては世界七不思議のひとつに数えられ、高さ19m、直径1.2mの円柱を127本持った壮大な神殿は、6世紀に石材が運び出され、現在は1本の円柱が残るのみ。
その柱の上にはコウノトリの巣がある。このコウノトリは過ぎし日の夢を見るのだろうか。
後方の丘の上に見えるのは向って左がイーサ・ベイ・ジャミィ、右が聖ヨハネ教会。聖ヨハネ教会には聖母マリアとともにエフェソスを訪れ、この地で亡くなった聖ヨハネが埋葬されたという。
“神殿”と“モスク”と“教会”が一つの風景の中に共存する場所。
イズミールのホテルに着いたのは18時少し前。あちこち精力的に動き回ったので疲れました。ここは室外の温泉プールと室内の温泉プールのあるホテル。
アルテミス神殿跡からまたバスで数分のところにあるエフェソス考古学博物館見学。こんなに近いとは思わなくてびっくりしながらバスを降りたのを覚えている。見学は16時25分〜16時55分。
エフェソス遺跡やその周辺で発掘された2万5000点の中から1000点が展示されている。
→のアルテミス像の胸の前に下がる卵状のものは豊穣や多産を意味する乳房とも、生贄の睾丸とも言われている。
ざっと1周ニハットさんに説明されて廻って、15分のフリータイム。15分はもう1回、1周したい人間にはきついです〜。フリータイム30分下さい!
館内には他に個人客が2、3組いるくらいでとても静かでゆっくり見学できる環境だっただけに時間がないのが惜しかった。
パムッカレとヒエラポリス遺跡観光を昨日行い、エフェソス遺跡近辺の観光に専念したのにエフェソス博物館がこの慌しさ。これが予定通りだったらどうなっていたのだろう。シリンジェ村散策の時間がなかったのかな。エフェソス遺跡観光の時間は当然1時間は短かったろう。そう考えるとエフェソス博物館の時間の割り振りはツアーだと30分が限度なのかなぁ。
エフェソス考古学博物館
美しきアルテミス像
プリンセス・テルマルの部屋
ホテルの部屋の奥のテーブルの上にスナック菓子山盛りの籠。ん?と見回すとテレビの上に価格表があり、総計22YTL(約1980円) 高っ!
これは部屋に入った子供たちが「わ〜い!お菓子だ!」と開けるのを狙う作戦か?とえむちゃんと笑いあう。
温水プール側の部屋なので泳ぐ人の声が結構聞こえる。
部屋から見える温泉プール
4日連続のビュッフェの夕食には、旅行会社さんからの差入の素麺が付いた。普段は素麺は全く食べないのだけれど、今日ばかりはありがたくいただいた。20人分の素麺とおつゆを運んできた添乗員さん、おつかれさまでした&ありがとうございます。この素麺のサービスはこの旅行会社さんの秘境地域へのツアーのサービスらしい。するとトルコは秘境か?
素麺
旅行会社さんからの差入
ビュッフェの食事
ビュッフェの食事
スープ&チャイ
ビュッフェのデザート
温泉プールは、長時間移動のバス旅行に配慮して私はパス。えむちゃんは楽しく泳いでリフレッシュした。